OURSブログ

社会保険労務士としての日々の業務を行う中で、考えたこと、感じたこと、伝えたいことを綴る代表コラム。

短時間正社員への社会保険の適用について

2009-11-22 23:10:39 | 社会保険
 最近OURSの顧問先企業でも、改正育児・介護休業法の対応のため就業規則案を作成したのでチェックをしてほしいという依頼が少し来ています。まだ政省令や指針が確定していないので、本格的に就業規則や育休規程を直すのは来年の早春になるかもしれません。OURSでは育休規程の改正チェックリストやセミナーの準備中です。
 
 育児・介護休業法の来年6月(未定)改正予定部分の目玉の一つに、所定労働時間の短縮の措置等の義務化があります。3歳未満の子を養育する労働者が請求した場合に対応して、いわゆる「短時間勤務制度」を導入することが義務付けられるわけです。この短時間勤務制度は6時間以内とされています。要するに1日6時間勤務でも、1日5時間勤務でも、また複数のパターンを設けてもよいわけです。ところが6時間であれば5日働いて1週間30時間になり問題はないのですが、5時間の場合5日働いても1週間25時間です。ということになると1週間40時間が所定労働時間である企業では、社会保険の適用要件のおおむね4分の3以上の労働時間を切ってしまうということになります。
 
 短時間勤務の場合の社会保険の適用については、OURSでは先週2件このご質問がありましたので、今年の6月に通達が出ているので参考までにご紹介しておきます。改正育児・介護休業法においても使える通達だと思います。

 「短時間正社員への健康保険の適用の留意事項」として、短時間正社員制度を導入した場合に、以下3つの条件を満たしたときには健康保険を適用してよいとするものです。(H21.6.30 保保発第0630001号)

①労働契約、就業規則及び給与規程等に、短時間正社員に係る規定がある
②期間の定めのない労働契約が締結されている
③給与規程等における、時間当たりの基本給及び賞与・退職金の算定方法等が同一 事業所に雇用されるフルタイムの正規型労働者と同等であり、かつ、就労実態も 当該諸規程に則したものになっている

 上記のように、短時間勤務の規定があり、期間の定めがない契約で、賃金が正社員の計算方法と同じ(正社員が月給制で、短時間勤務になると時給などはダメということですね)で就労実態も時間が短いというだけで特に変わらないということであれば、通常の労働者の4分の3未満となっても健康保険の適用を続けられるということです(不覚にも厚生年金保険について調べるのを失念しましたが基本的に同じであるということで問題ないでしょう)。

 ところで、社労士試験の発表からだいぶ時間が経過して、残念だった何人もの方から先週あたりご連絡をいただきました。ギリギリであればある程ショックは大きかったと思いますし、まだ立ち上がれないという方もいると思います。でも、連絡があったということはもう大丈夫ですね。ある程度気持ちが整理できたから連絡をもらったのだと思っています。あとはお正月のニューイヤー駅伝と箱根駅伝でも見て気持ちを盛り上げて行きましょう。まだ気持ちの整理がつかない方もまだまだ時間はありますから大丈夫。やる気になる日は必ず来る。頑張れ~!

改正労働基準法 法定休日と所定休日について

2009-11-15 21:41:35 | 法改正
 今日は、BBクラブのHP上で参加者を募り会員やそのご家族と葛西臨海公園に行ってきました。お天気も良く、お弁当を食べてから子供たちを走り回らせ、たまたま無料だった水族館でペンギンを見て、楽しく充実した1日を過ごすことができました。ワークライフバランス実践です。
 ところで、来春改正する労働基準法については、いろいろなところでセミナーなど行われていますが、いくつか実務上のポイントがあり、OURSブログでも少しずつ触れていきたいと思います。
 法定休日(労働基準法で最低限とらせるよう定められた休日)と所定休日(法定休日を上回る会社で定めた休日)については、これまで特に区別をしてこなかったという会社が多かったかと思います。しかし、4月から60時間を超える時間外労働に対して5割以上の割増賃金を支払わねばならない(中小企業は猶予)ため、この2つをはっきり区別する必要があります。というのは、所定休日に働いた場合は、正確には休日労働ではなく時間外労働にカウントされる、ということで60時間に達する時間外労働のカウントに含まなければならないということなのです。従来から36協定の考え方と同様なのですが、これまでは法定休日と所定休日を区別していなくともさほど問題になりませんでした。しかし、来年の4月以降は、時間外労働を正確にカウントするために、きちんと区別をしていく必要があるということです。
 法定休日が(どの日なのかを)特定しなければならないという法律上の規定はありませんが、特定することが法趣旨に沿うことであり望ましい(S23.5.5基発682)という通達があります。4月からの改正では法定休日を特定する会社が多いと思いますが、特定の仕方によっては、時間外労働が60時間に到達することをできるだけ遅らせるという方法をとることもできないわけではありません。しかし、ここはやはりあまり恣意的にはせず、原則通り1週間に1日をコンスタントに法定休日として特定する、シフトを組む場合もバランス良く法定休日を配置するなどの基本的な決め方をするのがよいのではないかと考えます。あまりにいびつな決め方では、後日ほかの面で影響が出るのではと危惧するからです。

