あられの日記

カテゴリーは場所優先。鶴岡八幡宮は寺院・仏閣ではなく「鎌倉」に。一部検索し易さ優先で、花カテゴリーに入れてる場合も。

生き木地蔵の大クス

2019年05月26日 06時07分42秒 | 香川の巨木と神社仏閣

2019.5.3に香川県、大野原と豊浜の巨木さんぽをしました。大クスのある日枝神社を14時32分に出発。国道11号線の十三塚交差点を南へ。高松高速道路をくぐってしばらく、巨木が見えた。目的が巨木だと目印にできていいなあ。

14時44分、生木地蔵尊(いきぎ)に到着。駐車場は墓地の縁にある。
それでか〜。巨木マニアのバイブル的『続・日本全国846本 巨樹・巨木』(渡辺徳博著)に掲載されてる画像は、墓地の部分をカットして、大クスの上部だけを掲載してあったのだ。

まずは駐車場のそばに立ってる赤い旗に誘われるように、奥の建物へ。
開けるとこんな。つまりです。見た目はショボいプレハブ小屋が、地蔵堂なのだ。訪問したら必ず中に入って参拝するのを忘れずに。なぜならこの地が生き木(いきき)の地蔵クスと称される理由がわかるのだ。
ど〜ん!
奥に祀られてるお地蔵様は、生きてるクスノキの幹に、直接彫刻してあるのだ。
今まで、幹の根元が洞になってしまった巨木に、石像やお社を祀ってるのは数々拝見しましたが、巨木に直接仏像を彫ってるのは初見です。
四国八十八ケ所参りをされてる方が、途中で立ち寄りたい場合は、第66番雲辺寺さんから第67番大興寺さんに向かう途中に生き木地蔵尊に寄り道して第68番神恵院さんに行くのがおススメです。
お堂の外から大クスを堪能する。

お墓が立ち並び、根元まで撮影できるポイントを探しましたがこれが限界。
外から見れば、先ほど紹介した生き木地蔵とお堂のジョイント部分はこうなってます。
説明板発見:生木の地蔵クス
この大クスは香川県指定の銘木にて樹体胴内の地蔵尊と共に大野原町の文化財に指定されています。
京都大学農学部名誉共助中谷能楽博士(植物学専攻)鑑定によれば、樹齢1200有余年、周囲10メートル。樹高30メートル
お堂に生き木地蔵の由来の詳しいペーパーが置いてある。
生木の地蔵さん縁起
天保7年’1837)の秋もようやく深まろうとするころ、豊田郡大野原村と中姫村の村境にあるクスの大木に向かって一心にノミを振るう一人の老人の姿がありました。
斎戒沐浴して身も心も清め、手元を照らすローソクの明かりを頼りに、一刀三拝、幹の奥ふかく刻まれてゆくのは、身の丈5尺ほどの地蔵菩薩のお姿でした。
木屑からただようクスノキの香りのなかで、老人の唱える般若心経が、朝早くから夜の更けるまで彫られた空洞の中に響いていました。
この人は中姫村に住む森安利左衛門といい、この年病弱であった一人娘ナヨさんの病気平癒を祈願し四国霊場八十八ケ所を巡拝して帰ってきたばかりでした。
利左衛門さんは四国遍路の途中、伊予の丹原で大木に彫られた仏像に心をうたれて、自分のこの霊木に地蔵菩薩を刻もうと発心したのだといわれています。
伊予の仏像とは、番外別格霊場11番生善寺の生木地蔵のことでしょう。
利左衛門さんの精進は続きました。やがてこの年も暮れ、翌天保8年正月も過ぎたころ、彫始めてから三ヶ月余りでこの霊木の幹の中に端正な地蔵菩薩立像が完成しました。耳の大きい、目元の涼しい美男におわすお地蔵さんでした。
2月の吉日を選らんで、開眼供養が行われました。喜んだ里人も多数参列し、白衣観音経二千巻、光明真言31万遍が読経されたと伝えられています。
このとき、どこからともなくみずぼらしい一人の旅の坊さんが現れ、供養の様子をじっと眺めていましたが、「そんなことでは魂は入らない。私がお性根を入れてあげよう」と言うや否や、人々が驚くのもかまわず大音声で経文を唱え錫杖を力一杯振り鳴らしました。すると不思議や、お地蔵さんが大きく目を見開いて、パチパチとまばたきをしたといわれています。「ありがたいことじゃ」と人々が手を合わせ深く頭を下げたあと、ふと気づくと、さきほどの坊さんはかき消したようにその姿はどこにも見当たりませんでした。
それ以後、誰いうことなくこのお地蔵さんのことを「またたき地蔵」と呼ぶようになったという話が残されています。
のちにお地蔵さんを包み込むようにクスノキにくっつけてお堂が建てられました。お堂の中で見ると、ちょうど、仏壇の奥の仏様と同じように、お堂の奥にお地蔵さんが拝めるようになっています。
お地蔵さんの霊験はあらたかでした。利左衛門さんは慶応2年、86歳で、病弱だったナヨさんは大正8年11月、なんと100歳までの長寿を全うしました。二人のお墓は地蔵堂横の墓地にあります。
生きた木に彫った地蔵さん「生き木の地蔵さん」として近隣の人々に親しまれ、県内はもとより県外からも参拝が多く、霊験話は枚挙にいとまがありません。
「御丈5尺に金襴の法衣」といわれるお地蔵さんは、生き木であるために少しづつ身長が伸びており、現在までに10センチほども御丈が高くなっております。
このクスノキは、弘法大師の御手植えという説もあり、付近は古くからの墓地なので「地中から霊魂を吸っており、切れば血の出る霊木」とあがめられております。
県の保存木「ふるさとの名木」に指定。」
地元民5名+1名で訪れましたが、皆初訪問で感動してくれました。いや〜、私の巨木たんぼうに付き合ってもらってるのでみんなが楽しめるかどうか心配だったんだ〜。
15時14分出発。次は豊浜駅近くの豊浜町東公民館のイブキ(樹高17メートル・目通り幹囲4、9メートル)が目的地なのですが、事前調べで所在地を特定しきれなかったんだ。見つかるかな〜??
コメント
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