21 BBクラブ10周年に頂いた評価
昨日は合格者OBの勉強会である「BBクラブ10周年記念事業の日」でした。3年前ほどから10周年は記念のパーティーをしようという意見が幹事さんの間から出て、最初のうちは恒例の法改正の勉強会の後ホテルでのパーティーだと着飾って講義を受けるのが何かおかしい感じだとか、ホテルのパーティーは贅沢なのでは?など比較的のんびりと話し合いながら準備をしていたのですが、ここ半年はやはりなかなか実行委員や幹事さんの準備が大変そうではありました。そんな中、四谷の弘済会館で佐々淳行先生(初代内閣安全保障室長)のご講演と、15年間の講師生活の中で一番数多くの受講生を合格祝賀会で送り出した思い出のホテルであるホテル・ニューオータニでの立食パーティーが行われたわけです。
ニューオータニで行われたパーティーは、幹事長の鞍橋さんの開会宣言に始まり、三嶽さんのパワーあふれる乾杯、石田さん作成のBBクラブのこれまでのスライドでこの10年を振り返り、会員の吉川さんを師匠とし、やはり会員の吉田さん、港支部の女性社労士の先生2名が応援に来ていただいて披露された余興に大いに拍手し、プレゼントコーナーでは当選会員にプレゼントがあたり特に紺野さんがこれでこれから運がつきました!と盛り上がり、10周年の実行委員が幹事さんに10年の感謝の意を表し、松井会長と島中先生の続投宣言があり、一本締めで終わるというとても楽しく、充実した会となりました。食事もとても美味しく、ちょっと背伸びかなと思いましたがホテルで行い10周年の区切りを一つ実感できてよかったなと思いました。
しかし、それ以上に私がうれしく感じたのは、講演に来ていただいた佐々淳行先生のBB会員に向けて頂いたお言葉でした。
当初、先生は勉強会の規模をそれほどの人数だと思っておられなかったのかもしれません。事前に実行委員長の山下さんが佐々先生の秘書さんに講演会参加者は135名程度とお伝えした時に、秘書さんは「そんなに大きな規模なのですか?」と驚かれたそうですが。会場はかなり細長い部屋で、多少3人掛けで座り、開始時刻にはびっしり人が入った状態となりました。佐々先生は講師のお席に座られ、私がはじめの挨拶をしているときに、BB会員の様子を見ておられたのだと思います。お話の冒頭に「本来お休みであるはずの土曜日の午後の時間にこれだけの人が勉強に集まるということは、日本人はまだ捨てたものではないなと思いました」とおっしゃいました。私はそれを聞いていきなり目頭が熱くなってしまったのです。
会員のほとんどは日曜クラスから合格された方ですから、平日仕事をしながら土日に勉強ということについては比較的抵抗はないと思います。私も15年間の講師生活のうち13年間程度は日曜クラスを持っていましたので、土曜日の午後など平日の延長といえなくもないという感じです。ただ、合格してから長い人で10年たった今でも、休日を返上してBBの勉強会に出てきてくれるということは世間一般からするとそういうことなんだと。佐々先生は優しい目をされていますがお世辞を言うような方ではないと思いますので、それは10年間続いたBBクラブの会員の姿勢をを高く評価して頂いたのだなと、これまでずっとついてきてくれたBBクラブの会員をとても誇らしく感じた次第です。
佐々先生の講演は、その知識とご経験からくるお話の厚みが素晴らしく、歴史から現在の政治を紐解き、大きな視点からものを見ることの必要性を教えていただいたと思いました。何もメモを見られず2時間よどみなく、例えば中国の歴代の首相の名前がポンポンと出てくるお話を聞いていると、もっといろいろなお話を聞いてみたいと思うものでした。まだまだこれからいろいろなことをたくさん我々の世代やそれより若い世代に伝えていただきたいと強く思いました。
講演を終えられ出口まで行かれた時に、ああそういえばという感じで「BBというのはケネディーのbest and brightest(ベスト&ブライテスト)という意味があるからね。覚えておいて」と会場のみんなに頂きました。実は、佐々先生をお出迎えして控室にお通しした時、まず「BBクラブ」というのはどういう意味なのかと私に問われて、私が(恥ずかしながら)社労士試験のため勉強したことを忘却するのを防止しようという趣旨で付けましたとご説明したところ、「ああそうなんだ、私はまたケネディーのベスト&ブライテストかなと思ったんだが」とおっしゃっていたのです。パーティーが始まる前に調べましたら、「best and brightest(ベスト&ブライテスト)=最良の、もっとも聡明な人々を意味し、1960年代のアメリカ合衆国のケネディーとそれを引き継いだジョンソン政権において安全保障政策を担当した閣僚及び大統領補佐官たちを指す」ということでした。きっとBBクラブの会員の講演を聞く真摯な姿勢がなければ、帰り際のあの声掛けはなかっただろうと思います。私はこのBBクラブの10年に対しての会員みんなの学ぼうとする姿勢に対して大きな評価をいただいたと思っています。