アブソリュート・エゴ・レビュー

書籍、映画、音楽、その他もろもろの極私的レビュー。未見の人の参考になればいいなあ。

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風の谷のナウシカ

2009-08-31 16:24:18 | アニメ
『風の谷のナウシカ』 宮崎駿監督   ☆☆☆☆  英語版DVDで再見。ご存知、世界のハヤオ・ミヤザキ初期の代表作である。監督作品としては『カリオストロの城』に続く二作目だが、『カリオストロ』は持ち込まれた企画だったわけで、宮崎駿自身のアイデアとヴィジョンによる創造物という意味では実質これが第一作といってもいいんじゃないだろうか。  私が最初に観た宮崎映画は『カリオストロ』だったが、もともとファ . . . 本文を読む
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後宮小説

2009-08-29 14:34:01 | 
『後宮小説』 酒見賢一   ☆☆☆☆  前からなんとなく気になっていた『後宮小説』の文庫を見かけたので購入。第一回日本ファンタジーノベル大賞受賞作である。  中国の架空の歴史譚だと思っていたら架空の国という設定だった。でも限りなく中国っぽい。銀河という少女が主人公で、それが何なのかも知らずに後宮の女募集のお触れを見て応募し、都にやってくるという話である。後宮の女として皇帝に仕えるためには教育を . . . 本文を読む
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魔術師の幻想

2009-08-27 20:56:19 | 刑事コロンボ
『魔術師の幻想』   ☆☆☆★  刑事コロンボ第36番目のエピソード。犯人役はもはや常連さんとなったジャック・キャシディ。  今回ジャック・キャシディはマジシャンである。グレート・サンティーニ。「水槽の幻想」という、鎖でぐるぐる巻きにされ水中に吊るされた箱の中から脱出するマジックが売り物で、この上演中にクラブのオーナーを殺す。ジャック・キャシディは『構想の死角』『第三の終章』でも犯人役を演じて . . . 本文を読む
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不滅

2009-08-25 20:32:24 | 
『不滅』 ミラン・クンデラ   ☆☆☆☆☆  クンデラの『不滅』を再読。これは作者自身の定義によれば作品第七番、ということになる(クンデラは音楽家みたいに創作活動の中核をなす作品に作品番号を振っている)。日本では出版が前後しているが、『不滅』は『存在の耐えられない軽さ』の後の作品であり、『存在の耐えられない軽さ』は作品第六番である。この『不滅』の中には、クンデラとアヴェナリウス教授が『存在の耐え . . . 本文を読む
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リメンバー・ミー

2009-08-23 13:43:43 | 映画
『リメンバー・ミー』 キム・ジョングォン監督   ☆☆☆☆  『八月のクリスマス』が良かったのでもうひとつ韓国映画をDVDで観た。再見である。これも結構いい。  「時空を越える」系の話である。こういうストーリーは『ある日どこかで』とか『ジェニーの肖像』とか他にもわりとよくあって、韓国の同時期の映画『イルマーレ』もそうだ。プロットがかなり似ている。『イルマーレ』は異なる時代に生きる男女が郵便受け . . . 本文を読む
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クレオパトラ(その2)

2009-08-21 23:56:07 | アニメ
 さて、物語の内容である。前回書いたように未来場面は無視する。  タイトル通りエジプトの女王、クレオパトラの物語である。Webで検索すると大体「お遊び満載の楽しい作品」とまるでギャグ・アニメのような紹介のされ方をしていてがっくりくるが、私はこれを手塚治虫の人間ドラマと幻想性、そしてエロティシズムとエキゾチズムが融合したアニメラマ三部作の最高傑作と思っている。確かにギャグも多くておふざけ満載だが、 . . . 本文を読む
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クレオパトラ(その1)

2009-08-19 23:43:26 | アニメ
『クレオパトラ』 山本暎一/手塚治虫監督   ☆☆☆  これは1970年に公開された虫プロのアニメーション映画で、いわゆる「アニメラマ」三部作の二作目である。このアニメラマ三部作はアニメといっても完全に大人向けで、エロティックな描写が非常に多い。乳首とかそういうのは普通に出てくる。  私はこの『クレオパトラ』というアニメが大好きで、昔から繰り返し観ているのだが、これをここで単純に紹介してお薦め . . . 本文を読む
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火を熾す

2009-08-17 19:35:17 | 
『火を熾す』 ジャック・ロンドン   ☆☆☆☆  これも新宿紀伊国屋書店で買ってきた、柴田元幸訳の短編集。ジャック・ロンドンと柴田元幸というのはなかなか意外な組み合わせだ。九篇が収録されている。  ジャック・ロンドンは大昔に『白い牙』を読んだぐらいであんまり良く覚えていないが、本書を読んだ限りでは極限状況における生命力とその闘い、というテーマがどの作品にも共通しているようだ。語り口は力強く、直 . . . 本文を読む
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お早よう

2009-08-15 10:45:57 | 映画
『お早よう』 小津安二郎監督   ☆☆☆☆☆  CriterionのDVDを購入して鑑賞。邦題は『お早よう』、英語のタイトルは『Good Morning』。なんという人を喰った、気合の入らないタイトルだろうか。どうでもいいけど昔日本の深夜番組で『Good Morning』というのがあり、例によってお色気とばかばかしいコントをいい加減にまぜたようなふざけた番組だったが、私の友達連中は(私も含め)結 . . . 本文を読む
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いずれは死ぬ身

2009-08-12 23:06:30 | 
『いずれは死ぬ身』 柴田元幸・編   ☆☆☆☆★  日本に出張にした時に新宿の紀伊国屋書店で買ったアンソロジー。柴田元幸氏のアンソロジーは好みの短篇が多くて見逃せないのだが、本作はその中でもあたりが多くて満足度が高かった。『いずれは死ぬ身』というタイトルもいい。収録作品は以下の通り。 「ペーパー・ランタン」 スチュアート・ダイペック 「ジャンキーのクリスマス」 ウィリアム・バロウズ 「青いケシ . . . 本文を読む
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