土曜午後学生クラスの木版画‐『一版多色刷り』
皆さんお元気ですか岩田です、今日は暑かったなー。
今回は土曜午後クラスの学生3人の木版画をご紹介します。左手2つは中学生男子の作品。
モチーフは自分で創造した生物。画面の左上にモチーフを入れ敢えて右側に大きな空間を作っています。構図のセンスがとても良いと感じます。
グリーン系、オレンジ系と2種類刷りましたがどちらも色選びが秀逸。かなり繊細な彫りこみで黒とのコントラストも美しい作品となりました。
その隣は高校生女子の作品。こちら月岡芳年の模写です。芳年の版画は線も細く、普通の彫刻刀で彫っていくのは至難の業。そんな中でも慎重にコツコツと彫っていった末何とかかたちにして行きました。白の中の布の表現がとても良いですね。女性の顔もかなり繊細なのです。
絵具がかすれたようになっているのも木版画ならでは、とても雰囲気がありますね。
右側も高校生女子の作品、こちらは歌川国芳の模写です。国芳の版画は繊細ながらとても大胆。こちらのモチーフは虎ですが顔が何とも個性的です。顔周辺のふさふさの毛、髭など細い線で構成されています。本人もここを彫るときは結構手を焼いていました。とはいえ出来上がった作品は暗い藪の中から虎が颯爽とこちらに歩いてくるような面白い作品に仕上がりました。
一版多色刷り、とても鮮やかでインパクトのある作品たちが生まれましたー。