駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

魚にもわかる異常気象

2019年08月10日 | 自然

        

 

 今朝も夏空が見え、朝から暑かった。各地で三十五度を超える猛暑だとか、昔は三十六度七度など体温を超える気温は考えられなかった。熱が奪われて意識を失うのよりも熱が与えられすぎて意識を失う方が辛そうだ。冗談ではなくて、迂闊な外出は危険だ。

 高々五十年での地球規模の変化、これにはトランプが自分の政治的都合で誤魔化そうとしても、二酸化炭素が関与している。過ぎたるは及ばざるがごとしで、気球を適度な気温に保っていてくれる大気も僅かな組成の変化で、温室効果が過ぎてしまう。塵も積もって山となるのだ。昔の人はなんでも想定し、見通していたようだ。

 当たり前かどうかわからないが二十一世紀は二十世紀と違う。残念ながら簡単には二十世紀後半製の頭脳を二十一世紀版に変えられない。あれこれ情報を入れ錆び始めた歯車に油を差して、異常気象や変わる価値観に対応している。十五年前は多くの患者さんが年上だった、今は同年配が増えてきた。「先生頼りにしているよ」と言われるのは、同年配のよしみがあると感じる。つまり、六十四、五から八十三、四には説明不要で分かり合えるところがあるのだ。

  医院を開けようとすると、朝早くから並んでいた爺さんに「こう暑くちゃ魚も釣れないよ」と声を掛けられた。五時起きで港に釣りに行っていたらしい。「ああ、そう」と答えながらこの暑さじゃあ魚も食欲がないのだろうと思った。

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