おくのほそ道逆回り・3日目後半

2010年08月11日 23時59分59秒 | 旅行記

平泉駅から歩いてしばらく、中尊寺の入り口が見えてきました!
タクシーや観光バスも乗り入れていて、駅前にはまばらだった観光客の姿も目立って賑やかでした。


そして、金色堂を目指して延々と歩いて行きます。
すぐに辿り着けるのかと思いきや、道が長いことをこの時は知る由もなく…。


一応、来た記念に一枚。


まだかなぁ…。


まだかなぁ…。


まだかな…ぁ、歩くこと20分くらい(?)で、ついに金色堂の入り口!
ここは皆さん写真を撮られるようで、自分も写真撮影を頼まれました。

入館料を払って、中でいよいよ金色堂と対面。
撮影禁止だったのですが、金色堂の金の輝き、質感などが当時そのままに保存されていました。
昨日の山寺もそうですが、こんなに美しいものが日本に存在していたとは驚きです。百聞は一見に如かず、来て良かったなと思いました。
三代に亘って栄華を誇った奥州藤原氏。彼らが遺した素晴らしい平安仏教美術を前に、言葉も出ず、ただ立ち尽くすのみでした。

その後…


芭蕉さんと再会!
いまは鉄道という便利なものが出来たおかげで、誰でもあっという間にあなたの足跡を追いかけることが出来ました。


最後に広場からの景色。東北本線が広く見渡せます。

それから来た道を再び戻って中尊寺を後にして、今度は義経・弁慶最期の地へ。
小高い山を少し登っていくと…


義経と弁慶を祀る祠がありました。
京の五条の橋の上で出会った二人は、ここ奥州平泉で最期を迎えたと言われています。


その近くの木陰にひっそりと佇む、「夏草や 兵どもが 夢の跡」の芭蕉句碑。
眼下に広がる雄大な自然の風景に、この世の無常感、栄枯盛衰、かつて芭蕉が感じたことと同じことを思いました。

目的を終えて、平泉駅に向かって歩いていきます。


東北電力の注意看板です。
かの白洲次郎が会長を務めていたこともありました。


平泉駅では、時間があったので貨物列車を撮ることが出来ました。
前後でペアを組むEH500形電気機関車。関西ではこうやって2両編成の機関車が牽引する貨物列車は無いのでとても新鮮でした。

さて、平泉を後にして列車に乗って時間を潰します。
平泉17:28発→一ノ関17:37着
一ノ関17:40発→気仙沼19:02着
一ノ関からは大船渡線に初乗車。
通勤・通学客を多く乗せた小型のキハ100形の3両編成は、力強く気仙沼を目指していきました。
一ノ関や気仙沼…今まで時刻表の中だけの存在だった世界に、いま確かに来ているのだと思うと、いつも感慨深くなります。

駅で食料を調達して、気仙沼線の最終列車(ワォ!)に乗車。
気仙沼19:23発→小牛田21:27着
しかし、2両編成のキハ48形の車内に入った瞬間モワッ!とした空気が!
何と非冷房車でした。扇風機があったので助かりましたが、今思えば人も少なかったので、窓を開けても良かったかな…。
平成も22年を半分過ぎた頃に非冷房車を経験しようとは、思いもしませんでした。日本は広い!(笑




小牛田にて、乗ってきたキハ48形。
2両で固定編成を組んでいるらしく、貫通路がモノレールのように幅広になっていました。なかなかおもしろいところです。


隣のホームにはキハ110形が到着。
東日本では大所帯のキハ110形グループですが、これは元々急行用として製造された初期車で、車内はリクライニングシート。合わせて前面のパイプスカートがカッコよかったです。

小牛田からは再び東北本線です。
小牛田21:47発→仙台22:32着
宮城県には昨日の鳴子温泉で足を踏み入れたことになりますが、県庁所在地の仙台に来たのは初めて。駅前のネットカフェに入りました。

