先日、2019年のゴールデンウィークが10連休になる方針が表明されました。このことを知っているか聞いたところ、約8割が認識していることがわかりました。しかし、ゴールデンウィーク10連休になることが「嬉しい」と答えた人は54%、そして「嬉しくない」と答えた人が46%と、回答が真っ二つに分かれる結果になりました。


出向者の労災保険の適用について、これまで当たり前のように出向元から賃金額情報を頂いて出向先で保険料を納付するという扱いをしてきたのですが、レポートを作っている中でその根拠の通達に触れましたので一応ここにあげておこうと思います。
上記アンダーラインにある、「保険料を納付する旨申し出た場合」とあるのが気になります。確かそのような申し出はなかったと思うのですが。また平均賃金の算定方法が詳しく記載されているのも発見ではありました。
大学院の秋学期は1科目だけテストをする授業があります。大学院の勉強の目的からいってちょっと違うのではという気がするのと、以前はあまり苦にならなかった記憶というものが最近非常に難しく、困ったことになったものだと思いました。案の定、前回のテストは準備をしたもののいざ解答用紙に向かったら頭が真っ白で、それでも何とかいくつか思い出したキーワードを書いてしのぎました。
前回はヤマをはったテーマに対して作った「文章」を覚えようとしたのが失敗だったかなと思い、今回は、文章はサッと2度ほど読んだだけで、とにかくキーワードをお風呂の中で、布団の中で、電車の中繰り返し、解答用紙が配られたらまず覚えたキーワードを書き出して、それからおもむろにキーワードを入れながら文章を考えるという方法にしてみました。キーワードを覚えるのも以前に比べると苦労でしたが、それでも今回はほとんどのキーワードを入れることができて、まだまだ何とかなりそうだと少し自信になりました。
それにしてもTACで講師をしていたころ今の私くらいの年齢の受講生がかなりおられ、一生懸命勉強されていた姿が良く思い出されます。あの膨大な記憶力を要求される社労士試験によく皆さん合格されたと本当に今更ながら尊敬の念を覚えます。
中小事業主の特別加入については、業務上の認定について厳しい条件が課せられます。昭和50年に発出された671号通達にはまず以下のように大前提が示されています。
「特別加入制度の趣旨はその業務の実情、災害の発生状況等に照らし実質的に労働基準法の適用労働者に準じて保護するにふさわしい者に対し労災保険を適用しようとするものである。したがって、特別加入者の被った災害が業務災害として保護される場合の業務の範囲は、あくまでも労働者の行う業務に準じた業務の範囲であり、特別加入者の行う全ての業務に対して保護を与える趣旨のものではない。」
その上で、中小事業主の特別加入の業務遂行性が認められるポイントとしては以下のような場合とされています。
特別加入申請書別紙の業務の内容欄に記載された所定労働時間(休憩時間を含む。)内において、特別加入の申請に係る事業のためにする行為及びこれに直接附帯する行為(生理的行為、反射的行為、準備・後始末行為、必要行為、合理的行為及び緊急業務行為をいう。以下同じ。)を行う場合
・所定労働時間内であれば、労働者を伴っていたか否かは問われません。
・事業主の立場において行う事業主本来の業務を行っている場合は、労働者が行う業務に準じた業務ということはできないので、業務遂行性は認められません。
・事業主本来の業務を行っている場合とは、たとえば、法人等の執行機関として出席する株主総会、役員会、事業主団体等の役員、構成員として出席する事業主団体の会議、得意先等の接待等(資金繰り等を目的とする宴会、親会社等のゴルフ接待等)に出席する行為などということになります。
さらに厳しいことに、中小事業主が商談、集金等のため外出し、途中で事業主団体等の会議に役員、構成員として出席する場合は、商談、集金等の業務行為が終了した時点で業務遂行性は失われるとされています。
②労働者の時間外労働又は休日労働に応じて就業する場合
こちらについては、労働者が時間外労働を行っている時間の範囲において業務遂行性を認めるとされており、労働者と一緒に残業等を行っている場合になります。
③①又は②に接続して行われる業務(準備・後始末行為を含む。)を特別加入者のみで行う場合
労働者が帰ってから特別加入者が1人で残業しているケースは通常の時間又は残業時間に接続している場合になります。
このほか業務上外の認定についていくつかあげられているのですが特に特別加入者において特徴的な考え方は上記の3条件ではないかと思います。親会社のゴルフの接待は、労働者でも出席することがあると思いますし、中小事業主の一人として思うのは、社員7,8人くらいの規模までであれば9割がた労働者と同じ仕事をしていると思うのですが・・・。
