カームラサンの奥之院興廃記

好きな音楽のこと、惹かれる短歌のことなどを、気の向くままに綴っていきます。

グラスの蟇(がま)

2006-01-26 21:13:21 | Weblog
 小説家グラスが書いた詩。

 双書・20世紀の詩人・第18巻《ギュンター・グラス詩集(飯吉光夫 編・訳)》(1994年、小沢書店刊)より。

 初めてグラスの《ガス会社》という四行ばかりからなる詩を読んだのはそんなに昔のことではありませんが、そのとき以来、どういうわけかこの詩に出てくる「蟇(がま)」のことが忘れられません。

 メモ。

                *

 〈ガス会社〉  ギュンター・グラス

ぼくらの市(まち)の郊外の
ガスタンクの上に、蟇(がま)が一匹坐ってる。
息を吸ったり吐いたりしている、
ぼくらが炊事できるように。

                ☆

 私は、どういうわけかこういう詩に惹かれます。好きです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鮎のこと(メモ)

2006-01-26 13:38:03 | Weblog
 メモです。

《江戸前アユ、多摩川で復活大作戦》
(2006年01月26日01時32分朝日新聞記事)

【上の画像:アユの産卵場づくりに向け、試験的に川の石を洗う漁協組合員ら=05年10月、東京都世田谷区で(東京都提供)】

 多摩川は昔、アユのにおい漂う川だった――。そんな戦前並みの環境を取り戻すため、東京都は漁協や国に呼びかけ、手作業で川底の石を洗って産卵場をつくったり、大きな石を置いてカワウから身を守る隠れ場をつくったりする「過保護」対策を始める。食卓に再び、江戸前アユがのぼる日は。

 多摩川のアユは、かつて「特産品」だった。漁師がアユの群れを川辺からにおいで感じられるほどだったという。それが高度成長期の水質悪化で姿を消した。80年代から回復の兆しが出てきたものの、遡上(そじょう)量は安定せず、アユ釣り場では、大量の他県産のアユを放流しているのが実情だ。

 多摩川のアユは、孵化(ふか)した後、いったん東京湾に出て冬を越す。春先から多摩川をのぼり始め、秋口には再び中下流部に下り、産卵して一生を終える。

 下水道の整備で水質は比較的よくなったが、都会の水は、まだまだアユには住みにくい。

 東京都はまず、漁協と協力して、アユが産卵しやすい場所づくりに着手。卵を産み付ける小石に泥や藻が付着していると卵が流れやすいため、産卵期前の秋口に、中下流部の川底の石をくわを使って手作業でひっくり返す「石洗い」をする。15カ所で計750平方メートルの「産卵場」をつくる計画で、都は「1平方メートルに卵20万粒。生存率0.7%として105万匹帰ってくる」と皮算用する。

 上流部では川底に土砂がたまって水深が浅くなり、空からアユを襲うカワウなどから、身を隠す場所がない。都の試算では、年間6.3トンのアユがカワウの餌食になり、経済被害は2520万円にのぼる。

 そこで、土砂を取り除いたり、巨石を置いたりして「隠れ場」をつくる。06年度は、まずコンピューター上で、治水上問題のない石の置き方をシミュレーションする。

 また、多摩川水系では、40近くの堰(せき)がアユの移動を阻む。それぞれに魚道はあるが、水量の減少で機能していなかったり、手入れが十分とは言い難いものも。魚道の実態を調査した上で、国の協力も得ながらアユが遡上しやすいように改修したり、土砂をどけたりするなどの管理を徹底する。

 さらに、各流域のアユのにおいを分析。下水処理水のにおいがつくのを防ぐため、処理水を川に流す前に地場の間伐材を使った木炭でろかする実験にも乗り出す。

 年間100万匹を超すアユを安定的に多摩川に遡上させるのが都の最終的な目標だ。これだけ過保護にしても、清流を好むアユにとって最も必要なのは、やはり都民の意識改革。都島しょ農林水産総合センターの研究員、小泉正行さん(55)は、「台所の流しが、アユのすみかにつながっているんだと都民に呼びかけていきたい」と話している。

http://www.asahi.com/national/update/0125/TKY200601240429.html
                ☆

 鮎(アユ)のにおいは、「キュウリみたいなスイカみたいな匂い」と言われます。

                *

 「川の中に入らない鮎の友釣り」サイト→第1章「鮎について」
 http://www.asahi-net.or.jp/~tx2h-itbs/ayu/hon/hontop.html

 鮎は実に良い香りがする魚である。養殖鮎ばかりを食べていては分からないと思うが、釣り上げたばかりの鮎はスイカのような匂いがする。川魚には珍しく泥臭さがない。また鮎の友釣りで釣り上げたばかりの姿はきれいなものである。鮎は体の色を大きく変化する。川の様相に合わせて体の色を変化させる。白っぽい石が多ければ全体に白っぽく、黒っぽい石が多ければ全体に黒っぽくなる。鮎は保護色を持っている。鮎は追星といって、体の側面の両側に黄色の大きな斑点を持っている。強烈ななわばりを持った元気な鮎は実にこの黄色の斑点が色あざやかにきれいになる。ヒレ全体もオレンジがかった黄色の色が付き、体全体の色なす姿は実にきれいなものである。この色づいた鮎の姿を見ることのできるのは、鮎の友釣りで釣り上げたばかりの野鮎を見るときだけである。というのもこの釣り上げたばかりの野鮎も、引き舟などの入れ物に入れてしばらくするとたちまちのうちに色あせてくる。心なしか匂いも弱くなるような気がする。

                *

 なぜ鮎が「スイカのような良い香り」を出しているのか、本当に不思議です。。。。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする