無事、正面前から3列目。中央から2席目をゲット~~!!や。どうせならば1列目がよかったのですが、既に埋まってたのです。
もつぺん言いますけど、雅楽演奏会は全席自由席。そして総数700席程。前から3列目をゲット出来たのは上等です。
今日の記事のトップ画像は、ゲットした席から撮影したものです。
画像に写っているように、演奏中&演舞中の撮影は出来ません。だから観客はその前に記念撮影します。だって、雅楽の舞台など見た事ないもの~。
あ。上の画像に注目。演舞の時になってわかったのですが、上の画像の左奥の二色の壁のある部分、ここは管弦の奏者が演奏する場所です。そして手前の座面の白い椅子、これね~、撮影した時には全く気付かなかったのですが、後でなぜここに椅子が必要だったのか分かりました。
開場午後1時半。開演は午後2時半なのです。60分も必要だったのは、丁寧な持ち物検査等で察せましたが、開演時間が迫ってくると一種の緊張感が出来てきました。
上の画像は、足元の白砂を撮影したものですが、注目していただきたいのは配置してある椅子の距離。前後はきつきつ。左右もびっちり。しかも使用している椅子は小さい。これは一重に可能な限り大勢の観客を入れようと工夫した結果だと察しました。そこまでやっても開演時刻が迫る程に観客の数は増えていき、空き席を探して案内する係員や観客が右往左往し始めます。やっぱ
立ち見席が発生した模様です。そんなこんなで始まる演奏会。まずはアナウンスから。日本語の後に続いて英語でアナウンス。”~~オーケストラ~~インスゥトルメンタル~~””
ン??
ボーと聞いていた私も悪いんですが、オーケストラとかインストルメンタルという言葉に耳に飛び込んで来ました。
あれ~~??
ンでやって来たのがコレ!
画像撮影出来なかったので、会場に展示してあったパネルを撮影しました。照明が映り込んでみにくいのですが、これが雅楽のオーケストラです。
インストルメンタルもね。分かった!雅楽に歌はないっ!能楽だと地謡があるんだけど、雅楽は音だけでした。
インストルメンタル…。何か違う…。
さて、演奏会の入場時に一人1部パンフレットが配布されました。パンフレットによりますと、
日本の「雅楽」は、日本古来の歌と舞、古代のアジア大陸から伝来した器楽と舞が日本化したもの及びその影響を受けて新しくできた歌の総体で、ほぼ10世紀(平安時代中期)に今日の形に完成した日本の最も古い古典音楽です。
主として宮廷、貴族社会、有力社寺などで行われてきましたが、現在では宮内庁の楽部が伝承する雅楽がその基準となっています。
さて、曲目は?
管弦
1)盤渉調音取 盤渉調は、唐楽六調子の一つで、洋楽のH音に相当する音を基音とした律旋の調子です。
音取は、演奏し先立って奏する短い曲で、音律を整えその調子の雰囲気を造ります。
笙・ひちりき・笛の音頭と
羯鼓・主琵琶・主箏が奏します。
2)千秋楽 「教訓抄」によると後三條天皇(在位1068-1072)の大嘗会に王監物頼吉が作曲したものと伝えられています。
芝居や相撲の興行で最終日を千秋楽と称しますが、この曲が法会などの行事の最後に演奏された箏によるものといわれています。
3)越天楽残楽三返
もとは平調の曲で、簡潔かつ優雅な旋律と端正な形式で知られており、漢の文帝(在位前180年ー前157年)が作ったといわれてますが、一説には日本で作られた曲であるともいわれています。
原曲は平調ですが、渡物(移調された曲)として黄鐘調及び盤渉調があります。今回は盤調で演奏します。
だそうで。
うん、きっぱり分かりません。『越天楽』ってアレだよね。”春の~弥生の~曙に~”って奴?あれの替え歌が”酒は飲め飲め飲むならば~”って奴。
だと思って、やっと聞いた事ある曲が出てきた~~っ!!と思ったら。何か違った!つーか雅楽ってメロディーってどこにあるの~~??拍子すら見当たらん…。
4)劍氣褌脱
相撲の節の猿楽にこれを用いると伝えられています。「楽家録」によると、旧記には羯鼓は用いないとされていますが、現在は通常の楽曲と同様の演奏形態です。
この曲は、宮音(基音)で終わっていないので、終結の旋律を奏して終わります。
<<休憩15分>>
休憩時間にやって見たい事!それは…。2階席から舞台を見てみたい~~~っ!!
ンでまずは階段探しです。人が多そうな場所へ向かうと、そこは階段でなく飲み物置き場だった。紙コップとでっかい給水器が2つ置いてあり、人々が群がってます。え~と??パスッ!
