小嶋 透明水彩
大竹です。今回ご紹介させて頂くのは、小嶋さんの水彩作品です。可愛らしい招き猫が1枚の画面に沢山描かれていますね!いつまでも眺めていられるような癒しの光景です。こちらは小さな招き猫の置物を持参され、それを見ながらイラスト調に仕上げていきました。イラスト調に仕上げる場合、色の組み合わせや線の運び方はより気を遣う必要がありますが、小嶋さんは全体はパステルカラーで柔らかくまとめ、1列ずつモチーフに関係を持たせ描かれていますね。
元々はデッサンや色鉛筆画で動物やそれらの置物をモチーフにして描かれてきましたが、今回イラスト調の作品を制作し「自分がやりたかったのはこれかもしれません!」と目覚めていたそうです。初めての描き方を模索しながらも、楽しんで描かれているのが作品からも伝わりますね。
シンプルな画面ながらも、猫の立体感を感じさせるために薄く明暗を作っています。猫たちも1匹1匹違った柄で描かれており、華やかな画面となっていますね。1列目の猫ちゃんの後ろに描かれている食べ物は、その子達の好物なのでしょうか?アイス好きなメガネ柄の子の表情なんて、なんとも言えない可愛らしさがあります。上2段に対し、下段は夜空を見上げる後ろ姿で描かれています。表情が見えないながらの、哀愁ある背中が味わい深い光景ですね。何を思ってそれぞれの空を見上げているのでしょうか?
猫達の穏やかな表情や、温かみのある色合いからは作者の人柄までも読み取れる様な作品。皆さんが気に入った猫ちゃんはどの子でしょうか?