社会保険労務士試験の合格基準について

2009-11-07 23:03:02 | 雑感
昨日、平成21年度の社会保険労務士試験の合格発表が行われました。
毎年そうですが1年間頑張ってきた受験生みんなが合格すればよいと願っても、そこは試験ですし、昨年に引き続き7%台という100人に7人強しか合格しない合格率(7.6%)という難関試験ですから、今回も涙をのんだ受験生は多くいると思います。

合格された方は本当におめでとうございます。
選択式1点差で何度も涙をのんだことも、なかなか勉強の時間が取れなく焦りで苦しんだことも、家族をなんとか説得しながらのここ数年だったことも、合格という結果を得ればすべて良い思い出になり、苦しかった分本当にうれしく感じられていると思います。

合格できなかった方は、まずそれを受け止めてまた勉強を始めるのに時間がかかるかもしれません。でも自分で決めて始めたことでしょうから、ここはもうひと踏ん張りです。合格という結果を出した時にすべてのプロセスを良かったと感じられると思います。社労士試験に合格するという自分の描いたキャリアデザインを実現するかしないかは自分次第なのです。1年で合格することは素晴らしいと思いますが、何年もあきらめずに頑張って合格するのはそれ以上に本当に素晴らしいものです。

社会保険労務士試験の合格基準については、1つ疑問があります。今年の合格基準は以下の通りでした。

「選択式試験は、総得点25点以上かつ各科目3点以上(ただし、労働基準法及び労働安全衛生法、労働者災害補償保険法、厚生年金保険法は2点以上)である者」

※上記合格基準は、試験の難易度に差が生じたことから、昨年度試験の合格基準を補正したものである。

この試験の難易度に差が生じたための補正というのは、どういうことなのか?という疑問です。今年の試験当日選択式問題を見たときに、労基法・安衛法は確かに難しいと思いました。ただ、それ以外の科目であれば、やはり難しいと思ったのは、労働の一般常識だったのではないでしょうか?しかし、いわゆる救済という選択式2点が認められたのは労基・安衛法以外では労災保険と厚生金保険でした。

難易度の調整であれば、なぜ労働の一般常識は救済されなかったのか、その基準が来年以降明確に示されるとよいと思います。人数の調整ということであれば、その部分であまりに運に左右されてしまうと思います。受験生が1年間いろいろなものを犠牲にして勉強してきた結果が、運に左右されないよう、また合格できなかったことを正面から納得して受け止められるような、明確な合格基準となることを切に願うところです。

OURSブログ

2009-11-03 01:27:45 | OURS

2009.11.4

ブログを始めることにしました。これまでちょっと敬遠していたのですが、OURSのHPを作ってくれている友人が、ブログのほうが絶対に良いからと薦めるので、やってみることにしました。

今年は本当にいろいろとありました。年明けに個人事務所を法人化したのをはじめとして、永年仕事の大きな部分を占めていたTAC社労士講座の講師を卒業し、そのほかにも変化がありました。講師卒業にあたっては、合格者OBが中心となり謝恩会を開いて頂き、本当に幸せな15年間を締めくくることができました。謝恩会でいただいた長い長い拍手は一生忘れません。本当に幸せな講師生活をありがとうございました。 

この会では私がウルウルするのを期待する向きもあったようですが、やはり受講生の合格祝賀会に勝るものはなく、期待にお応えすることはできませんでした。とはいっても謝恩会の写真が出来上がり見せてもらった時は、もう教壇に上がって受講生と合格を目指すことはないのだなと、ひとりジーンときてしまいました。