2階へ向かい撮影開始。
こんな感じです。休憩中で人が減ってますが、びっちり椅子が詰めてありますね。
2階には楽器やお衣装が展示されており、いくつか撮影しましたが、照明が映り込み分かり辛い画像になってしまいました。ので。
衣装の刺繍部分だけ撮影した画像だけ紹介しますね。
さて。また休憩時間が残っているので、アレのアップも撮影しておこう~。
アレの大きさが分かるかと?これね~器楽演奏の時気付いたんだけど、左右で模様が違うのね。左が龍紋右が鳥じゃなくて鳳凰?模様でした。
こんな感じで。これを私は雅楽の決まり事の飾りか演出の装置か装飾だと思っていたのですがとんでもないっ!!正体はこの後の舞楽で判明しました。
まさかコレがアレだったとは~~~っ!!
席へ戻ろう。
あ。1階から2階を見上げるとこんな感じです。
舞楽
1)左方 還城楽 大陸系の「舞楽」は、左方の舞(中国系)と右方の舞(朝鮮系)ぶ大別されます。
塔の玄宗(在位721年-756年)が国内の乱を平定し、夜半に帰城した時、「夜半楽」とこの「還城楽」が作られたといわれています。
またの名を「見蛇楽」「還京楽」といい、蛇を好んで食べる西国の人が、これを見つけ捕らえて喜ぶ姿を舞いにしたものともいわれています。
舞は一人舞で、舞人は裲襠(りょうとう)装束<枹の上に裲襠(打ち掛け)をつける装束>を着て、面をつけ、右手に桴(ばち)を持って舞います。
これが本日一押しの出し物でした~~~!!(私的に)
オレンジの装束の上に豪華な刺繍の羽織もの。後ろが長い頭巾。顔の上面を覆う怖いお面で舞い手が軽やかにキビキビと舞台を左右へ移動します。
そこへ、目が覚めるような
どぉおおおおお~~んっ!!という轟音が響きました。
えっ??今のどこから聞こえて来たの?視線の奥に先ほどの管弦のオーケストラが衣装を変えて演奏してますが、とてもとてもあの轟音を出せる楽器はありません。そこへもう一発
どぉおおおおおんっ!!
ぬ??
左手のアレが震えたっ!!
じぃいいいいい~~~。
観察して気付いた。アレの後ろで何か上下してるものがある。もしや…?
ハイ。アレアレ言っていたアレは飾りではなく楽器だったのですっ!!
マジでぇ~~???
調べた。これね。正式には大太鼓(だだいこ)って言うそうな。「還城楽」で鳴らしたのは左の龍の大太鼓です。これは太陽&金色のデザインなんだって。
それでも右のは鳳凰&月&銀色のデザインだとか。左が陽・奇数、右が陰・偶数を象徴するとか。ちなみに、右の鳳凰の大太鼓は2つ目の舞の出し物「蘇志摩利」で使用されました。
「還城楽」の派手さは、ファイナルファンタジーのオープニングとか、あ。違うな。もっとぴったりなのは攻殻機動隊のパレードだ。あの感じです。もうね。ぴったりです。こう。甲冑着た兵士が戦場に向かい行進する場面と交互に見たいというか。ああ。妄想が止まらない。
「還城楽」の雅楽の動きは能楽と違いよく動いてます。そして舞手は歌いません。無言で踊ってます。
あ~、面白かった!
お次は…。
2)蘇志摩利(そしまり)です。
旱魃の時に、雨ごいのためこれを舞うと雨が降る」と伝えられ…。なぬ??今回の秋季雅楽演奏会では計6回演じられるんですけど~??
あ。パンフレットの続き続き。
一説には、スサノオの命が高天原を追われ、青草で蓑笠を造り、新羅の国のソシモリに至ったのがこの曲の由来とも伝えられています。
なんか4人登場した男性の舞手は、みな全身緑色で固めてました。今回はお面をつけてません。緑の蓑笠はわかるけど、福もズボンも緑色。これは何を表現しているのか?私はカエルが登場したのか??と思いましたが、カエルの動きは全く無く、舞台で殆ど動きがない。ただ終わりになりみんな一斉に肩に掛けていた笠を頭の上に乗せたので、無事に雨が降って来た模様です。…わけわかんない…。
って箏で、最後は盛上がらなかったけど、以上が雅楽演奏会の観覧記です。時刻は既に4時を少し回った所です。東御苑の閉園時間は午後4時半なのです。さあ、急いで見て回らないと~~っ!!