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モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

岩絵の具を通した、それぞれの個性

2025-06-28 22:45:19 | 大人 日本画

岩田です。本日は大学生の二人の日本画です。上の勘太郎は高校生から、下の桂吾は小学生からアトリエに通ってくれています。進学のタイミングで退会するのかと思いきや、「大学生になっても続けます!」と意欲的な二人。「ミオスが大好き!」とラブコールをもらっているようで、励みになります。


勘太郎 岩絵具/和紙・パネル

最初はこちら、勘太郎の富士山を描いた作品。サトル先生のブログで紹介されていたので、覚えていらっしゃる方も多いかもしれません。
背景に塗った錆白緑が気に入らないと、大胆にも夕焼けに塗り替えてしまいました。高校生の頃から思い切りの良い性格です。塗る前と比べると雰囲気がガラッと変わって、闇が迫りつつ、まだ残る夕焼け空。
富士山自体の色はほとんど手を加えたようには見えないのですが、妙にマッチしているのが不思議です。濃度高めの胡粉で描いた雪の白がはっきりと主張していて、陰影もとても繊細で綺麗です。


桂吾  岩絵具/和紙・パネル

次は桂吾の作品。葛飾北斎、神奈川沖浪裏を自分なりにアレンジし、堂々とした絵に仕上げました。
実際の神奈川沖浪裏も良いけど、夜の神奈川沖浪裏を舞台にでっかい月と鯨を描き入れるなんていうのは、本当にこの人、一味も二味も違うことをやってくれます。あまりにも大胆で、力強く、生命力に満ちたこの絵。
正直、岩絵の具の扱いを見ると、お世辞にも上手いとは言えないものの、もうそんなことはどうでも良いくらい、はっきりと僕はこう描きたいという意志を感じさせてくれるのです。ただ、もう少し月と空が自然なグラデーションになっていたら、もっとカッコよくなったかなーとは思います。

そんなこんなで、二人ともそれぞれ全く違う個性が打ち出されていて、楽しませてもらいました!

コメント
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