これからはもう少し幅を広げた勉強と、実務をもっと丁寧にやっていきたい、また新しいことを始めてみたいと考えています。しかし同時に、来年の育児介護休業法の改正条文を読んだり、改正労働基準法のセミナー用のパワーポイントを作ったりセミナーで解説してみると、これまで講師として勉強させてもらったものがいかに自分のベースになっているか日々強く感じております。このベースを大事に、来年の春以降は良質で低価格のセミナーをOURSで提供していくという企画を進めています。新しい一歩を私も踏み出していこうと考えておりますので、これからもよろしくお願いします。


改正育休法と働く女性の育児事情

2009-11-02 21:17:35 | 産前産後・育児・介護休業
2009.09.15(No.23)
 来年の労働関係の法改正で一番大きなものは、もちろん労働基準法の改正で、これまで任意の書式で対応していた36協定の特別条項などの様式が今後順次出てくることになります。来春に向けてセミナーで話す機会も多くなると思われるので、書籍を読み、顧問先や企業を訪問すると考え方を伺い、セミナーにも申し込み、情報を収集しているところです。
労基法の改正後続くのが育休法の改正で、これも就業規則や育児・介護休業規程等、規程類の改定の必要があるケースが多いと思われます。その部分を検討しながら労基法の改正と併せて来年の春までに就業規則等を見直すということが効率的な方法だと考えます。
日本の少子化問題に対応するため、育休法は結構頻繁に改正が行われます。1年の育児休業期間が公立の保育園に入れない場合半年延長できるという前回の改正など、かなり具体的に問題を解決し、育児休業をとりやすくする工夫も感じられます。
ただ、出産し子育てをしながら仕事を継続するとなると、なんといっても保育園が少なすぎるという現実を根本的に解決しなければ、いくら育休法を改正しても、また雇用保険法の育児休業給付金を手厚くしても、出産後も仕事を継続したいと考えている女性が安心して子供を産むことはできないなとつくづく思います。
育児休業取得後仕事に復帰をする元受講生が、事務所に相談に来られるときに、必ず話に出るのが、4月に保育園に入れるかどうかが勝負、だからゼロ歳児から保育園に預けざるを得ない等、とにかくそこには近所の保育園の状況の把握や仕事復帰をするタイミングを計るなど驚くほど緻密な戦略が必要です。
せめて1年間ゆったりした気持ちで子供と接し、充足した中で仕事に復帰する準備をしてから、再びスタートを切るというそのような環境がない限り、仕事を継続したい女性は特に子供を産み育てることに憶病になってしまうのではないかと心配になる今日この頃です。


法律の決まり方について

2009-11-02 21:16:53 | 雑感
2009.08.18(No.22)
 先日閉会した第171回通常国会で成立した厚生労働省関係の法案は、新規に6件提出されたうち「雇用保険法改正法」や「育児・介護休業法等改正法」など4件が成立しました。ちなみに「労働者派遣法案」は廃案となりました。なかでも、雇用保険法の改正は2008年度末に契約が満了する期間雇用者(契約社員や派遣労働者)の保護を図るために「特定理由離職者」という受給資格を新設し、実務的には大きな影響がありました。しかしこの「特定理由離職者」について、企業がどこまで理解しているか、今のところ非常に心配な気がします。
また、離職票についても3月末日改正について、先ごろやっと改正対応の新しい書式のものができてきたという状況で、ハローワークに給付制限の行われるケースについての問合せをしても、各ハローワークごとに回答が異なるなど、なかなか軌道にのらない感じがしています。改正があっても詳細が直前に決まるという状況が多く、行政も対応が大変であることは感じられるので一概に不満を言うこともできず、なんとなくすっきりしない状況にあります。
社会保険労務士としては、もう少し改正にスムーズに対応できるような日程にならないものなのかと若干イラ~ッとするものを感じてしまいます。
 このところ毎週TBSの日曜劇場で「官僚たちの夏」という城山三郎さん原作のドラマをやっており、それを楽しみにしているのですが、官僚や各省と政治や政治家の関係について見ていて思わず実感してしまいます。
私が社会保険労務士になってから、年金制度についても多くの改正が行われてきましたが、政治的配慮が働いたために法案提出当初考えていた方向に行かないということが多かったと思います。政治的配慮というものがなかったら、もう少し年金制度も複雑ではない理解の得られるものになっていたのでは?と思ってしまいます。この国の方向性を決めるべき法律決定におけるこの仕組みというのは本当に制度としてよいのかと、とても疑問を持っているこの頃です。


