OURSブログ

社会保険労務士としての日々の業務を行う中で、考えたこと、感じたこと、伝えたいことを綴る代表コラム。

2か月超雇用見込の健康保険等適用へ

2022-06-26 21:53:46 | 社会保険

10月から健康保険等の雇用期間2か月以内の場合における取り扱いが変更になります。
現在、500人超の「特定適用事業所」における健康保険・厚生年金保険の短時間労働者の被保険者としての適用要件は以下の通りです。
 ・1週の所定労働時間が20時間以上であること
 ・雇用期間が「1年以上」見込まれること
 ・賃金の月額が88,000円以上であること
 ・学生でないこと

10月からは、特定適用事業所が500人超から100人超に変更になるため、かなりの企業でパート・アルバイト社員が社会保険の適用条件に該当することになると推察されます。さらに、上記雇用期間「1年以上見込み」が廃止となり、「2か月超の雇用見込み」になることも注意が必要です。

この2か月超の雇用見込は、適用拡大だけでなく雇用期間が2か月以内の場合における取り扱いの変更につながります。現在は、契約更新する場合がある旨の条項がある場合でも当初の雇用期間が2か月以内の有期契約の場合の2か月間は社会保険の適用除外とされており、2か月後更新時から資格を取得すればよいこととされています。

令和4年10月以降は、契約更新する場合がある旨の条項がある場合で、以下に該当すれば当初から社会保険の資格取得をすることになります。
①就業規則・雇用契約書等で「更新される」「更新される場合がある」が記載されている場合
②同一事業所において、同様の雇用契約に基づき雇用されている者が、更新等により最初の雇用契約の期間を超えて雇用された実績がある場合

※ただし、①②のいずれかに該当するときであっても、労使双方により、2か月を超えて雇用しないことについて合意しているときは、定めた期間を超えて使用されることが見込まれないこととして取り扱います。 

令和元年10月30日に行われた、第13回社会保障審議会年金部会の中でも、厚生労働省から上記提案がされており、雇用保険法においても雇用の実態からみて一定の期間を超えると見込まれる場合には最初から適用するという扱いにしており、法律を変えたらどうかという提案がされています。さらにその際の資料には具体的な事務の取扱いイメージとして以下の記載があります。
●事業所調査において、労働者名簿等に基づき適用されていない従業員等の雇用契約書等を確認し、上記要件①②のいずれかに該当することが事後的に判明した場合は、契約当初(保険料徴収の時効を踏まえて2年以内とする。)に遡及して適用するよう指導する取扱いにする。

また、適用拡大のQ&A問37には、雇用時に2か月を超える見込みであったため資格取得したところが、結果2か月未満(2か月以内のことか?)であった場合でも被保険者資格取得を取り消すことはできないとされています。

・適用拡大Q&A
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2021/0219.files/QA0410.pdf

・厚生年金保険・健康保険の被保険者資格の勤務期間要件の取扱いが変更になります
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2022/0613.files/kinmukikan_ri-huretto.pdf

調べたところ雇用保険法の被保険者資格取得要件は現在「31日以上の雇用見込みがあること」ですが、平成22年4月1日改正施行前は「6か月以上」の雇用見込み、さらに平成21年3月30日以前は「1年以上」雇用見込みです。考え方としては更新状況や事業所の同様の雇用契約の過去の実績により「雇用見込」を判断することとされており、今回の社会保険の改正と同様の考え方をしています。

急に暑くなりましたね。昨日所要で外出した際あまりに暑かったので、今日は家で冷房の中kindleで本を読んだりお昼寝をしたりして久しぶりにのんびり過ごしました。お水をたくさん飲んで熱中症にならないように注意したいと思います。


士業への健康保険法適用拡大

2022-06-19 21:30:15 | 社会保険

10月1日から士業が健康保険及び厚生年金保険の適用業種になります。そもそも健康保険等がどのような適用関係にあるかというと以下の通り整理されます。
【強制適用】
 ・法人事業
 ・個人事業「16の適用業種」のうち常時5人以上を使用する事業所
【任意包括適用】
 ・個人事業「16の適用業種」のうち常時5人未満を使用する事業所
 ・個人事業「非適用業種」・・・・・人数にかかわりなく非適用業種とされる全ての事業所が任意(包括)適用となります。

