OURSブログ

社会保険労務士としての日々の業務を行う中で、考えたこと、感じたこと、伝えたいことを綴る代表コラム。

改正出入国管理法について

2019-02-17 21:20:29 | 労務管理

先週の金曜日に開催したOURSセミナーでは働き方改革関連の内容が中心でしたが、改正出入国管理法がテキストにあり少しだけ取り上げました。もう少し取り上げられると良いと思いましたので少しこの場を借りて勉強してみたいと思います。

昨年12月8日の日経新聞には以下のような記事が載っています。

外国人受け入れ5年で最大34万人 改正入管法が成立( 2018/12/8)※加筆部分
政府・与党が今国会の最重要法案と位置づけてきた改正出入国管理法が8日未明の参院本会議で自民、公明両党などの賛成多数で可決、成立した。
深刻な人手不足に対応するため、2つの在留資格を新設し外国人労働者の受け入れを拡大する。
従来、認めてこなかった単純労働分野への受け入れに道を開き、日本の外国人労働者政策の転換となる。
 
改正入管法は2019年4月に施行する。新たな在留資格「特定技能」を2段階で設ける。
相当程度の知識または経験を要する技能」を持つ外国人には「1号」を与える。(※特定技能1号)
最長5年の技能実習を修了するか、技能と日本語能力の試験に合格すれば得られる。
在留期間は通算5年で、家族の帯同は認めない。農業や介護など14業種での受け入れを想定している。

さらに高度な試験に合格し、熟練した技能を持つ人に与える「2号」は1~3年ごとなどの期間の更新ができる。(※特定技能2号)
更新時の審査を通過すれば更新回数に制限はなく、事実上の永住も可能となる。配偶者や子どもなどの家族の帯同も認める。

1号での受け入れ人数は5年間で最大34万5150人を想定する。
詳細な数字や受け入れ業種は年内に発表する分野別の運用方針に明記する。
特定2号の導入を検討していた「建設」「造船」の2業種は数年は見送る方向だ。
1号による在留者数などを踏まえ、2号へ移行するための試験整備などに着手する。
 
政府は人手不足が解消されれば受け入れを停止するなどの原則を盛り込んだ基本方針を年内に閣議決定する。
外国人の日本語習得支援や生活相談窓口の設置など総合的対応策もつくる。
4月には法務省入国管理局を改組し、受け入れや在留管理を一元的に担う「出入国在留管理庁」を設ける。
法施行の2年後をめどに制度を見直し、経済情勢の変化や運用を通じた課題などを反映する。
 
上記にある基本方針とは、
平成30年12月25日に閣議決定された「特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針について」です。
これをみると制度の意義にから制度の運用に関するその他の事項(職業生活上、日常生活上又は社会生活上の支援)まで、
かなり細かいところまで決まっています。さらに別紙で各分野における運用に関する方針が細かく決められています。
各分野とは、①介護分野、②ビルクリーニング分野、③素形材産業分野、④産業機械製造業分野、⑤電気・電子情報関連産業分野、⑥建設分野、⑦造船・舶用工業分野、⑧自動車整備分野、⑨航空分野、⑩宿泊分野、⑪農業分野、⑫漁業分野、⑬飲食料品製造分野、⑭外食業分野です。
上記分野については顧問先が関係する分野もあり、今後受入れが始まった場合もっと勉強しておく必要があると思いました。
 
ごく最近気が付いたのですが、おでこのシワが目立つようになったと思います。
乾燥肌とは縁がなかったのであまり気にしてこなかったのですが、もう少し美容についても真剣に取り組んだ方が良いような気がしました。
早速評判の高い某クリームを購入して試してみたところ何となく良い感じです。
 
話は少しそれますが、日経新聞に毎週木曜日岸本葉子さんのエッセイが昨年から載るようになっており、
毎週楽しみに読んでいます。
というのも、最近ストーブ鍋を洗うのが重く感じるようになったとか、年齢的に共感できる内容が多いのです。
調べてみたところ、私よりは若い上にとても綺麗な方のようなのですが、学歴・経歴がこれまた素晴らしいもので、
この経歴等でありながらあんな風にざっくばらんに自分のことを語ることができるのは素晴らしいなあと思います。
 
OURSセミナーには今回はBBクラブに出れないからといってきてくれたり、
久しぶりに顔を出してくれる元受講生がいて、
久しぶりだったりすると、元気で頑張っているのだとほっとしたり嬉しくなったりします。
私も常に勉強して新たな情報をわかりやすく伝えていけるような機会を継続していきたいと思っています。 

遅刻に対する取扱いについて

2018-03-04 20:53:50 | 労務管理

就業規則をチェックしていると昔から時々みかけるのですが、「遅刻を3回した場合年次有給休暇を1日分取得したものとみなす」と規定されていることがあります。この規定については問題があると説明し廃止となるのですが、どこに問題があるのかということを記しておこうと思います。

まずこの規定の趣旨は、遅刻を3回した場合について「(懲戒)処分」を行うということになるかと思います。遅刻1回につき懲戒処分としての減給の制裁を行うということは、あながち法違反ということにはなりません。減給の制裁は、1回の額が平均賃金の1日分の半額を超え、総額が1賃金支払期における賃金総額の10分の1を超えてはならないと定められています。従って遅刻1回につき平均賃金の半額を減給の制裁として行うことは可能ですし、遅刻3回であれば平均賃金の半額×3回=1.5日分の減給ということも可能ではあります。しかしこれには問題点があります。

しかし冒頭の扱いについての問題の1つ目は、「年休1日分を取得したものとみなす」という点にあります。年次有給休暇については、労働者の「時期指定権」があり、遅刻をしたからといって年次有給休暇の時期指定権を失わせることはできませんので、本人の意思にかかわらず1日分取得したものと「みなす」扱いはできないということになります。年次有給休暇ではなく振替休日ではどうかという点ですが、振替休日は本来「振替えるべき日を指定」して休日と労働日をトレードすることが可能になるとされており、あらかじめ休日として指定していた日を勝手に振替え済にしてしまうという扱いにすると、それはむしろ減給の制裁が行われたことになり、振替休日自体については無効となり、休日労働による割増賃金が発生するということになるかと考えます。