仙台と言えば映画「ゴールデンスランバー」の世界。
そういえば、堺雅人演じる主人公がネットカフェに逃げ込むシーンがありましたね。
シャワーを浴びて適当にネットサーフィン、そして旅行中の「黄金のまどろみ」に溺れながら、仙台の夜は過ぎていきました。

おくのほそ道逆回り・3日目前半

2010年08月11日 23時59分58秒 | 旅行記
ネットカフェのボックス席で眠ること数時間…
5時に起きる予定が、目が覚めたのは5時52分!
コレはヤバい!と急いで精算してホームに向かい、何とか目的の列車に乗れました。駅併設のネットカフェだからこそ出来る芸当でしょう。

秋田6:00発→出戸浜6:22着
キハ40系の2連。

列車は追分から男鹿線に入り、1駅目の出戸浜で降りました。夏の静かな朝です。

散歩がてら駅付近を歩いて時間を潰して、やがてお目当ての列車を撮るために近くの踏切で待機。
元々出戸浜駅は2面2線だったせいか、踏切の幅が複線分とられていました。(実際の線路は単線)

来ました!男鹿線名物・朝の6連通学列車!
去年は秋田~土崎で撮影しましたが、やはり非電化区間の男鹿線で撮ってみたいと思い、1年を経てようやくリベンジ出来ました。雑草や停止位置目標が少々邪魔ですが、6連と分かるのでこれで十分です。

撮影後は、また男鹿線を乗り通し。
出戸浜7:33発→男鹿8:08着
キハ40系の4連に揺られて終点男鹿へ。高校生がたくさん乗っていました。

だだっ広い男鹿駅構内。
あちこち線路が剥がされているのは寂しいですが、朝に6連や4連の列車の設定があったり、列車別改札のため駅舎内に人がたくさんいるところを見ると、まだまだ元気だなと思いました。

今回は去年案内してくれた友達には会えなかったのですが、海を勧められたので駅から少し歩いてみることに。

朝ということで、一人でのんびりゆっくり過ごすことが出来ました。

落ち着いたところで、ここからはひたすら南下します。
男鹿9:11発→秋田10:08着
秋田10:24発→横手11:35着
ワンマン装置故障のため秋田を5分延発。直ったかと思いきやすぐに故障、隣の四ツ小屋を10分延発。
ロングシートの車内でいつの間にか寝てしまい、目が覚めると横手でした。横手駅は仮駅舎で営業中、駅前の自販機でオロナミンCを買って休憩。
今回は乗り換えで僅かな時間しかありませんでしたが、次回は是非B級グルメの「横手やきそば」を食べてみたいものです。

横手からは北上線に乗車。
横手12:03発→北上13:20着
ゆだ錦秋湖付近は湖・山・川と日本の美しい風景が車窓いっぱいに広がりました。
この北上線は時折ブルートレインが迂回運転することで知られていますが、こんなところを寝ながら見られたら素敵でしょうね。(実際は真夜中なのだと思いますが…)
パワフルに心地よく走るちいさなキハ100形。車体の銘板を見ると自分と同い年だそうで、妙に親近感を覚えました。


終点の北上にて、同い年のキハ100形です。

北上からは初・東北本線!
北上14:03発→平泉14:34着
ついに辿り着いた奥州平泉。合わせて岩手県初訪問です。
駅前で中尊寺までの道のりを調べると徒歩で大丈夫そうだったので、レンタサイクルの予定を見送って徒歩でゆっくり。


駅前からは「中尊寺ロード」としてこのような道が伸びています。鄙びてると栄えてるのちょうど中間くらい(自分でもよく分からない)、といった感じです。

東北本線の踏切を渡った後、急に踏切が鳴り出したのでカメラを構えると…

583系による快速「夏休み東北縦貫号」がやって来ました。
全くノーマークでしたが、西日本色で長編成の「きたぐに」を見慣れているJR世代にとっては、国鉄色6連は逆に違和感がありました。

さて、もうすぐで中尊寺。
中学時代、社会科の資料集で想い巡らせた世界がすぐそこに。