特に慎重に検討する必要があるのは特別加入の申請時に記述する業務内容です。こちらに書かれている業務内容に該当しない行為中のけが等の場合、たとえ②や③をクリアしても業務上の認定はされないことになります。
それでは、特別加入の申請をするのは控えておく方が良いかということについてですが、やはり特別加入をしておく方が良いと考えます。通勤災害の場合は通常の労働者と同様に扱われますし、休業補償給付については、賃金の支払いの有無を問わず支給されます。特別加入者については自身の報酬に合わせて算定基礎日額を選択することができること、労災保険はそれほど保険料が高くないことなどを考えるとやはり特別加入は申請しておく方が良いと思います。
先週は連合会の社会保険労務士制度創設50周年のお祝い一色になりました。特に水曜日に行われた式典については天皇陛下のご臨席を賜りとても感動しました。火曜日は前夜祭、水曜日は式典・シンポジウムと祝賀会、木曜日は午前中が連合会主催の「国際シンポジウム」、午後はILO主催の「日本の社労士制度に関する国際ラウンドテーブル」と懇親会と非常に充実した内容で海外の社労士制度に類似した制度やインドネシアに導入されたプリサイという社労士制度の状況報告や意見交換が行われました。金曜日はそのプリサイの人達がうちの事務所に見学に来られ、事務所で行っている業務や事務所のこれまでの歴史を説明したり、電子申請を見てもらったりしました。
さてこれで一段落。年末まであと発表が一つ、名古屋出張で役員向けセミナーが一つ残っていますがオオ山は超えた感じです。年末は少しゆっくりしてクリスマスを楽しみたいと思います。
全国社会保険労務士会連合会社労士制度創設50周年記念祝賀会
インドネシアの社労士=プリサイの皆さんのOURS事務所見学の様子
法律のできる過程については想像以上に色々な手順が踏まれているのだということは以前のブログでも取り上げています。
そもそも法案には、内閣提出法案と議員提出法案があるのですが、内閣提出法案については、各省庁が原案を作成して省内調整や省庁間の調整後「内閣法制局審査」を経て国会に提出する前に「与党審査」が行われます。
この与党審査というのは、国会に提出前、事前にその法案について与党の了承を得ることなのですが、特に法律上の根拠があるわけではありません。これまでも小泉政権時代と民主党政権時代に与党審査制を廃止すべきとということで改革を進めようとしたことがあったようです。特に民主党への政権が交代した際には、与党審査の廃止を決定して内閣において意思決定を行うこととし仕組みを変えたのです。しかし与党議員の意見などを聴く場がないということで不満が高まり、上手く行かなかったといういきさつがある様です。
与党審査の機能としては、国会への法案が提出された際に、与党議員に党議拘束をかけて円滑な国会運営を図り確実に成立までもっていくため、事前に与党内の反対意見を聴く場を設ける等意見を調整していく調整機能があります。また政府と与党の一体性を確保することや、各立ち位置での利益の調整、与党(自民党)の立案能力等の向上、省庁間の縦割り行政の弊害が緩和されるなどの効果があります。
しかし弊害として、憲法に定める統治機構外部にある与党というインフォーマルな場での不透明な政策決定、政府・与党二元体制による責任の不明確さ、国会審議の形骸化、利益誘導の分配の政治構造、族議員の癒着等、党議拘束による個人意見表明の制約などがあげられるということです。
国会の審議前にある程度でき上っているというのは前回のブログの際にも書いたのですが、かなり強固な仕組みが出来上がっているという感じです。
しかし年金にしても立法にしてもそうなのですが勉強していると民主党政権下で行われた改革が一つの重要な転換点になっていることが多いと感じます。かなりの部分で失敗に終わっているのですが、長く続いた自民党政治に対する風穴を開けた部分もあるようですし、結局難しくなし崩しに終わってしまった改革もあるようですが、いずれにしても今となっては日本にとって無駄ではない経験であったのかな感じます。
残すところいよいよ今年もあと1か月となりました。先週は収録・発表・セミナーとたて続き、前倒して準備はしていたのですがいっぱいいっぱいでした。11月がかなり忙しかった代わりに12月の方が少しゆとりができそうで嬉しいです。まあ自分で選んで忙しくしている面もあるので仕方ないとは思いますが。
今週は、社会保険労務士制度創立50周年記念ということで、連合会のイベントなどが4日間続きます。前夜祭では今年3回目の着物も頑張って来てみる予定です。2日目は式典が開催され、3日目は連合会で担当させて頂いている国際化推進特別委員会のシンポジウムがあり、この10年間連合会が取り組んできた国際化の事業が一つの結実した形で発表できる機会になります。私自身のこの事業への参加は5年目でしかないのですがお手伝いできたことが嬉しく楽しみにしています。翌日4日目はインドネシアの訪問団が事務所に見学に来られる予定ですので、あっという間に1週間が終わりそうです。