問題の2つ目は、遅刻を3回した場合の減給の制裁についての妥当性です。遅刻を3回した場合といっても10分の遅刻を3回した場合と1時間の遅刻を3回した場合では、合計で30分と3時間(180分)とかなりの差があります。減給の制裁というのはあくまで懲戒処分の一つであり、単なるノーワーク部分の賃金控除とは意味が全く異なります。懲戒処分の「処分」は軽いものから重いものまでありますが、「制裁罰」ということでいずれも労働者にとっては厳しいものであり、使用者に与えられている「懲戒権」については濫用できないよう、様々な制約が存在します。

その制約の中の一つとして「相当性の原則」というものがあり、「処分の内容が行為に対して相当でなければならない」とされています。この相当性を欠けば懲戒処分は無効となるわけです。例えば5分の遅刻を3回した場合、減給の制裁とはいえ「懲戒処分にあたる程の非違行為であるかどうか」という点で相当性を欠く可能性が高いです。また30分の遅刻でも3時間の遅刻でも、遅刻時間にかかわらず減給の制裁として平均賃金1日分の半額を減給するとした場合、その内容に差がありすぎこちらについても処分の内容の相当性を欠く可能性あります。

上記の点からやはり遅刻した場合については減給の制裁等を行うのではなく、ノーワークの部分についての賃金の控除又は勤怠を賞与の査定に反映するという扱いにすることが良いのではないかと思います。

いよいよ春の気配ですね。ここ3日間くらい花粉が飛んでいる気配もあります。今週末は名古屋に行き父の37回忌の法事を行い、いとこたちに会いました。6人兄弟の一番末っ子であった父方のいとこはだいぶ年上で、父の子供の頃や若い頃を知っており時々名古屋に行って私の知らない話を聞いたりするのが楽しみです。名古屋では、到着後味噌煮込みうどん、朝食にはアントースト、帰りは味噌カツ弁当を食べて大満足。やはり名古屋は私のルーツなのかと感じてしまいます。


裁量労働制の労働時間について

2018-02-18 22:19:58 | 労務管理

首相の国会での裁量労働制の労働時間についての答弁が問題になっています。首相が答弁の根拠にしたのは厚生労働省が2013年度に公表した調査。全国の1万1575事業所の「平均的な人」の労働時間を調べた。裁量労働制で働く人は一般の労働者の労働時間より約20分短かったということです。

この2013年度に公表された調査について調べてみたのですが、「平成25年度労働時間等総合実態調査」ではないかと思います。独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILP)の調査結果です。

http://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/shozai/pdf/r17.pdf#search=%27%E3%80%81%E3%80%8C%E5%B9%B3%E6%88%9025%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E5%8A%B4%E5%83%8D%E6%99%82%E9%96%93%E7%AD%89%E7%B7%8F%E5%90%88%E5%AE%9F%E6%85%8B%E8%AA%BF%E6%9F%BB%E3%80%8D%27

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12602000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Roudouseisakutantou/shiryo2.2.pdf

概要と主な集計事項として、時間外労働及び休日労働の実態、割増賃金率の状況、裁量労働制の実施等を把握することを目的として実施された調査である。この調査は、「平成25年4月から6月の間に、全国の労働基準監督署の労働基準監督官が事業場を訪問する方法により実施された。原則として、平成25年4月1日時点について調査された。」とあります。

かたや平成26年5月に同じくJILPから「裁量労働制等の労働時間制度に関する調査結果 労働者調査結果」が発表されています。
そこには「本調査は裁量労働制をはじめ労働時間に関する実情を把握するため、労働者に対するアンケート調査を実施したものである。本調査結果が、各方面における政策議論に貢献することができれば幸いである。」プレスリリースには以下のように書かれています。

「裁量労働制適用への期待実現度は期待する内容により異なるが、適用の満足度は高い」
http://www.jil.go.jp/press/documents/20140630_125.pdf
1 日の所定労働時間は、厚労省抽出分も事業所DB 抽出分も「7 時間以上8 時間未満」の
割合が最も高いが、厚労省抽出分が60.8%で事業所DB 抽出分が50.1%と厚労省抽出分の割
合のほうが高い。次いで、いずれも「8 時間」の割合が高く、厚労省抽出分34.0%、事業所DB 抽出分43.4%と事業所DB 抽出分のほうが割合が高い。
1 ヶ月の労働時間(業務に関係する実際に働いた残業や休日出勤などをすべて含めた時間)
は、厚労省抽出分も事業所DB 抽出分も「150 時間以上200 時間未満」の割合が最も高く、
厚労省抽出分51.7%、事業所DB 抽出分61.7%と事業所DB 抽出分の割合のほうが高い。次いで割合の高い「200 時間以上250 時間未満」は、厚労省抽出分34.6%、事業所DB 抽出分25.5%と厚労省抽出分の割合のほうが高い。

後者の方が実態はよく表しているとは思いますが、そもそも裁量労働は労働時間の把握が難しい面もあり、実態調査が極めて難しいように思います。裁量労働であるからといって時間外労働100時間超えに対する面接指導実施の努力義務もあり、時間把握は必須なのですが、「時間配分等を大幅に労働者の裁量にゆだねる」ことができるという本来の裁量労働制の趣旨に対しての厳密な時間把握との関係はどうあるべきなのかなという疑問もわいてきます。 

25周年記念を終えて気が緩んだのか風邪をひいてしまい、ここ数日いつになく長い睡眠をとっています。いつもの倍とは言いませんがショートスリーパーとしては、ゆっくり寝るとここまで朝が気持ちがいいものかと感じる次第です。脳のためには睡眠を十分とっていきたいと思いました。


裁量労働制の自主点検について

2018-02-04 18:54:10 | 労務管理

2月2日の日経新聞に「裁量労働制 点検を要請」とありました。これまで長時間労働についての自主点検表の提出を求められることはありましたが、「裁量労働制」についての自主点検を求められることは初めてではないかと思います。以下記事より抜粋です。

厚生労働省は1日までに「裁量労働制」を適用する事業所に自主点検を求めることを決め、都道府県労働局に通知した。裁量労働制を不適切に運用する事業所が後を絶たないことから、約1万3千事業所に2月中に報告書の提出を求める。

 裁量労働制を巡っては、野村不動産が企画立案などの業務が対象の「企画業務型」を適用する社員に営業活動をさせ、残業代の未払いなどがあったとして、東京労働局から2017年12月に是正勧告を受けた。

