河野美砂子さんの歌集『無言歌』から。
しんかんと昼寝覚ののち坂道は死者の家までのぼりゆきたり 河野美砂子
死者の家までの坂道、というと、
死があたかもひとつの季節を開いたかのやうだつた。
の書き出しで有名な、堀辰雄氏の『聖家族』が思い出されます。冒頭の場面、亡くなった「作家九鬼」の家への坂道が弔問客で賑わっている様を描出していました。
しんかんと昼寝覚ののち坂道は死者の家までのぼりゆきたり 河野美砂子
死者の家までの坂道、というと、
死があたかもひとつの季節を開いたかのやうだつた。
の書き出しで有名な、堀辰雄氏の『聖家族』が思い出されます。冒頭の場面、亡くなった「作家九鬼」の家への坂道が弔問客で賑わっている様を描出していました。