中立公平とは言い難い英下院議長、ジョン・バーコウ氏の「静粛に!(この"Order”は”Be quiet”にかかる)」が話題になっていました。
'Order!' Why Europeans are turning to John Bercow for light relief in Brexit chaos
https://www.youtube.com/watch?v=EY7EIZl4raY
1997年の彼の議会での様子。
John Bercow - before he was famous - Commons Speech
https://www.youtube.com/watch?v=PHKxq9XOjiM
「アル・パチーノに似ている」なんてコメントがあるくらいだったのに、今は「英国版西川のりお」に…(お顔は今でもハンサムですが、声の出し方、派手なネクタイ、議員というよりお笑い芸人のよう。)
さて、ジョン・バーコウ氏、1963年生まれで、父親はユダヤ系タクシードライバー、父親の祖父母が一世紀前にルーマニアから英国に移住。
ジュニアテニスプレーヤーとして全英ナンバーワンの実力を持ちながら、喘息があるため、その道を断念。
その後、エセックス大学を優秀な成績で卒業しますが、もうこのころはバリバリの右翼だったようです。
その後、移民本国送還プログラムを推進するクラブに所属、幹事にまでなるものの、20歳の時には活動に疑問を持ち脱退。
大学を卒業してからも、保守派学生連盟の全国会長を務めるなどしたのち、保守派のロビー会社(Saatchi & Saatchi系列)に就職し、5年後には取締に就任するほどに。米国のNPOなどでレクチャーなども行っていました。
そんな彼が議員初当選を果たしたのが、1996年。
彼は、「保守派」の立場にいながら、「LGBT]の権利の主張を(LGBTの人々の養子縁組に反対した党に反対票)、ビルマの大量殺りくについて提議をするという面もあり、彼が労働党に映ることも噂をされていましたが、それはせず。
保守党に席を置きながら、労働党の「言語とコミュニケーションに問題がある子供のための支援に関する労働党案の見直し」のアドバイザーを引き受けています。
(バーコウ氏の息子が自閉症であるため、彼はこのトピックに興味を持っていました。彼が労働党のアドバイザーを引き受けたことについては、保守党も異論なし。)
上の情報は、英語版ウィキペディア
Wikipedia
John Bercow
https://en.wikipedia.org/wiki/John_Bercow
からですが、「人道主義者(Humanist)」と言われるバーコウ氏(22年前と現在の姿の変貌ぶりでは、とてもそうは見えない)のを追っていくと面白いかもしれません。
今年の夏に議長を退任するようなので、それ以降の露出は減ってしまいますが、もし英国のEU離脱がなされなくなった場合は、また別で活躍しそうな気も。