記事では、不適切な運用を防ぐため、①業務内容が適切であるかどうか②社員の健康管理を行っているかなど点検するように求めるとあります。事業場が提出した報告書を精査し、各労働局や労働基準監督署が指導するということです。

専門業務型裁量労働制や企画業務型裁量労働制については労使協定等締結を要件とし、労働基準監督署に届け出ることが導入要件ですので、現在労使協定を届け出ている会社は、自主点検票が送られてくることと思います。いまから「採用要件を満たしているか」、「みなし労働時間制は適切か」なども確認しておくと良いと思います。

労働基準監督署の調査の際には、全体的に長時間労働だと監督官が感じたときは、裁量労働制の対象者の勤務時間がわかるものも見せて欲しいと言われることがあります。あまりに長時間労働が続いていると、みなし労働時間制をとっていること自体がおかしい(労働者の裁量があるとは考えられない)とされることもあるということなので、長時間の日があっても短時間の日もあるなどメリハリのある運用を求められることに注意が必要です。

インフルエンザがとても流行っており、事務所でも順番に誰かがインフルエンザにかかっているという状態が昨年から続いている感じです。どうも見ているとやはり予防接種を受けていない人がかかっているような気がしますが油断は大敵と思い、一生懸命手を洗い、外出から戻ればファブリーズをコートにスプレーしています。

来週はOURS小磯社労士法人25周年のお祝いの会を顧問先企業にご案内して行うことにしていますので、ここは絶対にインフルエンザにはかかれない状況です。TAC時代にお世話になったディレクターにDVDを作成してもらって25年間撮った写真の編集したものを上映するほか、OURSの日常を知っていただくため(「寸劇」をやろうとしたところこちらについてはあっさりスタッフに却下され)「OURSクイズ」というものを行うことにしました。これまでいろいろな時間をかけて準備をしてきましたので是非来られた皆様が楽しんでいただけるようにと思っています。


2重派遣について

2018-01-21 23:47:14 | 労務管理

この1週間はセミナーでお話しさせて頂く機会が2回あるため、ここ2回の週末はレジュメ作りにだいぶ時間をとられましたが、何とかほぼ完成までたどり着くことができました。特に1つは業界団体の勉強会のようなセミナーでテーマを絞り少し深く突っ込んで解説するものですので、レジュメを投入した後も当日まで少し本をじっくり読む必要があります。

ということで派遣関係の本を見ていたのですが、その中で2重派遣はなぜ違法となるのかという点が書かれていました。以下「労働者派遣法の法律実務(労働調査会))からの抜粋です。

2重派遣とは、ある労働者派遣事業主が労働者派遣について顧客先から依頼を受けて労働者派遣契約を締結したが、自社では派遣すべき適当な技術、能力等を有する労働者を雇用していないため、それを第三者に再依頼して、第三者との間で労働者派遣契約を結び、第三者から労働者の派遣を受け、それを自社が自己の労働者派遣契約の履行として注文者である顧客先に派遣するものをいう。(略)

この場合には、いわば元請け業者である派遣先は注文者(派遣先)へ派遣する派遣労働者を自ら雇用していないわけであり、派遣労働者は派遣先の元請けの従業員ではなく、あくまで元請けは派遣先として下請けからの派遣労働者を指揮命令するのみで、自社の雇用する従業員に対するような全面的な人事労務支配権を有していないのである。(略)このため、事実上の支配下の労働者を第三者に労働要員として供給する形態に該当するわけであるから、その行為はまさに職安法第4条第6項の労働者供給に該当するのであり、それを反復継続し、または反復する意思をもって行うことは「業」として労働者供給を行うことに該当し、同法第44条で禁止されている違法な行為となるのである。

上記に記述されている通り、労働者派遣であれば自ら雇用する労働者を派遣先に派遣するところが、自ら雇用する労働者ではない者を派遣先派遣するという点で、禁止されている労働者供給事業にあたることになります。2重派遣は労働者派遣法に違法と規定されているわけではないのですが、職業安定法の労働者供給事業に該当するため法違反になるという点が留意点となります。

参考まで。労働者供給事業は以下の通り禁止されています。 

(労働者供給事業の禁止)
第四十四条 何人も、次条に規定する場合を除くほか、労働者供給事業を行い、又はその労働者供給事業を行う者から供給される労働者を自らの指揮命令の下に労働させてはならない。
(労働者供給事業の許可)
第四十五条 労働組合等が、厚生労働大臣の許可を受けた場合は、無料の労働者供給事業を行うことができる。
 
毎日寒い中で少し春めいた雰囲気を感じる日があります。夕方の日の落ち方もかなりゆっくりとなり、少しホッとします。しかし、お正月の残りのお餅でお汁粉を作ったりして冬っぽい生活をしています。
インフルエンザがいよいよ流行りだしたということですので、手洗いとうがいは欠かさないようにしています。まだ春の暖かさには時間がかかりそうですが、私もセミナーがかなり立て込んでいますので、体調管理には注意をしたいところと思っています。

情報通信技術を利用した事業場外勤務の適切な導入及び実施のためのガイドライン(案)

2017-12-10 22:55:56 | 労務管理

厚生労働省のHPに「情報通信技術を利用した事業場外勤務の適切な導入及び実施のためのガイドライン(案)」が発表されています。

趣旨の中にはテレワークの定義が示されているほか労働基準関係法令の適用及び留意点等がかなり詳細に示されています。その中でも印象的なのが「就業規則等で時間外労働等を事前許可制としている場合の扱いです。事前の申告がなかった又は許可されなかった場合で事後報告もなかった場合に条件付きで「労働時間に該当しない」として明示されています。時間外・休日労働は本来所定労働時間に終わらずやむを得ず行うという位置づけであるはずですが、今後時間外・休日労働は許可制が普通になっていくきっかけになりそうです。以下抜粋です。

