たまたま泊まりがけで参加した清里でのクリスマスの歌謡ショーは月食の日と重なった。ショウーの後、「露天風呂での月食観察」という最大級のオマケにもあずかれた。非日常の中で更に非日常を楽しめたのは幸運以外の何物でもなかったけれど、はるばるやって来た高原の里で、果てしなく広がる天体を仰ぎながらの観測も格別だったかもしれない。
旅程の2日間、空は晴れ渡り、車窓には甲府盆地を取り囲む遠景の峰々の冠雪の勇姿が臨め、更にその奥には、前に後に左に右にと車の向きにつれて富士山が見え隠れした。紅葉の盛りは過ぎてはいたがそれでも未だ華やかさは衰えてはいなかった。平地を横切る田畑は、収穫を終えて一息入れており、途中休息の度に触れる外気は、冷気を帯び頬に心地よかった。(写真は知人のメールより借用)
地場産業であるワイナリーや和菓子工房では、お義理で一番小さなお土産セットを求めた。一方帰京の途上で立ち寄ったサービスエリアでは、出発地の立川に車を止め置いていた事もあり、主婦の習性そのままに野菜物を目一杯買い込んだ。房総の旅はせわしなかったけれど、今回は近場の上、泊まりがけのせいでユッタリ。しかし、ホテルも、ショーも、サービスエリアも、店頭もユッタリは良かったけれど、景気の影響も偲ばわれて、それはそれで辛い気分にもなった。