動物受難 犬の首に針金 苦しい姿に住民ら悲しむ
福岡県鞍手町木月の住宅街に、針金が首に食い込んだままとみられる犬が出没している。子犬のころに捕獲用の針金で捕まえられた後、何らかの原因で針金が切れて逃げ出したらしい。息苦しそうにしている姿も目撃され、住民から同情の声が上がっているが、警戒心が強くてワナにもかからず、捕獲作業は難航している。(略)
成長した今は引きずっている針金はなく、うみも見られないが、不自然なくぼみが首回りに残っており、針金の一部が残っているようだ。興奮したり、激しく動いたりした後は「ハア、ハア」と体全体で激しく息をし、苦しそうなそぶりを見せるという。
性格はおとなしく、見知った人から餌をもらうこともあるが、知らない人間には近づかない。ある主婦は「暴れてかまれたらと思うと、無理に捕まえることができないが、かわいそうだ」と話す。(3月13日 毎日新聞)
この犬が捕獲されたらどういう扱いを受けるのだろうか。
野良犬だから保健所に連れて行かれるだろうし、そしたら殺されるだろう。
だったら、捕獲することがこの犬にとっていいことなのかどうか疑問に思う。
平成17年に処分された犬猫の数は、犬132,238匹、猫231,697匹、合計363,935匹である。
処分される犬猫は年々減少しているが、それでも莫大な数字だ。
ただ思うのは、犬や猫を処分しなかったら、毎年30万匹以上の野良犬や野良猫が増えていくことになるが、それを受け入れることができるのか。
引き取る人が増えたとしても、それでも何万匹かは処分されるだろう。
また、去勢や不妊手術をすることは人道的とは言いにくい。
ネットで検索すると、保健所が捕獲したり持ち込まれた犬や猫を処分しないよう訴え、そして犬や猫を引き取るなどの取り組みをしているグループがたくさんある。
犬や猫の運命に心を痛める人たちが死刑問題という人間の命にも関心を持ってくれたらありがたい。