昨年の大河ドラマは当初の2~3回見たものの以後は見る気がしなかった。今年の「八重の桜」は楽しみにしている。作者山本むつみ氏は、地震、津波、そして原発事故。あまりに大きな被害を前にして途方に暮れていた・・そんな時、背中を押してくれたのは被災者の「やり直そう。私達は生き残ったのだから」の言葉だった。どの時代でもどの世界でも、生きることは困難で理不尽に満ちている。とりわけ八重が生きた会津藩は、絶望的とおもえる状況に陥っており、賊軍の汚名を着せられ、命を落とし、家族を失い、故郷を追われた・・・大きな破壊のあとにより良い世界を作りだそうと立ち上がる人々の心は、幕末の動乱で無から立ちあがった人々の魂と響き合うのではないかと言う。
またプロデゥーサー山本氏は、3・11後海外メデアから称賛された「傷ついても前を向く志と、人と人との思いやりの絆」はどこから?と考えるようになった。52作目の大河ドラマも「面白いものより、今やるべきものを先行させた」と言う。「敗者」の烙印を押されていた会津藩出身者の中から日本の礎を築いた人々を多く輩出している。今迄も多く語られてきた明治維新の物語を、敗れた会津藩とまた鉄砲から知識えと新たな生きがいを得た女性・八重の視点から描くと発言している。
劇中幼い子供達が「ならぬことはならぬものです」と唱和する「什の誓い」。子弟教育七カ条。そのいずれも現代に通ずるが、「戸外で婦人と言葉を交へてはなりませぬ」の項は時代遅れとなっている。鹿児島にも「郷中教育」という制度があった。いずれも上級者が年少者に授ける躾や教育。その精神を現代に活かすとしたらどんな型になる??今年のドラマは被災地に力強い応援歌となれ!
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