三日坊主日記

本を読んだり、映画を見たり、宗教を考えたり、死刑や厳罰化を危惧したり。

更生と救い

2006年10月30日 | 厳罰化

岡山刑務所を見学した。
ここは、初犯で、懲役8年以上という長期の受刑者を収容している施設である。
殺人、強盗傷人、強盗強姦といった重罪を犯した人たちがほとんどとのこと。
ところが、再犯率がわずか5%という説明には驚いた。

10年、20年と長期間在所してからシャバに出たら、浦島太郎状態である。
おまけに、帰る家、待っている人がいない人が多いだろうし、仕事もそんな簡単には見つからないし、年金があるわけでもない。
それにもかかわらず、ほとんどの人が再び犯罪を犯すことなく生活しているということは、ほんとうにすごいと思う。

受刑者の中には、賞与金をためて被害者に送金する人もいるが、ほとんどは送り返されてくるとも聞いた。
お金を受け取ることで許したと思われたくない、事件を思い出したくない、加害者と関わりを持ちたくないなどなど、さまざまな気持ちなのだと思う。
被害者の傷は、時間がたったからといって簡単に癒えるものではないほど深いと、あらためて教えられた。

コメント (2)
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