労働者が時間外や深夜、休日(以下「時間外等」という。)に業務を行った場合であっても、少なくとも、就業規則等により時間外等に業務を行う場合には事前に申告し使用者の許可を得なければならず、かつ、時間外等に業務を行った実績について事後に使用者に報告しなければならないとされている事業場において、時間外等の労働について労働者からの事前申告がなかったか又は事前に申告されたが許可を与えなかった場合であって、かつ、労働者から事後報告がなかった場合について、次のすべてに該当する場合には、当該労働者の時間外等の労働は、使用者のいかなる関与もなしに行われたものであると評価できるため、労働基準法上の労働時間に該当しないものである。
① 時間外等に労働することについて、使用者から強制されたり、義務付けられたりした事実がないこと。
② 当該労働者の当日の業務量が過大である場合や期限の設定が不適切である場合など、時間外等に労働せざるを得ないような使用者からの黙示の指揮命令があったと解し得る事情がないこと。
③ 時間外等に当該労働者からメールが送信されていたり、時間外等に労働しなければ生み出し得ないような成果物が提出されたりしている等、時間外等に労働を行ったことが客観的に推測できるような事実がなく、使用者が時間外等の労働を知り得なかったこと。
ただし、上記の事業場における事前許可制及び事後報告制については、以下の点をいずれも満たしていなければならない。
① 労働者からの事前の申告に上限時間が設けられていたり、労働者が実績どおりに申告しないよう使用者から働きかけや圧力があったりするなど、当該事業場における事前許可制が実態を反映していないと解し得る事情がないこと。
② 時間外等に業務を行った実績について、当該労働者からの事後の報告に上限時間が設けられていたり、労働者が実績どおりに報告しないように使用者から働きかけや圧力があったりするなど、当該事業場における事後報告制が実態を反映していないと解し得る事情がないこと。

本文全体は以下でご確認ください。

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000185340.html

7年間乗った車を買い替えることになりました。7年の歳月で車の世界でも驚くほど機能が進化しており、セーフティー機能はただただ目を見張るばかりでした。現在の車に何も不満はないものの、ここ数年、以前より運転していても少し注意力が落ちたような気がしていたので、セーフティー機能は必要だと感じての買い替えです。仕事でも今後AIの進化に合わせて効率化を図り、できることを増やすことを目標にしているので、その考えと同じこととは思うのですが、7年間お世話になってきた車とさよならをするのはとても寂しいです。写真も撮り名残惜しいですが、新しい車も大事にしようと思います。


高年齢者の活用について

2017-12-03 22:17:25 | 労務管理

先週高齢者の活用についてのセミナーをさせて頂きました。お話を頂いた時テーマは任せて頂けるということでしたので、今後課題になりそうな「高齢者活用」について研究するのも一つかなと考えたことと、高齢者を多く雇い入れている業種でもあったため選びました。それがなかなか調べていくと深いテーマでした。例えば高齢者を雇い入れる際の留意点などについても取りまとめることができて、今後の高齢者活用が自分なりに見えてきた気がしました。

現在60歳以上のうち65歳を超えて働きたい人の割合は約65%、実際に65歳以降で働いている人の割合は20%強です。人口が減少をしていく中で就業希望がありながら無業である人数を「平成27年9月25日高齢者雇用の現状について」で出しているグラフで見ると25歳から64歳までの女性と65歳以上79歳までの男女が多いことがわかります。

65歳以上70歳未満で仕事をしている高年齢者の就業理由は、その半数が「経済上の理由」ではありますが、「いきがい、社会参加のため」も15%あります。周りの60歳以上の大企業を定年退職した方たちを見ると、フットワーク軽く、一定の期間働き、その後辞めた後1カ月間にフランス滞在するとか、様々な国へ旅行をするなど、時々働きその後楽しみまた働くことを繰り返している方がいます。定年までより人生を楽しまれているような気がします。何の仕事をしているかというと、朝早く荷だしだけ手伝うとかアルバイト的な仕事をして、家に戻って、少し寝てからゴルフの練習に行くなどワークライフバランスとはこのことか、という感じさえしてしまいます。

1月に改正になった雇用保険法の高年齢被保険者は、65歳以上で新たに雇用された場合であっても週20時間以上働く等の被保険者としての要件を満たせば、雇用保険の被保険者になることができ、6か月以上働き離職した場合高年齢求職者給付金を受給することができます。一定期間働きその後充電したら、雇用保険の高年齢求職者給付金を受けながら新たな仕事を探し、また一定期間働くということで、高年齢被保険者は年齢制限はないので、たとえ80歳を超えてもそのパターンを続けることが可能だということになります。

健康面では、雇用する側の注意点として、「短時間勤務・無理のないシフト・再雇用時の説明・繰り返しの指示・身体負荷への配慮」が留意点になります。部分的な仕事を切り出すなど職務再設計をすることは必要かと思います。

それらを総合的に考えると、細切れの働き方を提示できるかということが高齢者活用のポイントになるような気がします。今後人の採用がますます厳しくなる中で一つのヒントになるかと思います。

この1週間は風邪をひいて散々でした。久しぶりにのどをやられすぐに医者に行ったのですが薬が合わずひどくなるばかりでした。やはり合わないと思ったらすぐ変えてもらうべきですね。週末やっと体調が整ってきました。「判断はスピーディーに」仕事と同じことです。


健康情報の収集

2017-10-01 23:48:39 | 労務管理

社員の健康情報の収集についてお問い合わせを受けることがあります。厚生労働省は「労働者の個人情報保護に関する行動指針(平成12年12月20日労働省)」を出しており、一定の範囲内で医療上の個人情報の収集を認めています。
 (略)
(5)使用者は、法令に定めがある場合及び就業規則等において、使用者を含め医療上の個人情報の処理に従事する者についてこの指針の第2の1の(3)の原則を明らかにした上で、次に掲げる目的の達成に必要な範囲内で収集する場合を除き、医療上の個人情報を収集してはならない。

(イ) 特別な職業上の必要性 

(ロ) 労働安全衛生及び母性保護に関する措置

(ハ)(イ)及び(ロ)に掲げるほか労働者の利益になることが明らかであって、医療上の個人情報を収集することに相当の理由があると認められるもの

 さらにこの指針については解説(「労働者の個人情報の保護に関する行動指針の解説」)も出ています。
(5)は、「医療上の個人情報」に関する収集制限の規定である。「医療上の個人情報」としては、健康状態、病歴、心身の障害、健診記録等に関する個人情報が考えられるが、これらの情報については特に機微に触れる性格を有する情報であり、かつ、その収集に当たっては少なからぬ場合において身体等への負担を伴うものであることから、収集段階での厳正な制限が必要と考えられる。