女性の労働力率

2009-11-02 21:15:40 | 雑感
2009.07.22(No.21)
 今年もいよいよ社会保険労務士の本試験があと1カ月に迫ってきました。平成2年の秋にTACで勉強を開始してから実に20年の月日が流れたことになります。合格後、社会保険労務士試験の注目度が高まり、平成6年の冬に自分が勉強をしたTACで講師になる機会を得てから、毎年この時期になると今年の本試験はどのような問題が出題されるだろうかということに頭を巡らせているという感じです。
社労士試験の一般常識では、昨年の統計類が出題されるわけですが、時々出題されるのが「厚生労働省 平成○○年版 働く女性の実情」です。その平成20年版の中で女性のM字型カーブの底が30~34歳から35~39歳に移動したということが報告されています。「底」35~39歳ということは、そのあたりで子育て真っ最中ということでしょうか。また、かつて「きりん型」(首の部分(若年層)の傾斜が極めて急であり(高く)、背中(中高年層)が平坦)という特徴があるといわれていた大卒の女性は、平成19年においては、25~34歳での有業率が大幅に高まり、「きりん」の「首」である若年層での有業率の急降下が解消され、また、35歳以上の有業率は高校卒業者等の有業率と近い値を示し、学歴による顕著な違いがみられなくなっているとされています。
男女雇用機会均等法が施行される以前に私が大学を卒業したときには、特に資格も特技もない私大卒の女子の就職先というのは本当に少なく、仕事や会社を選べるような状況ではありませんでした。たまたま中途採用の募集を見つけ鐘紡の子会社に就職できて、そこで社会保険労務士の仕事と出会いました。しかし、結婚することで会社を退職する時も特に仕事に意欲があったわけでもなく、当時の上司である部長から「あなたは、社会保険労務士の試験を受ければ合格するかもしれないけれども、ユメそのようなことは考えずいいお嫁さんになるんだよ」と言われたものです。
その後子育てをしてから社会保険労務士になったわけですが、本当に仕事が面白くて仕方がなかった。仕事をすることで得る人間関係や知識の広がりを感じるからだと思います。仕事をしていく中では、たった2年の鐘紡での職歴も、子育ての経験もすべて無駄になっていなかったと思います。踏み出す時は多少の勇気と度胸が必要ですが、M字型の第二の山がより高くなるように、私も応援していきたいと思っています。

再度 一時帰休の社会保険の取扱いについて

2009-11-02 21:13:44 | 社会保険
2009.06.22(No.20)
企業のインフルエンザ対応も一段落し、中小企業緊急雇用安定助成金の支給申請もある程度落ち着き、改正雇用保険法の特定理由離職者の適用はまだまだ派遣元においては混乱があるもののある程度の整理はできたなど、この春の案件が一段落したところで、事務所は労働保険の年度更新と社会保険の定時決定の作業が大詰めに入ってきた時期です。
最近、厚生労働省の分割の話が出ていましたが、理由はあまりにも取り扱う範囲が多岐にわたっているからとのことだそうで、どこかで見たのは舛添厚生労働大臣の出番が多すぎるためそのような話が持ち上がった(やきもち?というようなことが書かれていました)とのことです。これは我々社会保険労務士の仕事についても同じことが言えます。同じ事務所でも、コンサル部門は賃金減額の相談や労働協約についての相談についての報告書を作り、アウトソーシング部門は年度更新の電子申請に取り組み中であり、さらに給与計算をしているスタッフもいるという感じで、頭をくるくる回転させて対応していかなければならない感じです。
NO17で、一時帰休が行われた場合の月変(随時改定)について書いてありますが、定時決定の時期になりましたので再度ポイントのみ確認させて下さい。
一時帰休で支払われた休業手当は、労基法上賃金に扱われます。従って雇用保険法の離職票を作成する際には、賃金として記載します。但し、備考欄に休業手当である旨記載して労働者に不利がないよう計算されることになります。
社会保険も同様に休業手当は報酬の扱いとなりますが、定時決定の際のポイントは以下の通りです。
①定時決定の対象月に支払われた休業手当は、これを含め計算すること。
②ただし、9月までに既に解消している場合(ということは4月から8月まで     のどこかで通常の賃金が支払われているということになるので)は、そ     の月(複数もありうる)を基礎に(9月以降に支払われる報酬として)算     定をし直すこと。
③9月以降に一時帰休が解消したら、通常の賃金が支払われる状態に戻ることにより 固定的賃金の変動とし、その月から3ヵ月連続報酬支払基礎日数が17日以上あり、 2等級以上変動となった場合には、月変(随時改定)を行うこと。
 なお、病気による休職中に支払われる休職給とは扱いが異なることに注意してく ださい。4~6月の3ヵ月間全て休職中であれば、定時決定により傷病手当金に影響 のないよう、従前の標準報酬に保険者算定されることという通達があります。