今回の改正により、弁護士、司法書士、社会保険労務士等の法律・会計事務を取り扱う士業(以下⑤の士業)が適用業種に追加されることになります。これは2018年4月以降の社会保障審議会年金部会において社会保険の適用拡大の検討の中で議論されており、「非適用業種は、昭和28年に設定されたものであり、これを引き続き⾮適⽤と考えるのかどうか、徹底的に議論し直す必要がある。」とあり関係団体へのヒアリングなども実施されています。団体の見解として全国社会保険労務士会連合会は、「(社労士事務所は)基本的には個人事務所・・・・現状、5人以上の職員を雇っている社労士事務所は任意包括適用されていると思われる。」「社会保険労務士会としては、個人事業所で5人以上であれば強制加入になったほうが、そこで働く人にとってもよろしいのではないかと思っている。」「社労士事務所として5人以上の職員が働いているところは、社会保険の負担について収入的にも安定しているので、問題はないと思う。」という回答をしています。
2019年9月20日厚生労働省保険局・年金局の参考資料P122非適用業種における個人事業所の規模を見ると、専門料理店や酒場・ビアホール、バー・キャバレー・ナイトクラブと同程度ではあるのですが、専門サービス業の中で5人以上の規模の割合は「士業」が高く、その社会的役割からみても適用業種とするのは妥当であると考えます。
https://www.mhlw.go.jp/content/12601000/000549771.pdf

現行の非適用業種は昭和25年9月22日保文発2414号に以下の通り定められています。
①農林業、水産業、畜産業等の第一次産業の事業
②理髪店、美容店、エステティックサロン等の理容・美容の事業
③映画の製作又は映写、演劇、その他興行の事業 
④旅館、料理店、飲食店等の接客娯楽の事業
⑤弁護士、司法書士、行政書士、土地家屋調査士、公認会計士、税理士、社会保険労務士、弁理士、公証人、海事代理士
⑥神社、寺院、教会等の宗教の事業

適用事業所については健康保険法第3条3項に物の製造の他16の業種が定められています。

なお、適用業種となった場合であっても、個人事業主は健康保険等被保険者にはなることはできないので注意が必要です。

連合会がヒアリングで答えている通り、小磯事務所も個人事務所時代は早い段階から任意包括適用をしていました。労働保険の場合、暫定任意適用事業の事業主であっても、労働者の2分の1以上が加入を希望するときは、任意加入の申請を行わなければならないのですが、社会保険の場合は希望があっても任意適用する必要はありません。ただスタッフも社労士業務に精通していますから加入のメリットはよくわかっているので任意適用はせざるを得ないわけです。その場合も個人事業主である私は加入できないのは不満でした。そういう意味では今回適用業種に加わることで、個人事業の社労士事務所は法人化を考えるところは増えるかもしれません(その場合法人ですから事業主含め強制適用となります)。

今日は3年ぶりに大学の体育会テニス部の友人たちとランチしました。コロナ感染が始まったころ集まる予定だったのですがそれが流れてからこの間、それぞれに色々と変化はありましたが特に大きな病気もせず皆元気に過ごしてこられたことに感謝したいと思います。

グルメの友人の希望で代々木上原の知る人ぞ知るお店に行ったのですが、代々木上原と言えば以前隣駅に住んでいたこともあり、ある程度土地勘はあると思っていたところが、結構改札を出たところからだいぶ変わっており、以前あったコーヒー屋さんは閉まっており、お店のある道もところどころの記憶しかなく、あれからずいぶん時間が経ったのだなと実感ました。とにかく店をはしごして4時間、3年分しゃべり倒して満足しました。


介護保険の特定被保険者制度について

2022-01-16 22:20:04 | 社会保険

健康保険法に定める健康保険組合の規定にはいくつか規約で定めることのできる特例的な取り扱いがあります。健康保険法の法附則に定められる介護保険の特定被保険者制度もその一つです。

