駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

溢れる美容健康コマーシャル

2013年11月03日 | 町医者診言

                    

 BS放送を見ていると美容健康のコマーシャルがやたらと多い。その形式は掛け合い漫談方式と体験発表方式がほとんどだ。どうもそうした形式に人は釣られやすいと見える。美容はよくわからないが、健康に関しては継続は力なりで、宣伝されている商品を使わなくても毎朝昼ラジオ体操をして、バランスのとれた内容の食事で摂取カロリーを減らせば、お腹はへっこむし体は軽くなる。

 人間というのは後悔反省が嫌いで自分を正当化しやすいから、購入した人の感想は割り引かなければならない。それにこんなのダメなどという人がコマーシャルに出てくる訳がない。

 中には洗練されて、それと分かりにくい巧妙なコマーシャルも多い。夢のような話には、じっと手を見て過ぎ越し方を思い眉に唾をすれば、何だか変だと気が付くだろう。

 昔コミュニズム、今コマーシャリズムが世の中を幻想病に陥れているような気がする(コミュニズムの専門的な知識はない)。テレビにはNHKにさえ、すべてスポンサーが付いているのを忘れないでと申し上げたい。

 自分の仕事に引き込んで書けば、何万、何十万円も出して健康商品を買うなら、一回高々数千円の医療費が高いなどと言わないで頂きたいと思う。医療には近藤誠氏をはじめ内部からきちんと批判もあり、疑問には目の前でその都度お答えしている。医療費が高いとお思いならどうぞ明細書を比較ご検討ください。

 データを集めて自分の頭で考えれば、目に見えにくいコマーシャリズムのバイアスは軽減される、柔軟で不断の思考は何よりも認知を防ぐとも申し上げたい。

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