中小企業緊急雇用安定助成金

2009-11-02 21:12:43 | セミナー
2009.05.16(No.19)
先週東京商工会議所渋谷支部のセミナーで、中小企業緊急雇用安定助成金、残業削減雇用維持奨励金そして派遣労働者雇用安定化特別奨励金の3つの助成金の説明をしました。助成金というのは、これまでの経験から行くと、たまたま条件に該当しているから申請してみようかということではなかなか受給することはできず、受給することを視野に入れながら計画を出し、就業規則等を整備し、人を雇い入れる等の手順を間違えないようにしていくことが大切と考えています。
今回説明したこれらの助成金も基本的には同じですが、平成21年3月末の非正規雇用労働者の雇止め対策として政府がとても手厚い対策を講じ、また1月以降受給できるように条件を緩和した部分がいくつもあるため、従来のものよりはずっと受給しやすくなっていると思います。
中小企業緊急雇用安定助成金については、仕事量の減少に応じた休業について会社が支払った休業手当相当額に対し原則8割の助成があります。例えばシフトを組んでいる場合であっても、本来出勤する日に休業したことが明確にできれば受給することは可能ですし、またフレックスタイム制をとっていても、コアタイムを時間単位で休業した場合受給できるようです。さらに教育訓練を休業とセットで行い、6000円の上積みを考えてみることが受給のポイントだと思います。
派遣労働者雇用安定化特別奨励金は、申請は派遣労働者を直接雇用してから6カ月経過後ですのでまだ先のことになりますが、合計で最大100万円支給されます。派遣労働者の方を直接雇用しようかなと考えている場合は、活用されるとよいかと思います。

平成21年雇用保険法改正

2009-11-02 21:11:56 | 法改正
2009.04.15(No.18)
雇用保険法が3月31日付で改正施行されました。この改正は、ここのところの厳しい雇用情勢から労働者の雇用の安定を図るためのものです。新聞などを見ていると、「雇用保険の適用基準を6ヵ月以上雇用見込みへ」などと書かれているので、ひょっとすると誤解する人もいるのではないかなと心配になります。
入社した時に、契約期間の定めがある場合でも、他の社員と同じ所定労働時間で働くのであれば、雇用保険の資格取得をすることになります。雇用見込みが6箇月以上や1年以上必要であるようなことはありません。
改正前に1年以上雇用見込みが必要であった人というのは、短時間就労者や派遣労働者の方です。短時間就労者というのは、簡単にいってしまえば、同じ会社の労働者より1週間の所定労働時間が短い人のことをいいます。所定労働時間が短い人や派遣で働く場合については、通常1週間の労働時間が20時間以上であり、1年以上雇用される見込みがある場合に雇用保険に取得することになっていたものが、今回の改正で6ヵ月以上雇用される見込みがあれば雇用保険の資格取得をすることになったわけです。
これは契約期間の定めのある場合に、その契約が1年未満であっても6箇月以上被保険者期間があれば、特定理由離職者として受給資格が得られる場合があることになったため拡大されたわけです。
また、以前は、1年間に6箇月の被保険者期間があれば、自己都合で離職した場合でも基本手当の受給資格を得ることができましたが、平成19年10月の改正以後は、2年間に12箇月の被保険者期間が必要となりました。この受給要件が緩和されたわけではないので、これも混同しないように人事担当者は注意が必要です。

一時帰休の注意点

2009-11-02 21:11:20 | 社会保険
2009.03.11(No.17)
この冬は本当に企業にとっては厳しい状況になりましたが、何とか春になればまたよい流れになるのを信じて、頑張って頂きたいと思っています。一時帰休(一時休業)を実施している事業場がふえていると思いますが、一時帰休を実施した場合の社会保険料の元になる標準報酬の取り扱いについては、知識を持っておかれる方が良いと思いますので、今回は一時帰休を実施した場合の標準報酬の取り扱いについて書いてみます。

