駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

租税回避の天国から加算課税の地獄へ

2016年05月10日 | 町医者診言

           

 パナマ文書の分析から21万社の情報を公開と報じられている。会社名だけでなく個人名も相当数含まれているようだ。

 パナマ文書の漏洩からタックスヘイブンという構造が浮かび上がっている。ネット検索から引用すると、タックスヘイブンとは、日本語に訳すると「租税回避地」という意味です。外国資本や外貨獲得の為に、意図的に税金を優遇(無税または極めて低い税率)して、企業や富裕層の資産を誘致している国や地域のことをタックスヘイブンと呼びます、とあり特定地域国の制度のことのようだ。

 物事は単純ではなく、そうした地域にはそれなりの理由もあるだろうが、自分だけ得しようという動機が駆動する行為であることは石川五右衛門に聞かずとも明らかで、浜の真砂は尽きるとも世に盗人の種は尽きまじということだ。勿論、直ちに何も盗んではいない、形の上では違法ではないという反論があるだろう。盗っ人猛々しいと感じるが、この盗っ人は中々手強い、何と言っても悪知恵に長け、権力と財産を握っているからだ。

 違法ではなく?誰にでも出来ることのようだが(実際実行している日本人も相当居るらしい)、富裕層がこぞって始めれば日本の税収は激減してしまうだろう。おそらく、現時点でもタックスヘイブンを違法にして追徴課税すれば、10%消費増税延期など問題なくできる可能性が出てくると想像する。

 どうすれば違法となるかという法律論はよく分からないが、主として日本で生活し日本で収入を得ている人には国籍はどうあれどこに資産があれ、遺漏なく日本の税制に従って税金を払って貰うというのが常識のように思う。

 素人考えで、腹立ち紛れで指が滑り、間違いも多いだろうが、とにかく税務署には会社からも個人からも租税回避させることなく、きちんと税を徴収して戴きたいと強く願う。

 

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