【単発】キハ24の製作

2017年07月09日 04時03分14秒 | 鉄道模型/単発ものいろいろ
記事としては前回の続きです。


久々にキット組みを楽しみたいと思い、以前に中古で入手したクロスポイント製のボディキットを製作しました。
完成品としては既にマイクロとTOMIXから、特に後者は決定版たるHGモデルとして製品化されているので今時キットを作る人もいないのかもしれませんが、前時代的な模型もまた味があるもので……。

実車についてですが、キハ24は道内の気動車でも少数(全10台)だったせいか、多数派キハ22のように地域色に塗られることなく全車が朱色を纏ったまま廃車となっています(片運転台のキハ46は1台のみ北海道色化)。末期にはその過半数が函館に集結し、キハ22と併結しての運用をWeb上の写真でもよく見かけることから、うちでも¥JR化後の仕様として製作しました。

とは言えボディは一体成型、屋根にアンテナを付けるだけなので(笑)、「らしい」加工箇所ははほとんどありません。
調べると妻板の銘板がキットでは前後逆になっているようですが、銘板のパーツを持ち合わせていないので修正も割愛しています。(笑)


せめてものグレードアップとして、そのままでは分厚い渡り板をタヴァサ製に、貧相な栓受けをKATOの155系用に交換。
KATO製品の相次ぐ高水準でのリニューアル、それに伴う別パーツの分売で、少し前まで金属パーツや自作に頼るしかなかったジャンパ栓が手軽に再現できるようになったのは嬉しいですね。
ところで画像を見ても分かる通り、クロスポイントのキハ24は初めから乗務員扉にタブレット保護板が再現されており、この部分の窓が小さくなっています。この点では唯一完成品に勝っているのかもしれませんが、いろいろと写真を見ていると時期・個体によっては「保護板」ではなく鉄格子状の「保護棒」の場合もあるようで、ユーザーの好みによる(と思われる)部分を敢えて仕様としたのは何故なのでしょう? GMキハ23との差別化を図るため? こうして開発の経緯を妄想するのも楽しいところです。

さて、塗装はセオリー通りの朱色5号ですが、


以前キハ41を製作した際に余っていたファルベのものを使用しました。そのままではオレンジが強いので黒を数滴混ぜて暗めにしてみましたが、実のところあまり納得していません。
単色塗装も奥が深いもので、写真資料が正確とも限りませんし、気候や視点によっても左右されますから、今後も試行錯誤を続けることになりそうです。

単色ということもあり、今回はフルで標記類を貼り付けていきます。


余剰のインレタやデカールを寄せ集め、ナンバーは最末期まで残った9番に。JRマークは手持ちがないので省略しています。
Hゴム部はデザインナイフで削って元のプラ地肌を出し、ドアレールの色差しは例によって銀インレタの罫線で済ませました。
屋根は別途塗装して後で組み合わせます。

それから今回は初めて……ではないのですが、本格的な試みとしてウェザリングに挑戦してみます。
使用するのはタミヤのウェザリングマスターBセット(スノー・スス・サビ)で、車体には「スノー」で水アカや退色を、屋根には「スス」で排気の汚れを、床下には「サビ」で走りこんだ様子をと、全て使用した後、表面保護を兼ねてエナメル溶剤を含ませた綿棒で伸ばしてみました。




結果としては……う~ん、微妙ですね。
雰囲気としてはこんなもので良いのかもしれませんが、如何せん加減が難しいところです。もう1台作るときは検査明けのピカピカにしましょう。(笑)

次は床下の加工に移ります。
キットは床板と機器(いずれもGMのキハ23系列に準ずるもの)が含まれているのみで、台車・動力は別売。純正品(GM動力)に従うと室内は真っ黒なウエイトが占めることになりますから、


余剰となっていたKATOのキハ40用を活用します。元は高校時代に何かを作ろうとしていたものと記憶していますが、マイクロ製品よろしくカバーを水色マッキーで塗っています。キハ24もモケットは青だったと思うので、ありがたいことにこのままにしておきましょう。(笑)
片側にはこれまた余りモノのTNカプラーを充当。もう片側は台車マウントのKATOカプラーを活かし、控車としても使えるようにしておきます。


ちなみにKATO動力にTNを取り付ける際、ネックとなるのが台車との干渉ですが……いちど台車を分解して少しずつ削り、写真のようにクリアランスを確保してみました(構造上、少しでも削りすぎるとダメになってしまう箇所なので、加工は自己責任でお願いします)。

キハ40とキハ24では床下がまるで違うので、機器はキットのものをそのまま使います。


ダイキャスト部分を黒塗りし、塗装した機器を現物合わせで削ってペタペタと貼り付け。
エンジン部分はカバーの凹凸で大部分をオミットしなければならないのが残念ですが、完成品よりも機器の凹凸がハッキリとしてくるのでわりと好きな工程です。


両側で繋がっているパーツはケント紙を切り出して繋ぎ、シルエットを向上させておきます。もちろんこれも後ほど塗装。

最後に車体とのドッキング作業ですが、


スカート(ここに来て妥協しての筆塗りです……)を取り付け、動力が収まるよう、ガラスパーツは窓サッシの下辺ギリギリをカットしておきます。

というわけで、完成!


さっそくレールに載せて、同じ函館区のキハ22と並べてみます。
今はキハ40が闊歩する同地区ですが、かつてはほとんどがキハ22、その陰で少数のキハ24が居たのでしょう。廃線や三セク化で往時の面影は徐々に失われつつありますが、模型の世界では旧い気動車たちを存分に活躍させてやりたいものです。

最近は完成品のグレードアップばかりだったので久々のキット組みとなりましたが、製品には当然及ばないとしても、やはり自分で組む愉しさは何にも代えがたいものですね。鉄コレに代表される完成品の攻勢はまだまだ続きそうですが、私はあくまでも作りたい車両を作りたい方法で、今後も少しずつ積みキットを消化していきたいと思います。(笑)

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