モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

まるで剥製のような

2023-07-20 23:07:53 | 学生


左 梅 高1 / 右 山田  どちらも彫塑用の水粘土

マユカです!本日は学生クラスの梅と、大人クラスの山田さんの水粘土作品をご紹介します。
小学生クラスでも紙粘土を用いたフィギュアつくりをしていましたので、粘土、と聞くと紙粘土を連想する方は多いかと思いますが、塑造で使用するのは水粘土です。水粘土とは、その名前の通り、水と土を練り上げて作った粘土です。紙粘土と同じく乾燥すると固まっていくのが特徴で、柔らかな石を削るように彫刻することもできます。(但し、乾燥が進むと縮んで割れて粉々になりますので、作品として残しておくことはできません。)

梅は3週間くらいやったかな?初めて粘土…もとい立体造形に挑戦しましたが、手の重量感や筋肉、指先同士が触れ合った時の少し押されている肉感まで表現されています。慣れない粘土に苦戦しながらも、しっかりと捏ねては指の一本一本の関節を考えながら制作していました。少し特徴的なこのポーズは、狐のハンドサインを崩したものになっています。少し崩したことにより、指先の形状が良くわかり、しなやかさがより伝わってきますね。

山田さんはなんと1回の授業つまり2時間で仕上げています。足は皮膚が薄いために手よりもゴツゴツとした骨張りが強く表れている所や、靴によって歪む親指の曲がり方など、足の細かな仕草や特徴を的確にとらえ、リアリティのある形に仕上がっています。元々陶芸をやられていたそうですが、それにしても立体の勘が良い方だと感心しました。骨ばった足は、長い道のりを歩いてきたような雰囲気があります。単一色の粘土ですが、肌の柔らかさやその温度すら伝わって来そうですね。

平面に比べ、立体は360度どの角度から見ても良いように作らなければなりません。平面的ではなく、空間的に作品を作るわけですから、作りたい形に対しての理解が深くなければ作ることは難しく、少し手が出しづらいような気もします。しかし、皆様が1度はやったことがあるデッサンも、物の理解を深めるとともに、空間を描くものです。立体とかなり近いことをやっている感じがしませんか?身体の一部だけでなく、例えば動物であったり、無機物でも、立体的に作ることでよりモチーフへの理解を深められるのではと思います。


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