モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

向き合い続けて

2021-11-18 21:33:15 | 小学生 絵画


杏夏 4年 / 璃子 5年

きな粉にハマって永遠にきな粉牛乳を飲んでいます、ホノカです。
8月23日に小原先生が「いつ完成?」というタイトルのブログで、この2枚の下塗りの様子を紹介していましたが(その記事はこちら)ようやく仕上がりました!
杏夏は確か10月に入る前には完成していたと記憶していますが、璃子は先週ようやく完成しました!足掛け4ヶ月!君は大人クラスの生徒か!?
2人とも同じサントリーニ島の街を描いていますが、比べてみるとやはり雰囲気が全く違いますね。それぞれご紹介します!

杏夏ーウルトラマリンという色名がぴったりすぎる海と、建物の純白の対比が綺麗ですね!また海の色をそのまま映したような屋根にも、海辺の街という雰囲気が表れています。絵の半分程が青ですが、建物には幅の広い色彩を混ぜ込んだグレーの影、海は明度の違いで遠近を表現することで、しっかりと対象物の違いが分かります。杏夏の観察力の高さや丁寧さの賜物です!ですが海の部分は下塗りのマチエール(絵具の盛り上げ)が影響して、どこか自然の強さのようなものも感じられる、繊細なだけではない絵となりました!

璃子ー璃子は丁寧さ・慎重さなら小学生クラス随一なのでは?という感じで、特に手前側の石畳は小さいながらも石の凹凸まで分かる細かな描き込みがあります。そして杏夏の絵は海と街並みでしたが、璃子は白壁の街並みをデリケートな色調の変化と、パキッとした色味を使い分けて描いているので、似たモチーフでもこちらは反射の眩しさを感じる絵となりました!また建物が坂に沿っていて、遠近感だけでなく高低差もある難しい写真でしたが、下書きの時には定規も使いつつ描いたため、建物の安定感・人工物ならではの硬さが表現されています。さらに所々の植物や背景の雲といった自然物が曲線的でぼんやり描かれているのも、それらの対比・強調の効果に繋がっています。

以上アトリエ・ミオス小学生クラスで、慎重かつ丁寧さ12を争う2人の油絵でした!作品を決められた時間内に完成させることも重要ですが、同じ絵に時間をかけて向かい合えるのもまた重要です。私自身「ここはまだ良くなる気がするけど飽きちゃったしもういいや〜」と諦めてしまうことが多いので、この2人の精神力は見習いたいくらいです!
やっと完成した油絵です、ぜひ色々な人に見せびらかしてね!


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4 コメント

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Unknown (Unknown)
2021-11-20 11:38:48
おめでとうございます!

ついに完成したのですね。
いつも璃子さんの絵のすぐ下で描いていた
ので進み具合が気になっていましたが、先日
壁から消えたので少しさみしく思っていました。

この絵を見ると、まっしぐらに階段を降りて
海に向かいたくなります。誰にも会わずに
美しい建物の間を駆け抜けていけそうです。
さわやかな風を感じます。
海に飛び込んだら冷たくて気持ちよさそう。

杏夏さんの絵は暖かな湿気を感じます。
こちらの海にはゆっくりと歩いていって釣り
でもしたくなります。
(小原先生のように素潜りもいいかも♩)
描かれていないけれど絵の奥に人の気配がして
遠くから様々な外国語が聞こえます。
波は穏やかで水温も低くなさそう。

璃子さんの絵は早朝、杏夏さんの絵は午後の
夕方に近い時間を感じました。

お二人のサントリーニ島を見たら、疲れが
消えました。有難うございます!
返信する
応援ありがとうございます (小原)
2021-11-22 17:46:23
水曜午前大人クラスの米本さん、いつも応援をありがとうございます!(2通コメントが入っていたので、最新版の方をアップしましたが、2通目の方に名前が入っていなかったので、コメント返しに載せちゃいました。)
私の勝手な思い込みですが米本さんは、一生懸命だけどマイペースな子(正反対なタイプの人から見ると不器用に感じる子)に、いつもシンパシーを感じてくださいますよね!?
頑張りを評価して頂き、本当にありがたいです!支えになると思います。
元生徒から『もっと待ってあげてもいいんじゃない。私すごくマイペースだったから「いつまでって期限は言えないけど、もうちょっと待っててくれれば必ずやります。」って思ってたよ。』と言われた事を胸に、私も米本さんのような気持ちで子ども達と接することができるようになりたいものです。
元生徒の話が気になる方はこちらをどうぞ
https://blog.goo.ne.jp/ateliermios/e/2a5f44c164cab18f7da9aa16ed7b09e1
返信する
Unknown (米本です(水曜午前クラス))
2021-11-24 08:57:42
 おはようございます!

周りが仕上げていく中、もうこれでいいやと
筆を置くこともできたと思います。
けれど、私はまだ描くんだと決断したこと。
描き終えたお2人の表情はきっと気持ちいい
顔つきだったのではと想像します。

我が子が同じタイプだからかもしれません。
そんな娘を私は待てずに急かし、叱り、 
自己嫌悪に陥ってばかり。
でも高校生になった今も娘はやはり自分の
ペース、今春には「もう何も言わないで
ほしい」と最後通告を受けました。
元生徒の方のおっしゃる通り、私が娘にあれ
これ言ったのは一見、娘のためのようでは
あるけれど、本当は自分が不安だったから。
私自身の評価を気にしていたからでした。

最近また娘に対して口がむずむずしていた
ところでした。
先生が杏夏さんと璃子さんを見守られた
その姿勢を私も今また学びたいです。
返信する
解放 (小原)
2021-11-24 23:42:08
米本さん、
再びありがとうございます。(今日の授業はお休みされたのに、コメントは頂けた!w)
描き終えた二人の顔は、清々しいというより、解放されたという感じでした。早く完成して欲しいと望んでいる私が「まだやりな!」と言う訳はありません。
自らが課した「最後まで手を抜かずに頑張る!」という試練なので、「やっぱり大変になってきたから辞めていいですか?」とは聞けないしなぁ、はぁ~。という感じだったのではないでしょうか?
米本さんは、二人がお嬢さんと似たタイプだから気にしてくれていたのですね。ありがとうございます。

そして、お嬢さんの最終通告、カッコイイなぁ!よく言った!褒めてつかわす!
親を鍛えられるのは子どもだけだからね。どんどんキツイこと言ってやんなさい、Sちゃん!

お母さんの米本さんには、また別で愚痴を聞きますから(笑)まずは娘の成長を喜びましょう!
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