大森みゆき『私は障害者向けのデリヘル嬢』(素人の文章の妙な生々しさがいい)と永沢光雄『風俗の人たち』(プロの文章のうまさ)を読み、風俗の世界という未知の世界を探検したような気になった。
佐藤幹夫『自閉症裁判 レッサーパンダ帽男の「罪と罰」』と山本譲司『累犯障害者―獄の中の不条理―』は障害者と犯罪について、そして社会が排除している人を社会がどのように受け入れるかということを考えさせられた。
大久保昭『「慰安婦」問題とは何だったのか』は評判の悪いアジア女性基金の立場から書かれたもので、謝罪について教えられた本だった。
小説はヴィカス・スワラップ『ぼくと1ルピーの神様』(心がホカホカ)、クリストファー・プリースト『双生児』『奇術師』(もうちょっとわかりやすく書いてもらえたらいいのに)、吉田修一『悪人』(せつない)というところか。
本ではないが、ニール・ヤング『グレイテスト・ヒッツ』は何となくの脱力感が心地よい。
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