OURSブログ

社会保険労務士としての日々の業務を行う中で、考えたこと、感じたこと、伝えたいことを綴る代表コラム。

改正育児・介護休業法セミナー

2010-01-30 23:29:28 | セミナー

昨日は顧問先企業と関与先企業向けにOURSセミナーを開催しました。内容は4月1日に改正される改正労働基準法と6月30日に改正される改正育児・介護休業法を中心に、4月からの雇用保険料率や協会健保の保険料率、高年齢雇用確保措置の上限年齢の拡大や障害者雇用安定法まで、かなり網羅して細かいところまで「労働法の動向」というオリジナルテキストを使い、パワーポイントを見ていただきながら解説することができました。

オリジナルテキストの「労働法の動向」は、平成13年に始まったクラスの合格者のOB会であるBBクラブの年に2回の勉強会のテキストとして作られたのが最初です。考えてみるとすでに初めて作ってから毎年2回労働法や労働保険と社会保険の法改正が網羅して書かれている10年以上も実績のあるテキストです。

OURSが法人化したのをきっかけにテキストをカラーにして、セミナーを実施したら「労働法の動向」も希望者に販売することしていました。作成している人事管理研究所のHPで購入できますのでもし希望の方は申し込んでください。2009年度後期の労働法・労働社会保険の改正内容(労基法・育休法の改正を中心に)が解説されています。

http://www2.odn.ne.jp/ourszkn/CCP018.html

今回は顧問先企業と関与先企業のみにご出席頂いて、法改正をきちんと体系的にお伝えすることができてちょっとホッとしております。できるだけ法改正の情報はご連絡するようにはしていますがやはり細かなことまですべてということになると、今回のようにセミナー形式でお伝えするのが一番漏れがなく安心です。これで、「ご連絡頂いていればもっと良い提案ができたのに」というようなことを防ぐための仕組みを作ることができたかなと考えています。

改正育児・介護休業法は、昨年末12月28日に通達や指針が出ましたので、さらにもう少しきちんとそれらを読んで2月の下旬にいくつか育介法セミナーで解説をしていくときに盛り込もうと思っていますが、今回はまずまず大事なところはお話しできたと思います。

なんだかOURSのスタッフやメンバーが言うには、前半の労働基準法の改正の私の話がとても難しかったそうで参加者の方には申し訳なかったです。あとは事務所の各企業の担当者に、わからなかったところなど聞いていただけるとありがたいです。お出で頂きました顧問先の担当者の方やOURSの関係者はお疲れさまでした。まずは初めてにしては特にトラブルもなく終わりましたこと感謝いたします。

 


平成22年度 雇用保険率について

2010-01-24 23:36:34 | 労働保険

平成22年度の雇用保険率について、調べようとするとなかなかヒットしないものですね。厚生労働省のホームページは何か調べようとしても難しいような気がして仕方がないのですが、私だけでしょうか?

平成22年度の雇用保険率については以下に載っています。http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000003nnz-img/2r98520000003nqm.pdf

平成22年4月1日からの雇用保険率は、15.5/1000になる予定です。

内訳としては、失業等給付に係る部分が12/1000・2事業に係る部分が3.5/1000となります。

負担割合としては、2事業分を事業主が負担するので、被保険者が6/1000・事業主が9.5/1000になります。

雇用保険の決定の仕組みは、労働保険料徴収法に規定されている弾力条項によります。法改正をせず財政状況に応じて原則の保険料率である16/1000から変更することになります。今回の改正については、失業等給付に係る保険料率は原則16/1000のところ12/1000に引き下げという表現を使っていますので非常に分かりにくいと思います。あくまで引き下げになるのは原則の保険料率からであり、昨年と比べてではありません。

昨年は失業等給付に係る部分は特例により平成21年度に限り8/1000でした。さらに2事業分も弾力条項の発動により3/1000でしたので雇用保険率は11/1000と非常に低い率でした。

今回は2事業分も弾力条項の発動が停止され原則の3.5/1000になるので、雇用保険率は15.5/1000になるというわけです。

もともと11/1000が15.5/1000になるわけですから、なんだか引き下げといわれると釈然としませんよね。引き下げというのは、原則の保険料率から引き下げられているということです。雇用保険率が平成21年度と比較して引き下げになるわけではありません。書いている間も頭が混乱しそうなのでこの辺で・・・。

 


出産育児一時金の直接払制度

2010-01-17 23:09:54 | 社会保険
平成21年10月からスタートした出産育児一時金の直接払制度については、出産費用が結構大きな出費であるため良い制度だと思います。ただ、厚生労働省から出ている説明等の量が多く、また直接払制度に対応できない医療機関の話が前面に出すぎていて、理解するのになかなか手強く感じましたので、簡略にまとめてみようと思います。

1・額について
被保険者(または被扶養者)が出産した場合は、42万円の(家族)出産育児一時金が支給されます。
平成21年10月1日以降4万円引き上げになり38万円⇒42万円になりました。
産科医療補償制度に加入していない医療機関の場合は35万円⇒39万円です。

2・支給方法について
従来の方法の出産育児一時金を出産後被保険者がまず医療機関に支払った後、保険者に請求するというのではなく、保険者と医療機関の直接やり取りにより差額のみ調整(保険者が残った額を被保険者に支給または不足額を被保険者が医療機関に支払う)するという仕組みになりました。

出産育児一時金が医療機関に直接支払われることを希望しない場合は従来の方法をとることも可能です。

3・直接払いの場合の被保険者の医療機関への手続きについて
①被保険者証の提示
②申請・受取に係る代理契約(合意文書ともいうようです)の締結
③帝王切開等の手術や入院の場合は高額療養の場合は限度額認定証を医療機関に提示