(特定被保険者)
法附則第七条 健康保険組合は、・・・規約で定めるところにより、介護保険第二号被保険者である被保険者以外の被保険者(介護保険第二号被保険者である被扶養者があるものに限る。以下この条及び次条において「特定被保険者」という。)に関する保険料額を一般保険料額と介護保険料額との合算額とすることができる。
 
少し読みにくい条文かもしれませんが要するに健康保険組合の規約に定めれば、40歳以上65歳未満の介護保険第2号被保険者以外(40歳未満又は65歳以上の被保険者)の被扶養者が40歳以上65歳未満である(介護保険第2号被保険者に該当する)合、被保険者の保険料と合わせて特定被保険者である被扶養者分の介護保険料も負担することになるというものです。
 
健康保険の被保険者が被扶養者の分まで保険料を負担することは原則としてないのですが、特定被保険者制度がある場合は被扶養者分の介護保険料を負担するケースがあるという仕組みになります。もう少し整理すると以下のようになります(それぞれの組合で規約に定めているため原則的なもののみ上げます)。
①本人が40歳未満の場合の介護保険料の負担
・被扶養者が40歳未満・・・本人、被扶養者の負担共になし
・被扶養者が40歳以上65歳未満・・・本人の負担なし、被扶養者分を負担し健保組合に納付
・被扶養者が65歳以上・・・本人の負担なし、被扶養者分は市区町村に納付
 
②本人が40歳以上64歳未満の場合の介護保険料の負担
・被扶養者が40歳未満・・・本人のみ負担し健保組合に納付
・本人が海外転勤等で介護保険の適用除外で被扶養者が40歳以上65歳未満
 ・・・本人は適用除外のため負担なし、被扶養者分のみ負担し健康保険組合に納付
・被扶養者が65歳以上・・・本人の負担は健康保険組合に納付し、被扶養者分は市区町村に納付
 
特定被保険者制度は健康保険組合のみに認められた制度です。それも採用している組合は少ない印象ですが拠出金の増加に伴い採用する健康保険組合は増える可能性はありそうです。
 
先週珍しくお世話になっている協会で新年会が開催されたので出席したところ、1つのテーブルに4人ずつ(通常は6人テーブルか?)、一人ひとりアクリル板で仕切られており、感染対策が完璧になされていました。少し話しにくいなあと思いましたが何とかほぼ初対面の4名で話も弾み、料理も美味しく頂きました。いつもは終了後親しい方が残り1時間程度過ごすのですが、今回はさっと解散、終了も早かったので事務所に戻りまた仕事をしてしまいました。今年の新年会はほとんどないという方ばかりで、2年間こういうイベントがなくなってしまうとなると、生活習慣もだいぶ変化して以前のように元に戻ることはないのかもしれないと思っている方は多いのかなという話になりました。仕事のやり方も、コミュニケーションの取り方も、プライベートの生活も大きな変化に合わせて新たな方法を模索することが大事だと思っています。
 
日経新聞の折り込みチラシに、メトロポリタン美術館展が入っており、先行予約をすると若干割引になるので購入したのですが、密を避けるためか予約するには日と時間帯を決める必要がありました。それよりもっと驚きだったのが、先行予約で1900円のチケットなのですが、「スペシャルプログラム」なるものもあり、こちらは何と17,000円で、40分の解説アーカイブ配信、ライブトーク、展覧会図録とオードブルセットとシャンパンが自宅に届けられるということで、シャンパンなどを楽しみながらアーカイブ配信やライブトークを自宅で見るという企画だそうです。色々工夫された企画は見るだけでも楽しいですね。
 
さて、1月22日(土)はBBクラブの勉強会です。今回もzoomになりますが準備は万端です。勉強会終了後もオンライン懇親会を行いますので、久しぶりにみんなのお顔を見たいので、ちょこっとでも参加していただけると嬉しいです。懇親会は一度ウェビナーを退出後懇親会用のURLをクリックして入りなおして頂くことになりますのでよろしくお願いします。以下ご案内です。

