三日坊主日記

本を読んだり、映画を見たり、宗教を考えたり、死刑や厳罰化を危惧したり。

幸福の科学の狙いは?

2009年09月04日 | 問題のある考え

衆議院選比例代表区での幸福実現党の得票は45万9387票だった。
では、幸福の科学の信者はいったい何人なのだろうか。
参考になるのが公明党で、05年の衆議院選比例代表区で898万7620票、今回は805万4007票である。
創価学会の信者数は公表されていないが、約542万人。
日蓮正宗と創価学会がケンカして、576,0000人だった日蓮正宗の信者が平成12年度文化庁統計では約338,000人に激減した。
そのことから創価学会の会員数は約542万人と推定されるそうだ。

公明党の得票数に創価学会員が占める割合は6割から7割である。
幸福実現党の得票数の6割は27万5632人、7割は32万1571人、8割は36万7501人。
だから、幸福の科学の信者はせいぜい30数万人と考えていいと思う。

ちなみに『宗教年鑑 平成19年度版』によると、
金光教 430,188人
念法眞教 453,315人
光明念佛身語聖宗 367,957人
真如苑 859,759人
日蓮正宗 396,000人
霊友会 1,577,086人
妙智会教団 957,099人
佛所護念会教団 1,459,938人
立正佼成会 4,288,466人
天理教 1,635,486人
円応教 462,357人
生長の家 767,606人
世界救世教 1,031,506人
パーフェクト リバティー教団 1,009,722人
天照皇大神神宮教 472,698人
阿含宗 340,862人
といったところだから、幸福の科学は中堅クラスである。

全宗教団体の総計は208,845,429人となっている。
日本の人口よりも多いわけだが、神社本庁の信者数96,294,884人を差し引けば日本の人口に近くなる。
それと、創価学会、幸福の科学、富士大石寺顕正会(130万人)、ほんぶしん(約90万人)、大山ねずの命神示教会(約85万人)、霊波之光教会(約76万人)、自然の泉(約75万人)、崇教真光(約56万人)、白光真宏会(50万人)、世界基督教統一神霊教会(47万人)などは『宗教年鑑』に信者数を公表していない。
それにしても、多くの人が知らない巨大新興宗教がかなりあることには驚きます。

親鸞会の会費は月に1万円(学生は5千円)と聞いたことがある。(実際はもっと多いらしい)
幸福の科学は会費がないそうだが、仮に30万人の信者が月に1万円の布施をするとして、年に360億円になる。
供託金11億8000万円ぐらい軽いものである。

それにしても、幸福の科学の本部は実質の信者数がどれくらいか把握しているはずである。
そして、比例代表区だと30万票前後は得票しないと当選できないということもわかっていたはずだから、幸福実現党は全員落選することははなから承知していたと思う。
創価学会が1956年に参議院に出馬して3人が当選した時の会員数は150万人。
信者が30万人前後なのに立候補するのは無茶である。

にもかかわらず大量出馬した幸福の科学の狙いはどこにあるのだろうか。
ひょっとしたら次か、次の次を視野に入れているのかもしれない。

前回「改革に賛成か、反対か」だけで自民党は296人が当選し、今回は民主党候補というだけで308議席。
それなのに小泉進次郎はなぜか楽々当選したわけでして。
「自民党をぶっつぶす」と言ったのは小泉元首相だが、実際にぶっつぶしたのは麻生首相だった。
もっとも次の選挙でどうなるかわからないけど。

たとえば、民主党は高速道路の無料化を公約したのだが、そう簡単にいくかどうか。
毎日新聞の「日本が変わる:高速道路無料化、民主案」という記事を読むと、いろんな問題があることがわかる。

渋滞による交通マヒ。
料金収受にあたっている社員、パートら1万6000人の雇用。
道路の維持・管理の費用捻出。
二酸化炭素排出量の増加。
フェリー業界、JR各社の輸送量減少、など。
「「国有化するなら、民営化の時の民営化委員会のように、有識者を集めた『国有化委員会』ができるんじゃないか。議論は何年もかかるだろう」と道路会社幹部の一人は予想する」とのことだが、公約を守らないというので民主党離れが起きるかもしれない。

ナチスすなわち国家社会主義ドイツ労働者党の結党は1918年。
1928年、ナチス党として初めての国政選挙に挑んで12人が当選した。
1930年の選挙では107議席を獲得して第二党に、1932年には全584議席中230議席を獲得して第一党になった。
ナチス党の得票数の変化 日時 得票数 得票率
1928年5月20日  810,000  2.6%
1930年9月14日 6,410,000 18.3%
1932年7月31日 13,750,000 37.3%
1932年11月6日 11,740,000 33.1%
1933年3月5日 17,280,000 43.9%
ひょっとして幸福の科学はホップステップジャンプを狙っているのかと考えもしたけど、いくら何でもそれはないか

コメント (12)
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