山田 アクリル
マユカです!今回は山田さんの作品をご紹介していきたいと思います。
梟シリーズ第三弾・第四弾です。(第一弾はこちら・第二弾はこちら)フクロウの写真集から選ばれ、背景などはご自身でイメージを作りながら絵作りされています。第一弾、二弾を見るに、羽の描き方だけでなく猛禽類特有の鋭く太いどっしりとした足先にこだわりが見えるようになっています。また枚数を重ねるごとに立体感、実在感だけでなく梟に表情が出ているように見えますね。足元、顔周りにはっきりとした強い色を置き、コントラストを強めにすることで画面が引き締まり、見どころもぱっと見でわかるようになっています。
人の目は上から下へと移動するため、顔だけを強調してもなんだか印象の薄い感じがしてしまったり、足元だけを強調してしまうと、描きたかったものってどれ?となってしまう。二点にピントを強く合わせている辺りに山田さんの構図づくりのうまさを感じます。
最初に山田さんの作品がアクリルでの制作と聞いて、私はものすごく驚きました。第二弾の梟を見せてもらった時、水彩画のような柔らかさ、光の表現がされておりました。アクリル絵の具はベタ塗に特化しているためにグラデーションを付けづらいのですが、そうとは思えないほどに柔らかな羽、背景の空気感が繊細に描かれていたことを鮮明に覚えています。今回の作品も写真では分かりにくいですが、顔周りなどは羽毛の一本一本を描写しているのかと思うほどに描きこまれており、実物を拝見し感動してしまいました。
時間がたっても、すごい作品というのは忘れない物なんだなぁと感じます。これからの作品も楽しみにしております。