不妊治療の保険適用について

2022-01-10 22:50:09 | 社会保険

あけましておめでとうございます今年も毎週末のブログ更新頑張ってまいりますのでよろしくお願いします。

OURSでは平成21年の法人化した際に継続していこうと決めたのが、このブログとOURSセミナーです。今年も1月にOURSセミナ―を開催予定なので、お正月明けの3連休は法改正セミナーのレジュメ作りをしていました。色々調べていく中で、全世代型社会保障の中でこれまであまり具体的なことが出ていなかった不妊治療の保険適用について、中医協の総会の資料が出ていました。まだ最終的な結論には至っていないようですが一部新聞で報道された通り、保険適用が拡大される治療法は「体外受精、顕微授精、人工受精」とされ、対象は43歳未満の女性、回数は40歳未満が最大6回、40~43歳未満は最大3回になる可能性があります。

ただ気になるのが健康保険法の療養の給付の考え方です。健康保険の療養の給付は「疾病又は負傷」に対して行うと法63条に規定されており、それ故に正常分娩については療養の給付の範囲外とされてきました。不妊が疾病と位置付けられることになるのかという疑問があったのですが、第131回社会保障審議会医療保険部会(2020年10月14日)の議事録に以下の説明がありました。

厚生労働省からの現状の説明として「これまでの経緯を振り返りますと、健康保険法におきましては、医学的な定義に該当する疾病のうち、ある程度、また、ある範囲のものを保険事故として、疾病としてきておりまして、その範囲につきましては、時代とともに変化をしてきているという状況でございます。例えば制度施行当初、大正10年の段階では、労働能力に全く関係のない疾病は除外するというような形でございましたけれども、その後、昭和16年には労働能力との関連性を払拭して、幅広く、労働能力と関係なくても、被保険者の健康の保持増進上必要と認められれば疾病の範囲とするといった形になり、現在に続いているところでございます。・・・施行当初は疾病の範囲外とされていたものでも、現在では範囲内とされているものも相当数でございますので、その範囲は極めて広いというような記述をしているところでございます。・・・これを踏まえまして、不妊治療の保険適用という方向性について御議論を賜れれば幸いでございます。」

これに対して委員から、少子化対策の観点から、不妊治療の経済的負担の軽減を図ることは大変重要である・・・疾病に対する治療という観点からも、医療保険を適用するという考え方も理解できる・・・ただし、そのためには、しっかりと実態を調査し、医学的データ等のエビデンスも踏まえた上で、保険給付の範囲や有効性、安全性を明らかにしていただく必要がある、という意見が出て他の委員からも賛同があったようです。

不妊治療の保険適用は、少子化に苦しむ日本においては良い判断になると考えますが、健康保険の原理原則からきちんと説明できるようにして欲しいと考えます。不妊治療の保険適用についての具体的な内容が決まりましたらまたブログで紹介したいと思います。

年末からお正月にかけてはとてもゆっくりできました。いつも通り年末は家じゅうの大掃除、お正月は駅伝と初詣を無事済ませ、時間があったのでOURSセミナーのレジュメだけでなく人事制度の手順書なども作ることができましたし、本も数冊読むことができてやはり時間がたっぷりあることは良いなあとしみじみ感じました。初詣は目黒に引っ越してからは通常毎年目黒不動尊に行くのですが、そこに「銅造役の行者倚像」があり足腰健全のご利益があるということなのです。昨年はコロナの関係もあり目黒不動尊に行かなかったためこの「銅造役の行者倚像」を拝まなかったことが、5月に転んで足にひびがいった原因なのかもしれないと思っていたので、今年はしっかり拝み、内緒でけがした足をなぜてきました。これで今年は安心です!

それでは今年1年またよろしくお願いいたします。


任意継続被保険者の標準報酬改正

2021-09-20 12:08:41 | 社会保険
現行、任意継続被保険者の保険料の下になる標準報酬月額の決定方式は、現在以下①と②いずれか少ない額を選択できることになっています。
①任意継続被保険者が被保険者の資格を喪失したときの標準報酬月額
②原則、前年の9月30日に保険者が管掌する全被保険者の同月の平均した標準報酬月額
 
令和4年1月1日から改正健康保険法が施行されると第47条2項に以下が追加されることになります。かいつまんで記載しますと以下の通りです。
保険者が健康保険組合である場合においては、上記①の額が②の額を超える任意継続被保険者について、規約で定めるところにより、①の額をその者の標準報酬月額とすることができる。(当該健康保険組合が②の額を超え①の額未満の範囲内においてその規約で定めた額があるときは、規約で定めた額)
 