直接払制度を利用したくない被保険者の場合も利用しないことを明確にする②の合意文書を医療機関と交わすことになります。

4・直接払いに対応していない医療機関の場合について
対応していない旨のお知らせが窓口に掲示してあります。
医療機関から直接払いに対応していない旨の説明を受け合意文書を交わします。
これまで出産育児一時金の請求方法と同様の取り扱いになります。

直接払制度を利用した場合は、請求がいらないだけではなく出産証明等が不要になるなど簡便な手続きで済みます。平成21年10月1日から平成23年3月31日までの暫定措置とされ、その後のことについては検討ということになっていますが、ぜひその後も継続して欲しいものです。

それにしても寒いですね~。風邪ひかないように。

法改正OURSセミナーについて

2010-01-12 23:55:56 | セミナー
今年のお正月は例年よりのんびり過ごしました。やっと今週が始まり仕事に切り替わったかなという感じです。

今年は労働基準法や育児・介護休業法の改正があり、就業規則や労使協定の改定が必要です。ただ、昨年よりどの会社も不況の影響があるようで、賃金制度の見直しなど人事制度の改定は多くご依頼を受けたのですが、就業規則の改定は例年より少なかったように感じます。すでに昨年秋に企業内で改定案を作りチェックのご依頼を受けたところもあるのですが、改正対応はこれからが本番になると思います。育児・介護休業法の就業規則対応は、細かいところまできちんと対応しようとするとかなりの作業になりそうです。

今年はOURSでセミナーを実施してみることにして、前にも書きましたが1月29日にまず顧問先や関与先に向けて法改正セミナーを開催することにしました。顧問先は日常的にいろいろなご相談を受けているため必要がないように思いますが、実は体系的にご説明しておかないと、ちょっとした時に連絡漏れや相談して頂いていればアドバイスさせて頂けたのにということなどが発生している可能性もあるかと思い、実施してみようと考えました。

また次に、4月下旬になると思いますが、これはOURS有料セミナーとして一般企業向けに就業規則改定セミナーを開催する予定です。育児・介護休業法の就業規則改正対応を中心にご説明することになると思います。これは上にも書きましたが、不況のため自社で改訂を行う企業もあるかと思い、そのお手伝いができるような企画にしようと思っています。
費用はそれほど高く設定しない予定なので、新人社労士や、人事担当者の方が育児・介護休業法の改正を勉強したいという場合も参加して頂けるようにしたいなと思っています。詳しくはまたHPやこのブログでお知らせします。

実は昨年秋以降セミナーのご依頼をたくさん頂いており、今のところ2月には改正育児・介護休業法や36協定・特別条項について、有期労働者の活用セミナーなど5つのセミナーの講師をさせていただく予定になっています。できるだけしっかり準備をして、受講される方に有意義な時間を持ってもらえるようにしようと考えております。今は資料を集めながら頭を回転させて日常の中で構想を練りつつある状態です。今年も勉強をたくさんしていきたいです。

雇用保険法 平成22年度以降改正検討 

2010-01-01 00:32:30 | 法改正

 あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

 今年は開業社労士として18年目を迎えます。これまでと切り口を変えた仕事をしてみようと考え、張り切っております。

 平成22年は、労働基準法や育児・介護休業法など法改正の多い年になりそうです。雇用保険法も雇用保険料率をはじめとして改正が検討されていますので、ポイントを記載しておきます(厚生労働省が昨年12月9日に労働政策審議会に提示したたたき台を元にしています)。

①短時間労働者の被保険者となる要件として、週所定労働時間20時間以上「31日以上雇用見込み」を検討 

 →現在は、週所定労働時間20時間以上「6か月以上雇用見込み」です(なお、短時間労働者でない場合は雇用見込み期間は関係なく被保険者となります。また、現行の受給資格要件は維持するべきであるとされています。) 

 この一般被保険者の拡大に伴い、短期雇用特例被保険者や日雇労働被保険者との関係についての必要な整理も検討することになります。 

 さらに、資格取得手続きの際の添付書類についての簡素化が検討にあがっています。

 

 ②雇用保険の被保険者の資格取得が行われていなかった場合で、雇用保険料を給与から控除されていたことが確認できれば、2年を超えて遡及適用することができることを検討 

 →現在は遡れる期間は2年間です。遡及対象の労働者の事業主が保険関係成立届を提出しておらず保険料納付がないことが明らかな場合などは、時効である2年経過後でも保険料を納付できる仕組みが検討されます。

 

  ③平成22年度の失業等給付に係る雇用保険料率について、原則の16/1000を弾力的変更により12/1000に引き下げることを検討

→平成21年度は、特例で8/1000です(事業主のみが負担する二事業分3/1000と合わせ雇用保険率は11/1000⇒事業主は7/1000、被保険者は4/1000を負担)。 失業等給付に係る料率を12/1000にした場合、二事業分の料率がまだ決まっていないですが仮に平成21年度と同様3/1000であれば、事業主9/1000、被保険者6/1000=雇用保険率は15/1000となることになります。

 その他、国庫負担割合なども改正を検討するようです。雇用保険料率は昨年の春に雇用失業情勢が厳しくなったことがはっきりしていたにもかかわらず引き下げが行われました。平成21年度は、積立金を8000億円を取り崩す必要がある状況ということですから、平成22年度の保険料率は、弾力条項により原則の16/1000より0.4%引き下げといっても前年度より上昇することになるのも致し方ないと考えます。