モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

ピュアな自画像

2013-02-20 00:52:00 | 小学生 絵画
Getuyo
上段左から、ねね(2年)・ちの(1年)・まゆか(1年)・ゆな(1年)
下段左から、ほのか(1年)・みな(1年)・ほのか(6年)・ことわ(3年)

オバラです。左上から6人の横顔、どことなく雰囲気が近いですね。鼻が低く(もしくは鼻の穴が大きく)て、出っ歯で、顎がなく、目がギョロっと…。
どうしてもキャラクター的になる下描きを打破する為、私がモデルになりクロッキー帳にさんざん練習させた後、本番で自分に変えた為でした。
横顔は三面鏡がないと見る事ができませんが、三面鏡付きドレッサーがあるご家庭は最近少ないでしょうから、ほとんどの子はじっくり自分の横顔を見た事がありません。またこの6人は1・2年生という事もあり、自分と他人の明確な特徴の違いも認識していません。(「鼻が低いと不細工」などという一般的嗜癖も知りませんし、「私は○○ちゃんより目が小さくて一重だから可愛くない。」なんて卑屈な事はみじんも思わない、ルックス劣等感とは無縁の平和な時代です。)それ故、可愛くみせようなんて邪心もまるでなく、髪型さえ変えれば自分になると思い、ほとんどノリ先生になってしまいました。なんて素直なんでしょう!
顔の色は調合したペールオレンジを手の甲に塗り、できるだけ自分の肌の色に近付けました。首の影も鏡をよく見て暗い色を作っています。肩の位置や腕の曲がり方も人体を良く観察しました。どれも一生懸命さが伝わる絵になりました。

ねね いつも2年生とは思えないリーダーシップで1年生達をぐいぐい導いてくれるお姉ちゃんだけあって、今回の自画像もいち早く仕上げてくれました。自分の顎はノリ先生よりとがっているようだと唯一気付いた観察力の鋭さが賢さを物語っています。

ちの ほんわかマイペースで人と違うことを気にせず、自分が置かれた状況を受け入れることができるちの。この絵も友達と違う場所でしっかり自分の立ち位置を守り、難しい角度に挑戦しました。大胆な構図で目を引きます。

まゆか のんびりしていますが、一度集中すると美術大好き魂の本領発揮です。肌の色を作る時など、混色の発見に目を輝かせ夢中でたくさんの微妙な色合いを作っていました。化粧品メーカーでファンデーションの開発者になれそうです。

ゆな 最も私に似ています!キュートな本人の面影は全く無し!髪型も私のまんま!首を反らせた大袈裟な食べ方も私がとったポーズなんです!ここまでそっくりに肖像画を描けるなら、自画像なんて簡単に描けるので、これはこれで合格!

ほのか お行儀がいい食べ方とは言えませんが、おうちでくつろいでいる食事の様子が自然に描けました。「お母さん今日学校でね」という会話まで聞こえてきそうです。画面に描かれていない家族まで見える素晴らしい作品。

みな 1年生らしいシンプルで清々しい色合いでありながら、この視線は意味深です。「うふふ、美味しそうでしょう?」と見ているギャラリーに訴えかけるような目配せは、面白いです。ほのかとは違った意味で画面外の存在を意識しています。

ラスト2枚、正面の自画像は6年生と3年生。

ほのか 顔の立体感の出し方は私に何度もダメ出しをくらい、一時汚くなって「先生の言う通りやったら怖いじゃん!」と逆切れしながら頑張りました。無邪気さをとっくに卒業していますので、本人より綺麗ですね。美人ですね。

ことわ 最近大人になってきて少々生意気さが目立ちますが、絵はこんなに素直。まだかわいいところが残っていて安心しました。良く見せようせず素の自分を飾り気なく真正面から見据えて描けるのはピュアな心の持ち主だけです。

以上、月曜クラスの女の子から8人抜粋しました。まだ完成していない子もいますので、もうしばらく続きます。

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