カームラサンの奥之院興廃記

好きな音楽のこと、惹かれる短歌のことなどを、気の向くままに綴っていきます。

七夕

2010-07-07 11:54:40 | Weblog
締め切りは20日ですが、なにごとも早め早めにしておきたかったので、昨日、塔の月詠草10首を仕上げて投函。結局いつもどおりの作風です。最近つくづく思うことは、これが「私」なのだなということ。じたばたしても、表現には今の「私」が出てしまいます。隠したくても隠せません。取り繕いたくても繕えません。どうしてもそうなってしまうぎりぎりのものが「私」というものなのかもしれません。



最近、音楽ではサミュエル・バーバーの作品、小説では村上春樹氏の作品が気になります。
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イグジュガルジュク

2010-07-06 22:36:43 | Weblog

記事メモ。。

人間の苦悩こそが神話のテーマであると、ジョーゼフ・キャンベルは言う。彼が苦しみについて語るとき欠かせないのが、カナダ・エスキモーのシャーマン、イグジュガルジュクがヨーロッパからの訪問者に対して語ったというこの言葉である。

唯一の正しい知恵は人類から離れたところ、はるか遠くの大いなる孤独のなかに住んでおり、人は苦しみを通じてのみそこに到達することができる。貧困と苦しみだけが、他者には隠されているすべてのものを開いて、人の心に見せてくれるのだ。イグジュガルジュク

(ジョーゼフ・キャンベル+ビル・モイヤーズ『神話の力』飛田茂雄訳(早川書房))

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サラダ記念日

2010-07-06 01:04:39 | Weblog
今日はサラダ記念日です。

「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日  俵万智



昨日、職場の生協書店で、新潮社の季刊誌「考える人」2010年夏号を購入。特集テーマは、「村上春樹ロングインタビュー」。読み応えあります。表現についていろいろ考えさせられます。
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夏の事件簿

2010-07-04 21:50:37 | Weblog
町へのただ一つの入り口の検問所脇の側溝に夏のある晩、薄汚れた犬が死んでいたことがあった。事実は就寝中の検問所長ブルネグロ飛行男爵に伝えられたが、酒精で脂ぎった不夜城のごとき町の裁判所は犬が町に入ろうとしていたのか町から出ようとしていたのかを大問題とし、ブルネグロ検問所長に事実を直ちに詳細に説明せよと出頭命令を下したので、検問所三等係官オータサブローはその夜のうちに家の物置から検問所に呼び出され、検問所の木製扉に自転車を立て掛けた。
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おはようございます。

2010-07-04 07:15:44 | Weblog
おはようございます。今日の〈N響アワー〉は、アシュケナージ父子の共演。フランセのクラリネット協奏曲他。フォーレも是非流してほしいです。それから、午後二時からのNHKFMは、作曲家バーバー生誕百年記念番組。録音予約しておかねば。今日もこれからお寺のお手伝いです。横浜歌会のご盛会を祈っております。
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坂道

2010-07-03 23:07:44 | Weblog
河野美砂子さんの歌集『無言歌』から。


しんかんと昼寝覚ののち坂道は死者の家までのぼりゆきたり  河野美砂子



死者の家までの坂道、というと、

死があたかもひとつの季節を開いたかのやうだつた。

の書き出しで有名な、堀辰雄氏の『聖家族』が思い出されます。冒頭の場面、亡くなった「作家九鬼」の家への坂道が弔問客で賑わっている様を描出していました。
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がんきうは眼球

2010-07-03 22:56:17 | Weblog
河野美砂子さんの歌集『無言歌』から。


まなぶたにゆびさきあつるしまらくをとくとくと息づけるがんきう  河野美砂子
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お寺の帰り

2010-07-03 19:24:27 | Weblog
お寺のお手伝いからの帰り。池袋駅前のジュンク堂書店への道で、細長い飲食店ビル上階から水が溢れて激しい雨のように、まるで一本のレインツリーがそこに立っているように路上を濡らし叩いているのに気が付いた。。店員がふたり道に出てきて、歩行者に注意するように叫んでいる。通報はすでになされたようだ。消防車のサイレンが二つの方向から勢いよく近づいてくる。私は野次馬を遠巻きにしてその場を離れる。後のことはいっさいわからない。多分大丈夫だろう。


メモ。


町に戦闘機も戦車も兵士もやって来ないけれども、町はたしかに戦争のただ中にあった。町の住民たちが毎朝開く新聞には、一面に決まって戦果報告が載り、子どもたちは目をきらきらさせて大人がそれを声に出して読んでくれるのを聞くのだった。
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2010-07-02 04:53:54 | Weblog
今朝、寝床でぼんやりしていましたら、ラヂオから中島みゆきさんの〈糸〉が流れてきました。「なぜ生きてゆくのかを迷った日の跡のささくれ夢追いかけ走って」と歌う中島さんの声が胸のなかでじんわり響いてきました。


坪野さんの短歌からメモです。

無名者の無念を継ぎて詠うこと詩のまことにて人なれば負う  坪野哲久(歌集『人間旦暮・春夏篇』所収)
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