要するに、任意継続被保険者になる場合、任意継続被保険者は事業主負担分も自身で負担することになるため被保険者負担分の保険料の倍を支払うことになりますが、当然、これまで高額な給与が支払われていた被保険者(平均の標準報酬月額を上回る場合)については、平均の標準報酬月額を選択する方が保険料が抑えられることになります。更に任意継続被保険者の申出をせず、国民健康保険の被保険者になった場合直近1年間の収入が基礎となり保険料が決まりますので、喪失時高額な給与を支払われていた被保険者にとっては、国民健康保険料もかなり高額になるため、平均の標準報酬を選択することが、事業主負担分を負担したとしてもより低額の保険料を負担することで済むという仕組みとなります。
 
今回改正により、健康保険組合については、上記喪失時の標準報酬月額と平均の標準報酬月額の選択ではなく、規約で定めることにより任意継続被保険者の喪失時の標準報酬月額とすることができるということになります。要するに高額の賃金を受けていた被保険者が任意継続被保険者になる場合は従前の高額の保険料の事業主負担分を含めた2倍の保険料を納付するということに変更可能となるということです。聞くところによるとかなりの健保組合が規約で従前の標準報酬月額と定める予定のようです。

 審議会資料によると改正の理由については「退職前に高額の給与が支払われていた者について、退職前と同等の応能負担を課すことが適当な場合もあると考えられることから、健康保険組合の実状に応じて柔軟な制度設計が可能となるよう⾒直しを⾏う(第140回社会保障審議会医療保険部会・資料3)とあります。

ちなみに第136回医療保険部会の議事録を見ると、任意継続被保険者の存在意義についての検討がされています(事務局説明一部略)。

「任継制度では制度本来の意義が失われているということで、国保への移行に伴う保険料負担の激変緩和が主な意義という実態になっているという御意見でございます。廃止の方向で議論すべきということで、直ちに廃止することが難しいとしても、将来的な廃止を前提としつつ見直していくことが必要だという御意見をいただいてございます。一方で、職域、地域の2本立ての現行の医療保険制度の前提であればある程度維持するべきであるという御意見ですとか、また、国保への財政負担の増大、60歳以上だけではなくて、実際には現役世代もかなり入っているという状況もあり、丁寧な実態把握が必要ではないかと・・・」

確かに健保と国保の一部負担金の割合が同じ3割になった時点で、任意継続被保険者の存在意義は問い直す必要があったようにも思え、今後の制度についての検討は注目すべきと考えます。

金曜日は久しぶりのOURSセミナ―をリアルで開催し、35名ほどの方がご参加いただきました。終了後のアンケートではリアルの方が頭に入る等リアルを希望される方がほとんどで、人数制限はありますがリアル開催をして良かったと思いました。それでもコロナ後は、オンラインとリアルのベストバランスや選択の基準を検討する必要もあると思いますが、オンラインセミナーの爆発的な拡大による視聴範囲の広がりや、リアルセミナーがコンパクトになりつつある傾向があると感じており、その点は評価されると思います。

終了後、久しぶりに全員集合したので全体写真を撮り、その後今度iDeCoプラスを事務所で導入することになり第一生命さんにお越しいただいて説明会を実施し、終了後長い付き合いのスタッフ数名とお茶だけの打ち上げをして充実した1日になりました。

それにしても自民党の総裁選の討論は面白いですね。国防に対する考え方も興味がありますが、何より雇用、医療、年金と社労士にとっては身近な話題が多く、テレビやYouTubeで熱心に見ています。ただ本当に自民党の中であつい討論が交わされており、これが素晴らしいこと、組織の活性化や物事の議論を深めていくのはこういうことかなと感じます。揚げ足取りばかりの国会に比べると本当に勉強になります。


リハビリ出勤と傷病手当金

2021-09-12 21:32:15 | 社会保険

先週のブログで「リハビリ勤務として会社で軽作業をするような場合」は原則として賃金を支払う必要があると書いたのですが、賃金を支払うと傷病手当金が止まってしまうので、軽作業をするのは休職期間を終え復職してからにすると顧問先からご連絡がありました。考えてみると復職が可能であるかどうかの判断をするためのリハビリ勤務で賃金が支払われたからといって、傷病手当金の要件である「労務に服することができない」という判断にはならないのではという疑問がわきました。調べてみたところ以下の通達がありました。