まず、一時帰休を行うことにより、労働基準法に規定されている「使用者の責めに帰すべき事由」による休業として、平均賃金の60%以上の休業手当の支払いが行われます。休業手当が60%だとした場合、「一時帰休に伴いそれまでの報酬より低額の休業手当の支払いが行われた場合」にあたり、通達によれば、健康保険・厚生年金保険の標準報酬の月変(随時改定)の要件である固定的賃金の変動に該当することになります。

但し、その低額な休業手当は、3ヵ月間を超え連続して支払われている必要があるとされています。従って2ヵ月低額の休業手当を支給して1ヵ月は通常の賃金を支払い、またその翌月は低額の休業手当の支給という方法では、月変には該当しないということになります。すみやかに一時帰休により減少した賃金に見合った保険料にするためには、休業手当は3ヵ月を超え連続支払う形にする(一時帰休を行う方法をそのように考える)方が良いということになります。

しかし、ここで月変に該当した場合、同じ通達にある一時帰休が解消したら再度月変をして3ヵ月後には標準報酬を見直さなければならない、ということも考慮されるべきだと思います。要するに1月~3月まで一時帰休に伴う低額の休業手当の支払いがあり、月変により4月に標準報酬を改訂した場合で、5月にその状態が完全に解消すれば5月~7月を基礎として8月の標準報酬から再度月変により改定され、9月から改定される算定(定時決定)の対象から除かれることになります。この標準報酬は原則として来年8月までこのままということになります。

従って、一時帰休に伴う低額の休業手当が連続して支払われた4ヵ月目から、一時帰休が解消した月から4ヵ月目までの期間において、標準報酬(保険料)が下がることになるわけです。


モデル就業規則

2009-11-02 21:10:33 | 就業規則
2009.02.16(No.16)
就業規則というのは、特に問題が起こっていない状況であればあまり開いてみることもなく、自分の会社の就業規則を見たことがないということはよくある話です。しかし、いざ事が起こったときに使える就業規則にしておくことは大切なことです。従って、就業規則の見直しや、会社が作成した就業規則をチェックするという業務の依頼はとても多く、私もいつも数社の就業規則の案件を抱えています。
ただ認識しておきたいのは、就業規則はナマモノであるということです。どんなに細かくあれこれ検討して、完成したときにこれで完璧だと思っても、法改正があったり、思いもかけない事件が発生したり、社会の状況が変わってしまったりということで、一度作ったらそれでよいわけではなく、かなり頻繁に見直しが必要なのです。1年に1回、おおむね4月に施行される法改正に合わせる形で、必要な部分の更新をしていくくらいでちょうど良いと考えています。
10数年ほど前からOURS小磯社労士法人のモデル就業規則を作ってあり、1年間の間に、いろいろな企業で起こったことの中で、就業規則に規定をしておく方がよいと考える規定や文言を常に加筆修正していきます。各企業の見直しの際に、そのモデルを元に必要に応じたご提案をしていくためです。
社労士業務の関係法令が載っている労働法全書は、毎年新しいものを購入しますが、その昔、社会保険労務士の勉強をしてみようと考えたときに、TACの受付で「数年前の労働法全書を持っているのだけれど使えますか?」と聞いたところ「化石です」と言われてビックリしたことがありました。就業規則も、常に鮮度を保つようにメンテナンスしていかないと化石化して、いざという時に使えない就業規則になってしまうものです。