しかしながら、その一方において、我が国においては、事業者は、労働安全衛生法等の関係法令によれば、労働安全衛生上必要な措置を講ずることが求められる等労働安全衛生に関し重い責任を有するとともに、判例等によれば民事上の安全配慮義務を果たすことを強く期待されているため、労働者の健康状態、病歴に関する情報、すなわち医療上の個人情報について幅広く収集しておくことが求められるという点において欧米諸国とは異なる状況にあることを考慮する必要がある。
このため、この指針においては、「医療上の個人情報」については、上記(イ)~(ハ)に掲げる目的の達成に必要な範囲内で行われる場合に限り、収集を認めることとした。「法令に定めがある場合」とは、労働安全衛生法第66条に基づく健康診断の実施、第66条の4に基づく健康診断結果に係る医師等からの意見聴取等が考えられる。

次に掲げる目的の達成に必要な範囲内で収集する場合の解説は以下の通り。

(イ)の「特別な職業上の必要性」については、社会通念等により客観的に判断して必要性及び合理性がある場合で、例えば、医師、看護婦等について結核等の感染症に感染していないことを確認する場合、パイロットやバス、トラック等輸送機関の運転手について視力が一定水準以上であること等を確認する場合などが考えられる。

(ロ)の「労働安全衛生及び母性保護に関する措置」については、事業者が、労働安全衛生法に基づき、労働者の健康を確保するため必要な措置を講ずる場合や、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(いわゆる男女雇用機会均等法)に基づき、女性労働者の妊娠中及び出産後の健康管理に関して必要な措置を講ずる場合等をいう。

 (ハ)については、労働者が病気休暇を申し出た際や、労働者が健康上の理由で配置転換等を申し出た際に、使用者が診断書の提出を求める場合等が考えられる。なお、「相当の理由がある場合」とは、社会通念等により客観的に判断して必要性及び合理性がある場合をいう。

久しぶりに小淵沢に行ってきました。夏に植えたダリアの球根がすっかり育ち1メートルくらいの高さになっていました。夜は空一面の星で明るいくらいでしたし、昼間は鳥の声が近くの森から盛んに聞こえてのんびりできました。こういう時間は必要なのだと思うのですが、週末行くくらいが私にはちょうど良い感じです。さてまた1週間頑張っていきましょう。 


非雇用型テレワークについて

2017-07-30 23:05:48 | 労務管理

平成29 年3 月28 日に働き方改革実現会議決定として発表された「働き方改革実行計画」は沢山の内容が盛り込まれており政府の意欲が伝わります。その中で「テレワーク」が取り上げられており、「子育て、介護と仕事の両立の手段となり、多様な人材の能力発揮が可能」ということでガイドラインの制定など実効性のある政策手段を講じて、普及を加速させていく、としています。

さらに雇用型テレワークが、サテライトオフィス勤務やモバイル勤務といった新たな形態のテレワークとして増加しているだけではなく、非雇用型テレワークも仕事の仲介業者であるクラウドソーシングが急速に拡大し、雇用契約によらない形態での仕事の機会が増加しているとされており、現行の非雇用型テレワークの発注者向けガイドラインを改定するとしています。

このクラウドワーカーともいわれている雇用型テレワークというのはどのような仕事をしているのか、という点ですが昨年11月15日の日経新聞に比較的詳しく載っていました。 担い手は主婦が多いようですが、記事から抜粋すると以下のような仕事があるようです。

・仕事はデータ入力といった手軽な内容にとどまらず、人工知能(AI)開発の支援。

・専業主婦が子育てや料理のスキルを出品し、それを求める個人が購入する。

・AI開発の支援。様々な方言や声質に対応できるAI開発のため、各地の働き手に音声をふき込んでもらう。

・民泊物件の撮影や掃除、訪日外国人向け翻訳などの仕事。

・美容整形や脱毛に関する情報をインターネットで調べ、医療機関向けに記事を書く。

・副業で、休日にゲームアプリの開発を支援し、今では高度な仕事の発注もくるようになった。

・フードコートのロゴ作成で活用。

同記事によると、「業界団体のクラウドソーシング協会によると、20年までに働き手は1千万人に達する見通し。仕事の内容も人材も広がりつつあるなか、早くも課題に直面する。1つは時給の伸び悩みだ。簡単な文字入力の仕事は時給300~400円程度。データ入力といった単純労働は「中国やベトナムなど海外との価格競争になる。時給引き上げは難しい」。クラウドワーカーのスキル向上も時給引き上げには必要だ。専門的な仕事をできるようにする教育や、病気の時でも収入を保障する制度など安心して働ける環境づくりも欠かせない。」とあります。

先週はあまりに熱いのでクーラーの風にガンガンあたっていたら胃がおかしくなり、前半はぐったりしてしまいました。やはり冷房は気を付けなければいけませんね。おなかのあたりを温めて、冷たいものを飲まないようにして暴飲暴食を控えていたらだいたい元気になりました。

まだまだ仕事で片づけなければならないことが山積していますが、お盆前までに片付けようと思いますのでもうひと頑張りといったところです。


副業・兼業推進について

2017-07-10 00:06:04 | 労務管理

働き方改革実行計画では、副業・兼業の推進に向けたガイドラインや改訂版モデル就業規則を策定することが示されています。以下抜粋です。

(3)副業・兼業の推進に向けたガイドラインや改定版モデル就業規則の策定副業・兼業を希望する方は、近年増加している一方で、これを認める企業は少ない。労働者の健康確保に留意しつつ、原則副業・兼業を認める方向で、副業・兼業の普及促進を図る。

①就業規則等において本業への労務提供や事業運営、会社の信用・評価に支障が生じる場合等以外は合理的な理由なく副業・兼業を制限できないことをルールとして明確化する。

②長時間労働を招かないよう、労働者が自ら確認するためのツールの雛形や、企業が副業・兼業者の労働時間や健康をどのように管理すべきかを盛り込んだガイドラインを策定する。