・「労務に服することができない」とは、その被保険者が従事している労務に就労できないような状態になっていることをいい、労務不能の判定は、医学的基準、労務の提供による報酬の有無等から一律に行われるのではなく、その被保険者の従事している業務、業務内容との関連における報酬額等の諸条件を考慮して保険者が判断することとされている(昭和31.1.19保文発340号)。

その他、「傷病手当金は支給するとした」以下の通達もありました。
・休業中に家事の副業に従事しても、その傷病の状態が勤務する事業所における労務不能の程度でもある場合(昭和3.12.27保規3176号)。
・現在労務に服しても差し支えない者であっても、療養上その症状が休業を要する場合(保険医が将来の病状悪化を恐れ、現在労務に服しても差し支えない者を、療養上その症状が休業を要するとして休業させた場合)(昭和8.2.18保規35号)。

しかし、「傷病手当金は支給されないとした」以下の通達もあります。
・医師の指示又は許可のもとに半日出勤し、従前の業務に服する場合(昭和29.12.9保文発14236号)。
・就業時間を短縮せず、配置転換により同一事業所内で従前に比しやや軽い労働に服する場合(昭和29.12.9保文発14236号)。

今や協会けんぽの傷病手当金の支給要因の3割を超えるというメンタル疾患においては、特にスムーズな復職は重要です。復職に向けて段階的にどのような仕事ができるかを試してみることでかなり復帰の可能性が高まるのではないかと考えるので、「リハビリ勤務において賃金が支払われるという理由で傷病手当金が打ち切られることはない」という保険者の判断を頂けると有難いと考えます。

ちなみに2、3問い合わせたところ、賃金が支払われるリハビリ勤務中の傷病手当金の支給は行わないというのがすべての保険者(健康保険組合)の回答でした。

なお、リハビリ勤務を復職後行うことはもちろん問題ないのですが、休職期間中の復職目前という時期も復職が可能かどうかの判断をするためのリハビリ勤務を行いたいという場合もあるかと思います。私はリハビリ勤務は休職期間中に行うほうが良いという考えです。休職期間中の業務指示は問題があるという筋論もあるかと思いますが、現実の運用としては休職期間という一定期間を明確に区切っている中で行えば、判断のタイミングも自ずから決まってきますが、休職期間後のリハビリ勤務は往々に終わりが見えず会社が悩むことが多いからです。

先月、お風呂とトイレの改装工事をしたのですが、やはり今どきのお風呂は優れモノだと感心します。ところで工事中の3日間自宅マンションの前にある銭湯に通ったのですが、これもとても楽しかったです。11時に終わってしまうので夕食をとったらすぐに出かけるのですが、これがいわゆるスーパー銭湯などではなく本当に昭和の中頃の銭湯なのです。いつも番台にはおばちゃんが座っており、お風呂に入った後コーヒー牛乳を買って飲むととてもうれしそうにしてくれるので毎日飲みました。ちなみに湯舟は一部ジャクジーになっているのですが、とてもじゃないけどお湯が熱くて数秒しか浸かれないのは玉に瑕でした。

先日美容院に行った際に、「お風呂屋さんの番台のおばちゃんがいつもテレビを見ているのは、あれはさぼっているのではなく、着替えたりする姿を直視しないためだろう」と話したところ、今時そんな番台は珍しい、普通着替える場所とは区切られているのでは、という答えでした。昔はやはりおおらかだったんですね。


