アルコールはさほど強くないが、ワインを飲む会に混ぜて頂きフランス料理とワインを年に数回楽しんでいる。
先日の会ではH君が介護保険の会合で小一時間遅れたので、罰ゲームもどきにブラインドテイストをやって貰った。これはプロのソムリエでもやんわりと辞退する試みで、葡萄の銘柄、年代、産地を全て当てるのは並のソムリエには無理な注文なのだ。世界で名の通ったソムリエにも難しい。
われわれはどうせ当たらないが、ご愛敬でと思っていたら2006年のCt.Julia Chardonnayをなんだかギリシャのようだと言い出したのでたまげてしまった。しかもシャルドネで若い2000以降、2004年くらいですかとほとんど完璧に当てたので、店のソムリエがあたふた、U先生が凄いとびっくり仰天してしまった。
H先生以前に一度ギリシャの白を飲んだことがあり、その時のハーブの香りにどこか似ていたと言う。大体ギリシャなどと言うワインの世界ではマイナーで不評(近年挽回)国の名前が出てくることだけで、ソムリエ裸足だ。いやあ、神経内科医にしておくのは惜しいと、大騒ぎになった。
毎日美味い不味いと食べたり飲んだりする酒類を含めた食品の味は意外にも、正確に表現しにくく、それを味わい分けることは至難の業なのだ。それが証拠に殆どの人は美味い不味いで片付けてしまう。懐かしいお袋の味と言っても、それを表現しろと言われれば言葉に詰まってしまうだろう。尤もお袋の味はブラインドテイストでもアッこれだと当てられる人は多いかもしれない。何と言っても子供の時の記憶は深く忘れられないものだから。
今度、店のソムリエNさんと差しで勝負という話にNさん、ニッコリやんわりと尻込み、U先生「そうだなあ、ソムリエの人は知識は凄くても飲んでる銘柄はさほどでもないんだよね」。と助け船を出した。
楽しい話は酒の肴に最高、楽しい夜だった。