駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

地の利不利

2013年03月06日 | 自然

      

 今暮らすなら鎌倉は自然に恵まれ都会からも付かずで離れず良い所だと思う。しかし、地図を見ていると、どうも首都を置く場所ではなかったと判定したくなる。鎌倉幕府に地の不利があったのではと推察する。

 まあ素人の思いつきでだが、神奈川県の県庁ならまだしも、曲がりなりにも日本を統治しようと幕府を置く場所ではあるまい。恐らく外敵からの守備を考えて鎌倉にしたのだろうが?、中心あるいは中枢足り得る場所という発想が不十分だったのではないかと思う。どうも源頼朝には地方の頭領感覚があったように思える。勉強不足で鎌倉幕府に日本全国を中央集権的に支配する感覚があったかどうか知らない。

 それに、恐らく築城の知識技術が不十分で、平野の直中では守備力の十分な城を築くことができず、東京湾周辺は候補地から外れたのだろう。

 それから考えると京都と江戸は素晴らしい立地条件を備えており、長期に渡る首都機能を担える地理的条件を持っていたと思う。政治的統治感覚に於いて優れた人物(智慧者)が天皇家や徳川家に居たと思われる。

 後世から見れば、私のような素人にも好判断だったことが分かるのだが、千二百年前、四百年前の選択決断は難題だったのだろうと思う。

 診察で時間が出来た時に地図を見ながら夢想したことだ。

コメント (2)
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