モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

デザイン イズ メッセージ

2024-06-20 23:13:32 | 学生


左上 千紘 中1 / 右上 ひなた 中3
左下 杏 高2 / 右下 香那 高1

マユカです!学生たちのデザインも様々な物がありましたね。先週に引き続き、ご紹介していきます!

学生クラスに入ったばかりの中1千紘は、なつめ先生のテキストに素直に従った絵。水の透明感を大切にしているのが伝わってきます。真っ直ぐになってしまっている水面がもっと波打っているとさらに自然に見えますが、光が入っている場所や真横から見た水の薄さ、円形に広がっている波紋を表す為に底面にしっかりと楕円を描いている辺りから、立体感とリアリティを感じますね。水の姿をよくとらえることが出来ているように思います。

ひなたは環境問題と水を絡めてポスターをイメージしながら描きました。ジュースの入ったペットボトルと、水が混ざり合ってしまっている様子を表現するために紫などの毒々しい色を使用し、ビビットさを損なわないようにしながらも、前後感と流れている様子を色の差で表現しました。差し色の黄色がよく目立ち、目を惹かれますね!青や紫のアクリル絵の具は、鮮やかなままで使うとかなり塗りムラが出来てしまいがちなのですが、乾いてからさらに上に塗る を繰り返すことで塗りムラを押さえ、綺麗な画面作りに尽力していました。

杏は美術系を目指しているだけあってデザイン的。塗りムラも少なく、溝引きもうまくできています。ミルククラウンの様に広がった水の様子を描きましたが、それだけでは面白くないということで背景にストライプを配置し、水を挟んで透けて見えるストライプの揺らぎを描きこむことで見ごたえを上げました。手前と奥とで塗り方と見え方を変えることで前後感を出し、さらに一色違う色を挟むことで画面にメリハリがついています。色数を抑えることでシンプルで統一感のある画面を作ることが出来ていますね。

香那は社会の風刺を描いた啓蒙ポスター的で、解釈が面白いですね。水をテーマに置く…と聞いて、海面上昇だったり荒廃した世界を想像する発想力を画面に出力する際に、アクリル絵の具特有のベタ塗りはあまり使用せず、油画の様に少しずつ厚塗りを重ねていました。世界観が強く出ており、「デザインらしさ」はないものの、作品として完成されていますね。水面の描写の緻密さが特に、落ちている影に揺らぐ水面の光が重なることでこの少しファンタジーな世界観に説得力をしっかりと持たせ、今後こう言った未来があるかもと思わせる一枚になっています。

デザインは、自分の想いや考え、伝えたいメッセージを伝える手段なため、ポスターと相性がいいんですね。皆様も是非自分の想いを画面に乗せて、「デザイン」してみてくださいね


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