Various Topics 2

海外、日本、10代から90代までの友人・知人との会話から見えてきたもの
※旧Various Topics(OCN)

『負』を追い払う人、集める人

2014年04月01日 | 雑感

ここずっと続く不況で海外のペンフレンド・友人たちも自分や家族が仕事を失ったり、仕事が順調でなかったりする人がちらほらでてきました。仕事のストレスは体調にも変化をもたらし、体を壊すケースも。

そんな中、この逆境を乗り越えて民間から政府の要職に就いた友人、「50になって仕事を失うなんて、まったく。でも希望は捨ててない」と言い、フリーの仕事をしだした友人、「パートナーが仕事を失ったから、今は私の頑張時。転職は大変だろうけど、夢を捨てない」という友人-

「愚痴を言っても始まらない」という逞しさを持っている彼ら、一番目の挙げた友人に続くべく、(今でも求職中の人もいますが、)良い方向に動いているようです。

その反対に、仕事の量は減ったというものの、専門職を持ち、彼自身の仕事は一応順調なAさん(適当なイニシャル)。

2年前くらいから、彼ら夫婦が住むフラットに、警察騒ぎを起こす住人が引っ越してきて以来不運続き。

これで住み慣れたフラットから引っ越すことになったこと、彼自身や彼の親戚や友人たちの体調や病気の話、親族の離婚の話、奥様の仕事が順調ではない話・・・これでもか、これでもか、と不幸の話を書き連ねてくるようになりました。

最初は彼の不運に非常に同情をし、慰めの言葉を書いていた私も、こうした、しかも長いメールを何回も受け取っていくうちに、もう慰めの言葉も尽きて、返事も滞りがちになってしまっていましたが、まだ、「私は何も助けてあげられないけれど、異国の友人に愚痴を書くことで落ち着くなら」と思っていました。 

しかし、先日、彼に、他の友人たち同様、ダニエラさんが撮ってくれたリンブルクとトモエさんのイヴェントの写真を海外の友人達とシェアすべく、彼にも送ったところ、彼から届いたコメントは、

 

「君は先日、リンブルクの写真を送ってくれたけど、ちょうど、リンブルクの司祭がお金を使い込んだというニュースが最近あった。 

リンクを送ります。(リンク)(リンク2 

もちろん、君はすべて読む必要はないけど、カトリックの人間には、こんな信用できない人間がいるということを、僕は君に知ってほしいんだ。仏教や神道では、こういうことはないだろうね。」

 

という、感想ならぬ、カトリックの悪口だけ。

 

Aさんは元カトリック教徒でしたが、大人になってプロテスタントに改宗した人。 

改宗したくらいですから、それなりに信仰心は厚かったのですが、彼は異教である仏教や神道にも興味を持ち、寺院などを訪れる人であったし、「信仰を持つことは大切」と言いながらも無宗教の私をも理解してくれていました。

 

だから、プロテスタント関係の話をしたりすることもあったのですが、あまりこれは障害になりませんでした。

 

しかし、そんな彼も、不幸が続くころから、カトリックの悪口、カトリックの不祥事の記事も送ってくるようになりました。 

私はそれらの記事を読むこともなかったですし、それについてはスルーで何もコメントは返さなかったのですが、それを諌めもしなかったからか、何度か。

 

そう対応していた私も、今回は流石に耐え切れず、

 

「何度も言いますが、私はカトリック教徒でもないし、特別の信仰を持っているわけではありません。 

しかし、どの信仰に対しても、それと違う信仰の人が悪口を言うことを、私は受け入れません。

 

私には、カトリックの友人、ロシア正教の友人、ヒンズーの友人、イスラムの友人、いろいろいますが、彼らは自分の伝統やイヴェント、芸術の説明として彼らの宗教の話をしてくることはありますが、誰ひとりとして、他の宗教や宗派の批判を私に書いてきた人はいません。

 

私が言うことを理解してくれることを望みます。」

 

と、彼にはっきり書きました。

 

このAさん、人種差別者、民族差別者、あらゆる差別を憎み、非民主的、不寛容を嫌う人でした。

 

が、その彼は今自分が『宗教差別』なるものをしてしまっていることに気が付かないばかりか、リンブルクとイヴェントの写真を観ながら、その感想がカトリックの悪口だけなんて、軌道を逸しています。

 

これは、彼の状況が好転したら、私の言葉に自分のことを恥じることがあるのかもしれませんが、今のところ、彼からのメールはありませんので、それはまだまだ先か。

 

人は不幸なときに、自分(特に不幸な話)のことにしか興味がなくなったり、何かを憎む、嫌う、恨む、という感情を持ちやすいものだと思います。

 

そして、こういう時、人は「自分がより一層の『負』を呼び込んでいること」に気が付かないのでしょう。

 

(このAさんは経済的にもそんなに困っているわけでもないので、全体のダメージは他の友人に比べて低いはずなので、)Aさんに自分自身でそれに気付いてくれることを望むと同時に、私も、「どんな状況であっても、先の楽天的な友人達を見習っていきたい」と改めて思いました。 

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