カレル・ヴァン・ウォルフレン『誰が小沢一郎を殺すのか?』を読み、小沢一郎氏の秘書の有罪判決、そして検察が起訴しなかった小沢一郎氏の裁判に疑問を持った。
面白いのが、新聞は小沢批判を続けているが、週刊誌は裁判批判をしているものがあるということ。
ニュースの匠:まさに「仰天判決」だ=鳥越俊太郎
先月26日、小沢一郎・民主党元代表の元秘書3人に対する政治資金規正法違反の裁判で東京地裁の判決が出ました。3人の供述調書の大半が裁判の過程で証拠採用されず「無罪では?」との予想もありましたが、判決は有罪でした。私は各メディアがどう報じるかに注目しました。新聞、テレビの報道は判決を重く受けとめ、小沢氏に議員辞職を迫る社説もありました。
私も経験がありますが、メディアはなかなか司法の判断に異を唱えることはできませんでした。こうしたメディアの司法への対応が過去多くの冤罪を許してきた原因の一つなのです。今回もそうしたケースなのでしょうか?
というのは、今週発売の週刊誌には判決への真っ向批判記事が続出したからです。まず「週刊ポスト」はトップ記事で全面展開。「本誌だけしか書けない大謀略の全詳報」「小沢一郎『抹殺裁判』わが国はいつからこんなに恐ろしい国になったんだ!?」。しかも、登石郁朗裁判長は“判検交流人事”で3年間、法務省刑事局付検事の経験を持つ「検事の身内」であると暴露しています。
「週刊朝日」も厳しい。「裁判所の暴走」「こんな判決 まかり通るのか?」。「サンデー毎日」もトップの大見出しで「小沢叩きかくも極まる 秘書判決はトンチキ推理小説だ!」。「司法は天の声なのか」「“ミスター推認”登石裁判長は検察の救世主」などと判決の徹底検証を行っています。
これに対し「週刊現代」は「小沢一郎 かげりゆく権力」と判決に乗っかっていつもの小沢批判。もっとも同じ系列の「日刊ゲンダイ」は「小沢潰し 専門家も仰天 奇怪判決」と批判しています。「週刊文春」「週刊新潮」も注目していましたが、ま、両誌の“体質”からか、司法に正面から挑戦することはありませんでした。私自身は1億円の裏献金が何の証拠もなしに認定されたことに、それこそ“仰天”してしまいました。(毎日新聞10月8日)
なるほどと思い、ネットで調べると、毎日新聞の社説は「秘書を監督する政治家としての説明責任を果たすべきだと改めて指摘したい」と小沢一郎氏に厳しいのに対して、「サンデー毎日」には「あるまじき抹殺裁判 小沢シロの核心生証言」と小沢寄り(読んでませんが)。
新聞社発行の週刊誌が社説と違うことを訴えているわけで、この裁判の行方が気になります。
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どういう方かなと興味津々です。
近くにお住まいでしたら、お話をうかがいたいものです。
特に背脂の裏の辺が…
確かに救急車呼んでもおかしくない。