OURSブログ

社会保険労務士としての日々の業務を行う中で、考えたこと、感じたこと、伝えたいことを綴る代表コラム。

被用者保険の適用拡大について

2022-07-24 21:33:05 | 社会保障

これまで部分的に取り上げてきた被保険者の適用拡大ですが、医療保険への影響を調べてみようと思いあれこれ検索したところ2019年12月25日の第123回社会保障審議会医療保険部会の資料がなかなか面白く充実していたのでその中から何点か論点を抜粋してみようと思います。

●適用拡大の基本的な考え方は、3つのポイントがあります。
①被用者にふさわしい保障の実現
②働き方や雇用の選択をゆがめない制度の構築
③社会保障の機能強化
確かに同じ雇用されている立場であるのに、労働時間が短いため医療・年金の事業主負担がされないことは不自然であると思いますし、130万円の壁を意識しすぎることは雇用の選択をゆがめるといえます。また全国民共通の年金である基礎年金水準の確保に効果があることは、財政検証のオプション試算において示されています。

●今回の適用拡大における企業規模要件のみ財政影響の機械的試算を見ると、100人超の企業に適用を拡大した場合の対象者数約45万人、うち国保被保険者が約25万人、健保被扶養者が約20万人です。保険者への影響としては、拡大による加入者増の影響と加入者減の影響(被扶養者が別の保険者に被保険者として適用される等により)があり協会けんぽにおいては10億円の負担増と試算されています。

●適用における考え方は適用拡大のQ&Aが出ていますので確認できますが、令和4年10月改正の適用の考え方の気になるポイントだけ触れておこうと思います。

①事業所の規模 常時100人超・・・規模判断のための従業員は週労働時間が通常の労働者の3/4以上の者とし、それ未満の短時間労働者は含みません。
②短時間労働者 1週間の所定労働時間が20時間以上・・・週20時間の判定は、契約上の所定労働時間により行うのであり、臨時に生じた残業等を含みません。
※なお、実労働時間が2か月連続で週20時間以上となり、なお引き続くと見込まれる場合には、3か月目から保険加入することになります。
③賃金  月額88,000円以上・・・結婚手当等臨時に支払われるもの、賞与等1か月を超える期間とごと支払われるもの、残業代等割増賃金、家族手当等最低賃金に算入しないものは判定の際に含みません。なお、年収106万円以上というのは参考値だそうです。
④勤務期間 継続して2か月を超えて使用される見込み・・・適用除外となるのは、契約期間が2か月未満で、書面上更新可能性の記載がなく、更新の前例がない場合に限られます
⑤適用除外 学生ではないこと・・・学生であっても、適用事業所に使用され4分の3基準を満たす場合は被保険者となります。

●最後に適用拡大による個人の受益と負担(月収8.8万円の場合)は以下の通りとなります。給付については、以下①~③すべてについて傷病手当金等の支給があり、厚生年金(月額約4,600円)の上乗せがなされることになります。 

①単身者、自営業者の配偶者(国年第1号被保険者・国民健康保険被保険者)
国民健康保険+国民年金保険料(19,100円)
 →健康保険・厚生年金保険料(本人負担12,500円・事業主負担同額)

②サラリーマン家庭の主婦等(国年第3号被保険者・健康保険の被扶養者)
被扶養者のため保険料負担なし
  →健康保険・厚生年金保険料(本人負担12,500円・事業主負担同額)

③60歳以上の者(国民年金非加入・国民健康保険被保険者)
国民健康保険保険料(2,700円)+国民年金保険料はなし
  →健康保険・厚生年金保険料(本人負担12,500円・事業主負担同額)

●「短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大Q&A集」(令和4年 10 月施行) https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2021/0219.files/QA0410.pdf

先日ちょっと不満なことがありました。今春、あまりに肩が凝るので、バックの中身をリストラして小ぶりのバックを持つことにしたため、ちょうどセールの時期でもあり、UV加工をした軽い晴雨兼用の折り畳み傘を購入しました。店員さんには、この傘は骨が細いので壊れやすい、もし壊れたときは修理できるので持ってきてくださいといわれたので心強いなと思いました。使用3回目の朝、自宅近くの駅前でびゅうッと風が吹き傘がおちょことなり直してみたら骨がポッキリ折れていたので、想像以上に弱いなあと思いつつ早速お店に持っていったところ、一度使ってあるから直しは有料ですとのこと。修理できるといわれたのに1度も使わないで壊れたときだけというのもおかしな話では、と粘ったのですが、ご案内が悪かったかもしれませんが修理は3,300円ですとのこと。セールで購入したので、それではほとんど新品と変わらない金額になるため、納得できなかったです。風がちょっと強く吹くと折れる傘を作ったメーカーが悪いのか、修理できるといったときに修理代金を言ってくれなかった店員さんが悪いのか、持ち込んだ際の店員さんの全く悪びれない様子が悪いのか・・・。今後あの店で傘を買うのはやめようと思いました。

この記事についてブログを書く
« 停職と出勤停止 | トップ | 女性活躍推進法の「情報公表... »
最新の画像もっと見る

社会保障」カテゴリの最新記事