夜を焦がして

2010年08月16日 23時42分24秒 | 日記
今日は森見さんの「夜は短し歩けよ乙女」でおなじみ、下鴨神社の古本市に行ってきました。毎年この時期にやっていて、確か中学生の時以来(?)久々の参加です。
その時に買ってもらった「ファーブル昆虫記」や「新撰組写真集」は今でも家にあるのですが、文学部の学生たるもの、古本市の古書に埋もれずして夏は越せないのではないか。同じように本を探す黒髪の乙女に遠目からドキドキしなくてはならないのではないか。という訳の分からん義務感に駆られて自転車を走らせ、涼しい糺の森の雑踏に紛れました。

戦利品は2冊。「京の毒談と変見」(←タイトルだけで購入!)と、「京都の日本画―近代の揺籃―」です。ガチで古そうな江戸時代辺りの本も見ていたのですが、やっぱり京都関係の本に目が移ってしまうらしく、この2冊で落ち着きました。
因みに後者は京都学の授業でお世話になった先生の著書です。本を見つけた瞬間、先生と再会したかのような錯覚に陥りました。


それから祖母宅で昼寝&夕食後、京の夏の風物詩・五山の送り火を見に行きました。これも森見さん小説によく登場するイベントです。
市内では五山全てが見渡せる場所が点在しますが、そこから見るのではおもしろくない。せっかくなら、自転車で移動しながらより近い場所から眺めてみたい。
というわけで去年は3つ見ることが出来たのですが、今年はビュースポットの情報を少々集め、後は土地勘に頼ることに。
とりあえず高野川を北上して松ヶ崎浄水場付近へ、人も少なくまったりとしていました。


まずは西岸から右大文字。家々の隙間から辛うじて見えました。


次に、橋の上からかなり遠くに左大文字。うちの大学の近くですね。
南を向いているのに西のものが見えるというのは、何とも不思議です。


「妙」「法」への移動途中に、工繊大の裏からまさかの舟形!
地元の人しか知らないのかなりの穴場らしく、私もこの道を通らなければまず気づいていなかったでしょう。


北山通に出ると、法が目の前に表れました。
ここまで来ると妙を見ないわけにはいかないので、ずーっと西進。


去年と同じく狐坂の麓にて、妙です。法と合わせて一山一字として扱われますが、どちらも立派なものです。
これを見た後に帰路につきました。加茂街道が自動車通行止になっていて、自転車で気持ちよく走ることが出来ました。

今回はわずか20~30分のあいだ、まさか場所を違えて五山(鳥居はさすがに無理…)が見えるとは思ってもいませんでした。こんなことが出来るのも学生のうちだけだと思います。
一度やってみたかったことが出来て良かった。ご先祖様も無事に帰っていかれたことでしょう。また来年!