③副業・兼業を認める方向でモデル就業規則を改定する。

④副業・兼業を通じた創業・新事業の創出や中小企業の人手不足対応について、多様な先進事例の周知啓発を行う。

⑤複数の事業所で働く方の保護等の観点や副業・兼業を普及促進させる観点から、(ァ)から(ウ)の検討を進める。

(ァ)雇用保険及び社会保険の公平な制度の在り方、(イ)労働時間管理及び健康管理の在り方、(ウ)労災保険給付の在り方

副業・兼業については、やはり長時間労働の問題が大きいように感じたので「働き方改革実現会議」でどのような話がなされたのか探ってみたのですが、第1回の働き方改革に関する総理と現場との意見交換会でヒアリングが行われたようです。http://www.kantei.go.jp/jp/singi/hatarakikata/dai2/sankou1.pdf

ここで出た意見では、やはり副業は仕事が終わってから又は土日に行っており労働時間は増えたとあります。負担ではなかったということですが、確かに自分がやりたいことをやっていれば仕事であっても長時間働いても負担ではないというのはわかります。しかし、副業をする最大の理由は「収入が少ないため」ということのようですし、そうだとするとなかなか難しい感じもします。ガイドラインでどのように示されるのか、非常に楽しみです。

副業ということで考えると、TACの講師・教材作成スタッフと事務所の仕事を並行して行ってきたのはまさに当てはまるのかなと感じます。TACの講師時代は、事務所は個人事務所でしたし、非常勤の講師と個人事務所の事業主ということで特に仕事配分に困るということもなかったわけですが、平日に講義を担当することはもちろん不可能でしたので講義は日曜日で、土曜日は予習という生活でした。途中からは、年の4分の3の時期だけ、最後の3年間は5カ月のみにさせてもらいましたが、教材は年間通して担当していましたので、長時間労働は当たり前という感じであったと思います。

講義と実務は両輪としてとても有用で、自分の中ではどちらも本業という意識でした。それでもやはり自分が講義や教材作成が好きでなければなかなか両方は難しかったのではないかなと思いますので、副業は本業のほかに自分が好きなことややりたいことであれば可能なのではというイメージです。


治療と就労の両立支援マニュアル(脳卒中)

2017-05-29 00:35:57 | 労務管理

労働者健康安全機構から「脳卒中に罹患した労働者に対する治療と就労の両立支援マニュアル」が出ています。「脳卒中」だけではなく「がん、糖尿病、脳卒中、メンタルヘルス」の疾病4分野について作成されており、その中身も非常に社労士や人事担当者が見て役立つ内容だと思いました。

https://www.johas.go.jp/Portals/0/data0/kinrosyashien/pdf/bwt-manual_stroke.pdf

(抜粋・1部略)一般の方々は、「一旦脳卒中になってしまったら障害が残り、元の生活は望めない」といった悪いイメージをもつことが多いようです。しかし、労働者年齢の脳卒中は意外と予後が良く、データを分析すると、発症前に自立していた就労年齢890例の脳卒中患者(くも膜下出血を除く)においては、発症3ヵ月後の時点で既に約75%が自立した家庭生活を送っていました
一方で復職状況については決して良好とはいえないようです。脳卒中後の復職に関する医学論文を概観した結果、発症前有職の8,810人の復職率は平均44%であったと報告しています。また、勤労年齢脳卒中患者の復職を成功させる要因として、①復職的な方向性を持ったリハビリの提供、②雇用主の柔軟性、③社会保障、④家族や介護者からのサポートを挙げている一方で、提供すべきリハビリサービスの内容もほとんど知られていないという医療分野における復職支援の希薄さも指摘しています。

これまで厚生労働省から「事業場における治療と職業生活の両立支援のためのガイドライン」が出ていましたが、「脳卒中」の予後の復職等に対して作られたものは初めてなのではないかと思います。

顧問先からもこういった病気の社員の方への配慮や雇用上の留意についてのご相談を受けることが増えてきましたので、これからはますます職場では大きなテーマになってくるのではないかと考えます。自分もスタッフを雇う身としてはこういうガイドラインがあったらよかったのにと思います。対応については、周りのご家族や産業医や主治医の意見を聞きながら復職してもらうことが大切なのだなと思いました。

毎日とても気持ちが良い季節になりました。5月もあっという間に終わりそうです。今週末は事務所の3年間の試算をしてみたのですが予測はなかなか難しいです。しかしこれまでに比べて試算項目について合理的な説明ができるようになったので、今後は毎年どのくらい売り上げを上げるかという目標も明確に立てていこうと考えています。


転勤について

2017-04-30 23:50:22 | 労務管理

2017年1月11日の日経新聞に、 正社員でも転勤に配慮をということで「厚労省が研究会、3月末までに対策 」という記事が載りました。「研究会の対策には転勤の際に、育児や介護といった家庭環境に配慮するよう企業に求めるねらいがある。」ということで計3回の研究会が開催されているようです。

以下、「転勤に関する雇用管理のポイント(仮称)」策定に向けた研究会が取りまとめた報告書を、厚生労働省のサイトで見ることができます。

「転勤に関する雇用管理のポイント(仮称)」策定に向けた研究会報告書を取りまとめました
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000160196.html

 報告書の中で、転勤の実態を調査している部分がありますが、全国転勤型の正社員(総合職)のうち実際の転勤経験者の割合は、男性については「1割程」度が21.0%で最も割合が高く、次いで「2割程度」が17.2%など、女性については「転勤経験がほとんどない」が51.7%で最も割合が高く、次いで「1割程度」が19.2%などとなっているとあります。

転勤があることにより、困難に感じることはあるかについて、各項目で「そう思 う」又は「ややそう思う」とする者の合計は、 「介護がしづらい」が 75.1%、 「持ち 家を所有しづらい」が 68.1%、 「進学期の子供の教育が難しい」が 65.8%、 「育児が しづらい」が 53.2%、 「子供を持ちづらい」が 32.4%、 「結婚しづらい」29.3%となっ ているともあります。

正社員男性の転勤経験者が1、2割約40%とは少ない感じがしました。私自身は父親が銀行員であったため、まさに転勤族で、また父は地方出身でしたから私が高校3年生までは社宅住まいで、少し昇進すると社宅も移動しなければならず、また東京→大阪→高松とちょうど小学校高学年から高校2年生までの3回の転勤があり、結局入学した学校を卒業できたのは大学のみという状況でした。

とにかく2,3年後には転勤があると親から言われると何となく落ち着かない気分になっていたことは確かですし、転校生はやはりいじめられやすく馴染むまでは苦労もしました。親が転勤している期間2年間は行く学校がなくなるといけないということで2年間学校の寮に入っていたこともありました。