縦割りの行政

2009-11-02 21:09:58 | 雑感
2009.02.05(No.15)
社会保険労務士として仕事をしていると、日本は本当に縦割り行政なのだなということを実感します。高年齢者雇用確保措置の雇用継続制度による継続雇用の社員が、上限年齢に到達していない時点で、雇用継続を希望しており、労使協定で定めた基準を満たしているにもかかわらず、契約を更新されなかった場合は、解雇なのか期間満了なのかということになるのですが、これは現在の雇用保険の扱いでは3年未満の場合は期間満了とされるようです。
そもそも高年齢者雇用確保措置は、65歳までの雇用を確保するための3つの方法の選択を義務付けており、段階的な上限年齢の設定ということで導入の際の緩和を図り、また継続雇用のための基準を労使協定に定めてもよいとされているものです。法趣旨は、高齢化社会に向けて65歳までの雇用の確保です。
それにもかかわらず、基準に該当している雇用継続希望の労働者の契約を更新しないのは、期間満了ではなく解雇に準ずるものと思います。問い合わせてみると、厚生労働省の中でも高年齢者雇用確保担当の課と雇用保険の担当の課では見解が異なり、それぞれの法律にのっとっての扱いだそうです。法趣旨が運用段階では反映されていないというのは問題だと思います。
社会保険労務士は、仕事の中で多くの法律を扱うためそれらの齟齬をみつけることも多いため、きちんとその部分を指摘していくこともこれからの重要な役割になっていくと思います。

改正労働基準法成立

2009-11-02 21:09:00 | 法改正
009.1.18 (No.14 )
昨年12月5日に、とうとう改正労働基準法が成立しました。平成19年3月に国会に提出され継続審議になっていたもので、非常に時間がかかり忘れたころにやっとという感じでした。ただ、この改正労働基準法は、人事担当者の負担を相当重くするものだと思います。
主な改正は、1)45時間を超え60時間までの時間外労働について、2割5分を上回る労使協定の締結の「努力」義務。2)1ヵ月60時間を超える時間外労働については、5割増(引上げる部分については割増賃金の支払は有給休暇付与に代えることが可能)。3)労使協定の締結により5日分については年次有給休暇の時間単位の取得を可能。ということになりますが、実際運用するとなると非常に複雑で人事担当者泣かせだと考えられます。
まず、基本の割増率が休日も含めると4つになり、深夜の割増率も考慮すると割増率だけでも10種類以上になる可能性があります。また、年休の時間単位の付与については、2時間ずつ年休を取得して、4回蓄積すると1日の有給休暇が消化されることになるため、これまでより有給管理に手間がかかるようになるわけです。
この時間単位の年休付与は、労使の合意である労使協定の締結が要件ですので、一方が反対すれば導入できません。いずれにして2)の割増率の変更がある場合、平成22年の4月の改正法施行による運用開始時においては、給与計算システムの変更が必要になることについては、念頭に置いておかれるとよいかと思います。またこれを機に、ぜひ残業をできるだけ減らすような方向に行けばよいと思います。

平成21年新年 小磯事務所法人化のご挨拶

2009-11-02 21:08:07 | OURS
2009.1.5 (No.13 )
あけましておめでとうございます。平成5年4月に、小磯社会保険労務士事務所を設立したのが社会保険労務士としてのスタートでしたが、その後あしかけ17年が過ぎ、今年1月にOURS小磯社会保険労務士法人として、気持ちを新たに業務を行っていくことになりました。法人化を機に、情報提供やセミナー教材などの作成を担当するシンクタンクである研究所と協同し、さらに充実した業務を提供することができるよう、これからも研鑽を積んで参る所存でございます。
この17年間、開業社会保険労務士として様々な企業の顧問をさせて頂き、また労働時間等の懸案事項の解決や就業規則の作成や見直しなど単発の業務を委託して頂く中で、私も勉強させて頂くことも多く、また皆様のご支援の下にここまで事務所を成長させることができたと非常に感謝しております。
また、東京都社会保険労務士会渋谷支部の諸先輩の開業当初からたくさんのアドバイスが、その時々で非常に有効なものであったことを感謝し、自分もそのような存在になれるよう願っております。
さらにその間、自分が学び資格を取得したTAC社会保険労務士講座で、講師と教材スタッフとしての仕事を得て15年経過しましたが、講師として担当したクラスの中で平成13年の合格者メンバーが作ってくれたクラスのOB会であるBBクラブも登録者250名を超え、年に2回の勉強会には150名程度のOBが集まってくれる規模で合格後も勉強の機会を持っております。
変化の大きな時代に、どのようなサービスを企業に提供できるかということが、これからの大きな課題だと考えておりました。事務所を法人化することで、これらのこれまで培ってきましたものを体系化して有効に機能させることにより、顧問先企業をはじめ多くの企業のパートナーとして、また、資格取得を目指している方、開業社会保険労務士、また勤務社労士として企業で活躍する方などより多くの方を、バックアップすることができる方法を考えながら努力していきたいと考えております。これからもご支援のほどよろしくお願い致します。