先週日曜日に行われた社会保険労務士試験について、試験センターから8月27日付で「社会保険労務士試験の試験問題誤りについて」というものが発表になりました。本試験当日も訂正があったようですが、まだ1週間もたたないうちに誤りの訂正が4問あり、そのうち2問については全員正解、残り2問については2つの選択肢を正解とするということです。
誤りの問題について見てみたのですが、ほとんどが社会保険関係の問題に集中しており、1問については何か勘違いしたのでは?というものがあり、それ以外は凡ミスと思いました。IDE塾の解答速報を見ると、センターの発表以外にも細かいミスがあり合計7か所を指摘しています。その中には社会保険に関する一般常識の問題で「これも訂正があっても良いのでは」?と思える凡ミスの記述もあります。作問後のチェックが本当になされているのかと思う荒い作問になっています。選択式では1科目5問中3問をミスした場合はいわゆる足切りということになるわけですから、本試験で4問もミスがあるとはこれはいけません。ミス問を想定の範囲内と考えながら問題を解く受験生にも気の毒です。
先週のブログにも書きましたが社会保険労務士試験は本当に難しいものになりました。私が合格した当時の平成3年のころは問題文も本当に短くもちろん今とは比べ物にならないのですが、平成5年あたりから少し難度が高くなり平成9年の本試験はそれまで知らなかったことがたくさん出題された非常に難しい年でした。平成12年に試験事務がセンターに移管された年から少し本試験の難易度に落ち着きが出たのですが、やはり過去問を勉強することが試験の基本ですから平成9年に出題された事項も当たり前に知らなければならず、学習量がどんどん増えていったと思います。平成6年に講師になった当初は「これはマニアックな話だから覚えなくてよいと思います」と言っていた内容が、だんだん「当然ここは知っておかなければならないです」という内容に変わっていきました。そういう意味では本試験も試験形式や合格基準など色々な面で見直す時期に来ているのかもしれません。
社労士試験の受験業界も私の知る20年弱を振り返ると、実力を十分につけたと思います。当然毎年その間過去問を反映しながらテキストを作り、問題を作り、本試験の洗礼を受けそれを分析しと繰り返してきたわけですから、その蓄積は一朝一夕に築いてきたものではありません。本試験を受験するのは、その蓄積の中から作られるテキストや問題を学習してきた受験生ですからそのレベルにふさわしい本試験でなければ、適正な選抜は行われないのではないでしょうか?
社会保険労務士の仕事は、ここ2、3年で以前に増して業務範囲が拡大されてきています。中小企業の相談相手としてだけでなく大企業の人事部にも労務管理等のコンサルティングできる力が認められつつあり、社会的な信用度が高まっていると実感しています。そうであれば本試験も社会的に信頼度の高いものである必要があると思います。それでこそさらに優秀な人材が社会保険労務士を目指してくれるようになるのだと思います。
平成18年の本試験で、社会保険に関する一般常識の選択式問題について「解なし」とモメにモメた挙句解答速報で出したことがありましたが、その翌年から試験委員の発表がありました。もし今回の誤りの作問についての再発防止を真剣に考えるのであれば、試験問題に関する研究機関のようなものを立ち上げることが必要かと思います。受験業界のように1年中社会保険労務士試験に取り組んでいくという機関を立ち上げ、本試験問題の作問時のチェックをするだけではなく、これからの社会保険労務士会としてはどのような人材が欲しいのか、社会保険労務士が向かう方向性を考えるとどのような試験であるべきなのかということを研究し本試験に反映させられる機関が小規模であっても良いのであればよいのではないかと思います。
誤りの問題について見てみたのですが、ほとんどが社会保険関係の問題に集中しており、1問については何か勘違いしたのでは?というものがあり、それ以外は凡ミスと思いました。IDE塾の解答速報を見ると、センターの発表以外にも細かいミスがあり合計7か所を指摘しています。その中には社会保険に関する一般常識の問題で「これも訂正があっても良いのでは」?と思える凡ミスの記述もあります。作問後のチェックが本当になされているのかと思う荒い作問になっています。選択式では1科目5問中3問をミスした場合はいわゆる足切りということになるわけですから、本試験で4問もミスがあるとはこれはいけません。ミス問を想定の範囲内と考えながら問題を解く受験生にも気の毒です。
先週のブログにも書きましたが社会保険労務士試験は本当に難しいものになりました。私が合格した当時の平成3年のころは問題文も本当に短くもちろん今とは比べ物にならないのですが、平成5年あたりから少し難度が高くなり平成9年の本試験はそれまで知らなかったことがたくさん出題された非常に難しい年でした。平成12年に試験事務がセンターに移管された年から少し本試験の難易度に落ち着きが出たのですが、やはり過去問を勉強することが試験の基本ですから平成9年に出題された事項も当たり前に知らなければならず、学習量がどんどん増えていったと思います。平成6年に講師になった当初は「これはマニアックな話だから覚えなくてよいと思います」と言っていた内容が、だんだん「当然ここは知っておかなければならないです」という内容に変わっていきました。そういう意味では本試験も試験形式や合格基準など色々な面で見直す時期に来ているのかもしれません。
社労士試験の受験業界も私の知る20年弱を振り返ると、実力を十分につけたと思います。当然毎年その間過去問を反映しながらテキストを作り、問題を作り、本試験の洗礼を受けそれを分析しと繰り返してきたわけですから、その蓄積は一朝一夕に築いてきたものではありません。本試験を受験するのは、その蓄積の中から作られるテキストや問題を学習してきた受験生ですからそのレベルにふさわしい本試験でなければ、適正な選抜は行われないのではないでしょうか?
社会保険労務士の仕事は、ここ2、3年で以前に増して業務範囲が拡大されてきています。中小企業の相談相手としてだけでなく大企業の人事部にも労務管理等のコンサルティングできる力が認められつつあり、社会的な信用度が高まっていると実感しています。そうであれば本試験も社会的に信頼度の高いものである必要があると思います。それでこそさらに優秀な人材が社会保険労務士を目指してくれるようになるのだと思います。
