先日BBクラブで法改正内容である労働法の動向の講義をした際に「オヤ?」と思ったのが協会けんぽの介護保険料率の「引き下げ」についてでした。
介護保険は近年利用率が非常に高まっており、介護保険料は値上がりする一方だと思っていました。
調べたところ、協会けんぽからは「東京支部の加入者・事業主の皆さまへ」というリーフが出ていました。
平成27年4月分(5月納付分)から、協会けんぽの保険料率が改定されます。https://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Files/tokyo/kouhou/%E6%9D%B1%E4%BA%AC_%E6%96%99%E9%A1%8D%E8%A1%A8%E3%83%81%E3%83%A9%E3%82%B7.pdf#search='%E4%BB%8B%E8%AD%B7%E4%BF%9D%E9%99%BA%E6%96%99%E5%BC%95%E3%81%8D%E4%B8%8B%E3%81%92%E3%80%81%E5%8D%94%E4%BC%9A%E3%81%91%E3%82%93%E3%81%BD'
この介護保険料率の引き下げの影響はどのようなものであるかを調べてみたところ、NHK解説委員室 時事公論「報酬引き下げ どうなる介護」が出てきました(以下抜粋)。
介護サービスを提供した事業者に支払われる「介護報酬」が、9年ぶりに引き下げられることになりました。事業者の間には深刻な人手不足に拍車がかかり、サービスを提供できなくなるという危機感が広がっています。
介護保険制度では、訪問介護やデイサービス、特別養護老人ホームなどのサービスごとに事業者に支払う報酬の額を国が決めています。それが「介護報酬」です。事業者はサービスを提供して受け取った介護報酬の中から賃金を支払うので、報酬が引き下げられると賃金は抑制されやすくなります。
その一方で、非正規労働者を正社員にしたり、資格を取るための研修を行ったりするなど 政府は月収が1万2000円程度上がるようにするとしています。
いま、介護の現場は人手不足に揺れています。介護職員が集まらないため、事業の縮小を迫られるケースが相次いでいています。パートを含めて、およそ50人の介護職員しか採用できなかった一方、入所を待っている待機者は200人以上いて、部屋が空いているのに施設に入れない事態に陥っています。労働組合の調査によると、介護職員の賃金は月額平均20万円余りで、全ての産業の平均よりも9万円近く低くなっています。こうした職員の処遇を改善しない限り、人手不足の問題は解決しないと思います。
その他「特養(特別養護老人ホーム)」についての問題もあるようです。なぜ、人手不足に苦しむ特養の報酬を減らすのか。それは、財務省が特養は「儲け過ぎている」と見ているからです。特養は非課税でありながら多額の内部留保が存在する事に対し、財務当局や民間企業から厳しい目が向けられているからです
「超高齢社会」を乗り越えるため、必要なサービスは財政支出を惜しまずに充実させていく、そうした政策を進めて欲しいと思います。
上記の記事からすると人手不足の問題と多額の内部留保の問題の2つの問題があるということが分かります。介護職員の賃金は月額平均20万円余りということです。問題の解消のための介護保険料率の引き下げによりその狭間で介護職員の賃金がさらに低くなることのないようにしてもらいたいものです。
今週前半は1泊ですが九州に新規の契約の打ち合わせに出張に行ってきました。かなり駆け足でしたがしっかりスタッフが打合せをしてくれて、皿うどんを二回食し充実した出張になりました。
それにしてもこの暑さの中、目黒支部が目黒リバーサイドフェスティバルに参加するということで今日は差し入れに行って参りました。暑さの中かなりの人出で盛り上がっておりました。目黒支部の皆さんは冷房の効いた部屋で小林支部長が講師を務めるセミナー「マイナンバー利用開始までに企業がやるべきこと」の準備中で涼しげな顔だったのでアツアツのたこ焼きを差し入れてきました。来週は世田谷支部がやはり「せたがやふるさと区民祭り」ということです。
昔は夏祭りが普通だったのでしょうけれど、この暑さの日本での夏のお祭りはかなり体力がないと楽しめないような気がしましたのでしっかり充電します。