しかし転勤が良くないかといえば、今となっては良かったと思っています。父親の高松支店長次代の部下の方が私にとっては唯一といってよいほど楽しい記憶に残る方たちであったということは、それだけ地方支店時代の人間関係が家族も含め身近であったということだったと思うのです。家族としては、やはり転校したり中学生の頃から親と離れて暮らしたりということが、自分にとっては貴重な経験になっていると思います。転校の経験により、今でも事務所でも支部でも新たに入ってきた人が寂しくないか気になりますし、新たな人間関係に入ることは苦になりません。寮生活は、当初こそ寂しかったですが慣れればこれも楽しく、よく友達と休みの日にはギターを弾いたり、チキンラーメンを部屋のストーブで作って食べたり、学校もすぐ隣でしたから毎日テニスのボード打ちの朝練に1人で通って身体も丈夫になりました。

家族を持つ女性や介護期間中の場合、転勤するのはなかなか厳しいと推察します。こういう研究会ができて配慮がされるのも必要だと思いますが、やはり機会があるのであれば転勤も経験した方がよいと思っています。

少し時間ができそうなのでいろいろな人を招待できる準備をしようと、週末は小淵沢の家に行って花壇にあれこれ植えてきました。咲いてくれるとよいのですが。まだ小淵沢は少し寒く、近くには桜も咲いていました。今年は近くの低山を歩き回ろうと計画しています。

  遠くの八ヶ岳

 


二重処分などについて

2017-03-05 22:44:08 | 労務管理

就業規則には一般的に懲戒処分の規定を定めます。懲戒処分の内容は、戒告(譴責)・減給・出勤停止・降格・懲戒解雇などの種類がありますが、これらの懲戒処分を2つ併科することはできません。一事不再理の原則があるからということで、この根拠はどこにあるのか調べる機会がありました。

憲法第39条に以下の規定があります。

「何人も、実行の時に適法であつた行為又は既に無罪とされた行為については、刑事上の責任を問はれない。又、同一の犯罪について、重ねて刑事上の責任を問はれない。」

刑事訴訟法上、「ある事件について判決が確定した場合、同一事件につき、再度の起訴を許さないという原則」もあります(刑事訴訟法第338条など)。

ただし、懲戒処分と合わせて始末書の提出を求めることはできるとされています。始末書は懲戒処分に至らなくても求められる場合もありますので処分ではなく、むしろ謝罪の意味がその中に含まれているものとされています。従って始末書の提出を強制することはできず、また提出しないことに対して懲戒処分をすることもできないとされています。

これは、憲法第19条「思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。」という規定を侵害することになるという点が問題になるためで、裁判例では見解は分かれているようです。

実務では「始末書」の提出がなされない場合などは「顛末書」の提出を指示することになります。「顛末書」は、事実の経過を記載する文書でありそこには謝罪の意味を込める必要がないため、これを提出しない場合は懲戒処分も可能であるとされています。

2月から3月末にかけて毎週セミナーがあり、毎週週末に順番にレジュメの準備をしてきましたが、あと残すところ2つとなりました。ここまで風邪もひかずインフルエンザにもかからず体調は極めて良好な状態でこれたことは本当に感謝としか言いようがありません。

今日は息子が小学校時代5年間お世話になった小学校の野球チームの30周年のお祝いに行ってきました。当時と同じユニフォームの子供たちから40歳の第一期生まで、総勢200人の親子が集まり盛大な会でした。

毎週土曜日と日曜日、朝早くおにぎりを握り、野球場に行き子供たちの世話をして試合を観戦していました。ちょうど息子が2年生で野球を始めた翌年に私は社労士試験に合格したのですが、考えてみると勉強は週末はしていなかったのだろうと思います。その当時のコーチだったお父さんたちや一緒に子供の世話や応援をしたお母さんたちに久しぶりに会うと、実にそれはそれでよい時代だったとしみじみ感じます。

先日あるセミナーのご質問で、女性活躍といったって保育園に入れないのではどうしようもないではないか、その点についてはどう考えるかというご質問がありました(ちなみに50代と思しき男性のご質問でした)。その時お答えしたのは、必ずしも保育園に入ることができなくても、子供に手がかからなくなってからまた働き始めることができる環境整備をすることや機会が与えられることも大事なのではないか、ということでした。その時その時の自分を取り巻く状況を受け入れて、無理せずできることを楽しんでみることも自分自身の成長につながると思います。その上で再び働き始めたとき、それ以前とは違う自分がいるはず、と経験から思います。


2016高年齢者雇用状況

2016-12-05 00:22:29 | 労務管理

最近気になるのが定年年齢65歳の時代が来るのかという点です。平成10年に60歳定年義務化が施行されてから大分時間が経っていますし、高年齢雇用確保措置で雇用が義務付けられている65歳を超えている方たちも元気で働けそうな方は多く、65歳定年と70歳雇用確保措置でも違和感がなくなってきているのではないかと考える人は増えていると思います。

しかし65歳定年となると延長された5年間に支払う賃金の負担は企業にとっては重くなるため、その場合は若い世代の賃金を下げることにより調整せざるを得ない可能性もあり、そう簡単に法改正はできない問題だと思います。

少し調べてみましたが、特に65歳定年義務化まで審議されているということは今のところ見たらなかったのですが、公務員については2011年に人事院から意見提出があったようです。

平成28 年「高年齢者の雇用状況」集計結果(厚生労働省)を見ると
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11703000-Shokugyouanteikyokukoureishougaikoyoutaisakubu-Koureishakoyoutaisakuka/0000141160.pdf
1 定年制の廃止および65歳以上定年企業の状況
定年制の廃止および65歳以上定年企業は計28,541社(対前年差1,472社増加)、割合は18.7%(同0.5ポイント増加)
このうち、(1)定年制の廃止企業は4,064社(同154社増加)、割合は2.7%(同0.1ポイント増加)、(2)65歳以上定年企業は   2,477社(同1,318社増加)、割合は16.0%(同0.5ポイント増加)

 【65歳以上定年企業】
 企業規模別に見ると
 中小企業では23,187社(同1,192社増加)、16.9%(同0.4ポイント増加)
 大企業では1,290社(同126社増加)、8.2%(同0.7ポイント増加)
また、定年年齢別に見ると
 65歳定年企業は22,764社(同1,181社増加)、14.9%(0.4ポイント増加)
 66歳以上定年企業は1,713社(同137社増加)、1.1%(同変動なし)

3 70歳以上まで働ける企業の状況 

70歳以上まで働ける企業は32,478社(同2,527社増加)、割合は21.2%(同1.1ポイント増加)
中小企業では30,275社(同2,281社増加)、22.1%(同1.1ポイント増加)
大企業では2,203社(同246社増加)、13.9%(同1.2ポイント増加)

東京労働局職業安定部職業対策課の平成28 年「高年齢者の雇用状況」(都内26,818 社)を取りまとめた結果もだいたい似たような数字になっています。
65 歳以上定年企業は、 4,015 社(同 219 社増加 )、報告した全ての企業に占める割合は 、 15.0 %(同 0.4 ポイント増加 )

企業規模別に見ると、
ア 中小企業では 3,555社(同 178 社増加 )、16.3 %(同 0.3 ポイント増加 )、
イ 大企業では 460社(同 41 社増加 )、9.2 %(同 0.6 ポイント増加 )

また、 定年齢別に見ると
ア 65 歳定年の企業は 、3,837 社(同 200 社増加)、 14. 3%(同 0. 3ポイント増加)
イ 66 ~69 歳定年の企業は、 20 社(同 3社増加)、0.1%(同変動なし)、
ウ 70 歳以上定年の企業は、 158 社(同 16 社増加)、 0.6 %(同 0.1 ポイント増加 )
 
(4) 70 歳以上まで働ける企業の状況
企業規模別に見ると、
①中小企業では 3, 743 社(同 272 社増加 )、 17.2 %(同 0. 8ポイント増加 )、
②大企業では 535 社(同 55 社増加) 10.7 %(同 0. 8ポイント増加)
http://tokyo-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/var/rev0/0143/6373/20161028124155.pdf

やっと時間を見つけて小淵沢の家に行って冬じまいをしてきました。この頃かなり太陽光パネルが家近辺にも増えてきた関係からか木を伐採しているのをよく見かけて心配だったのですが、うちの周りもだいぶ森がスカスカになっていました。しかも冬で葉が落ちたためなのか、朝起きてベランダに出てみたところ木の隙間から南アルプスと八ヶ岳が見えることに気が付きました。まわりの森の木が低かったときは八ヶ岳が見えたらしいということは聞いていましたが本当だったんだなと感激しました。短い時間でしたがリフレッシュできました。ということで年末までにしっかり仕事を片付けようと思います。


合併における退職一時金制度改定

2016-10-08 13:22:24 | 労務管理

合併をした場合の就業規則の統合・賃金制度・退職金制度の統合はかなり重い仕事だと思います。賃金制度の改定は特に労働者の生活に直結するものだけに、高い水準に合わせるのであれば問題ありませんが、不利益変更を伴う場合などは一定の調整期間も必要となってきます。退職金制度については、制度移行にあたっては、在職者に関してはこれまでの既得権の保障が必要です。実際には就業規則は合併時点、賃金制度をその2年後、退職金についてさらにその後何年後か(定年退職者等退職者が比較的少ない会社はそれまでは、合併前の各企業の退職金制度に従って計算して支給)に統合し新たな制度をスタートしていくことが多いような気がします。

退職金制度については、大きく以下の2種類に分けられると思います。   ※退職事由別係数は、定年・会社都合又は自己都合の設定が一般的です。

①算定基礎額×勤続年数別支給率×退職事由別係数×功労金等の加算額 ②累積ポイント×ポイント単価×退職事由別係数

20年以上前は、退職金といえばほとんど①の計算方法であったと思いますが。バブル期を超えたあたりで「退職金がこのままの制度であると大変なことになる」と気がついた会社が非常に多くなり、退職金額の抑制を中心とした制度の見直しをする機会が多くなり、さらに適格退職年金(平成24年廃止)が平成14年以降新たな契約ができなくなったこともあり、それに合わせてDC・DB・中退共への移行が進みました。今は各社かなり安定している状態のように思いますが、合併の際にどのように複数の退職金制度を統合して行くかということについてはよく発生すると思います。

先にも書きましたが、既得権の保障は絶対に必要なのですが、退職金というのは入社してから定年退職まで40年弱の管理となりますから、退職金制度統合までの退職金額と制度統合後の退職金額を分けて計算することになり、長期間の管理が必要となります。その時点で制度統合前の退職金額については支払ってしまう場合もありますがそれはそれで企業の負担が大きいです。

ポイント制については、制度統合前の退職金額をポイント単価で除することにより累積ポイントを算出することができますので、制度統合前後をとぎらせることがなく進めていくことができるということになります。あとは今後の退職金水準をどうするか、退職金カーブをどうするかなどの各制度の整合性を図っていくことになります。

55歳以上になると退職金カーブが上がらず直線になるという場合もありますが、これは私は前向きにとらえ「定年まで待たず第2の人生を50台のうちから準備するため早めに退職するのを企業は選択肢として示している」と考えています。また、企業の側から考えた場合、やはり支払い能力には限界というものが当然ありますので、①の場合でも②の場合でも上限を設定しておくのは現実的な対応方法だという気がします。さらに中小企業は中退共に加入して少なくてもよいので毎月掛金を負担することで社員の退職時に特に改めて退職金の準備をする必要がないように備えるというのが良いと考えています。

この頃ブログを続けていてえらいですねとお褒めを頂くことが時々あります。平成21年から丸7年間夏休みと年末年始以外の週末に書いていますのでかなりの量になってきたと思います。

テーマが何もなくて困ることもないわけではないのですが、日常的に社労士業務を行っていると何かしら頭に浮かんでくるもので、何とか毎週日曜日の夜に頑張って続けています。先日はこのブログを読んでいただいた出版社から執筆のご依頼を頂いたのには恐縮してしまいました。時にはセミナーの準備をするために、また顧問先企業のご質問の回答を作るための準備のためにネットや自宅にも置いてあるTAC時代の新標準テキストや安西弁護士のご著書などを調べてブログに書いておくということもあります。ブログを書くことで授業の準備と同じでやはり勉強になっていると実感するこの頃です。

良い連休をお過ごしください。