夫婦共同扶養の場合の被扶養者の認定について

2021-07-12 00:04:34 | 社会保険

4月30日に厚生労働省保険局保険課長名で「夫婦共同扶養の場合の被扶養者の認定」についての通達が出ています。内容の抜粋としては以下の通りです。

1.夫婦とも被用者保険の被保険者の場合
① 被扶養者の人数に関わらず、被保険者の年間収入(過去の収入、現時点の収入、将来の収入等から今後1年間の収入見込み。)が多い方の被扶養者とする。  
② 夫婦双方の年間収入の差額が年間収入の多い方の1割以内である場合は、被扶養者の地位の安定を図るため、届出により、主として生計を維持する者の被扶養者とする。
③ 夫婦の双方又はいずれか一方が共済組合の組合員であって、その者に被扶養者とすべき者に係る扶養手当等の支給が認定されている場合には、その認定を受けている者の被扶養者として差し支えない。なお、扶養手当等の支給が認定されていないことのみを理由に被扶養者として認定しないことはできない。

2.夫婦の一方が国民健康保険の被保険者の場合 
  被用者保険の被保険者については年間収入を、国民健康保険の被保険者については直近の年間所得で見込んだ年間収入を比較し、いずれか多い方を主として生計を維持する者とする。

3.主として生計を維持する者が健康保険法に定める育児休業等を取得した場合
 育児休業期間中は、被扶養者の地位安定の観点から特例的に被扶養者を異動しないこととする。ただし、新たに誕生した子については、改めて認定手続きを行うこととする。

夫婦ともに働くケースが当たり前となり、女性の収入が増加して夫の収入を上回るケースもあるからということで問い合わせが増えてきたための通達なのかなと理解しています。通達原文は以下の通りです。
https://www.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T210512S0010.pdf

今週末17日(土)はBBクラブの勉強会です。今回は来年の法改正の話が中心となりますのでレジュメ作りも結構大変でしたが何とか出来上がりそうです。BBクラブの皆さんとzoomですが久しぶりにお会いできるのが楽しみです。ウェビナー形式の講義とミーティング形式での懇親会に分かれるので講義終了後懇親会用のzoomのURLに入りなおしていただくようです。詳しくはOURSのHPのBBクラブのページを確認してください。

ところでオリンピックはとうとう無観客が決定しました。国立競技場での観戦チケットが当選した身としては残念ではありますが、国立競技場はまたコロナが収まれば行くことも可能でしょうし、切り替えを早く前向き考えると、いかに無観客のオリンピックを楽しめるように考えていくかということが大切だと思います。コロナ下、無観客のオリンピックをどのように楽しむか、そのコンセプトを政府が明確に示せると良いのではないかと考えるのです。例えば、オリンピックはお祭りのような雰囲気で特にロサンジェルスオリンピック以降商業化したとも言われてきたわけですが、今回の東京オリンピックは「純粋に競技を楽しむことに集中する大会」というテーマなどはどうでしょうか。

これまで前回の東京オリンピックを子供ながら経験したといっても甲州街道を走るマラソン選手をチラと見た記憶しかなく、海外開催の際に海外に出向き競技場などで観戦したことはもちろんなく、ひたすらテレビで楽しんできたわけですので、東京オリンピックをテレビでしか見れないことは特にこれまでと同じということでしょうし、むしろ生で見るよりテレビの方がよく見えるということもありますしね。私の楽しみ方としては、ゆっくりコーヒーなど飲みながらテレビ観戦を楽しむためという理由をつけて以前から欲しかったコーヒーカップ&ソーサ―を2種類購入しました。そんな風にささやかに楽しめる工夫をしたいと思います。


9月からの厚生年金最高等級区分改定

2020-08-30 22:37:57 | 社会保険

9月から厚生年金保険の標準報酬月額の上限が改定されます。

8月までの最高等級は、第31級の620,000円(報酬月額は、605,000円以上)ですが、9月改定後の第31級は620,000円(報酬月額は、605,000円から635,000円未満)、最高等級は、第32級650,000円(報酬月額は635,000円以上)に変更になります。

保険料は第31級が113,460円(被保険者負担分56,730円)、第32級が118,950円(被保険者負担分59,475円)となります。

この最高等級の上限改定というのは、厚生年金保険法第20条2項で毎年3月31日における全被保険者の標準報酬月額を平均した額の100分の200に相当する額が標準報酬月額等級の最高等級の標準報酬月額を超える場合において、その状態が継続すると認められるとき、その年の9月1日から、最高等級の上に更に等級を加える改定を行うことができる、と定められています。

上記を見て頂くとわかる通り、第22級以上の標準報酬月額(報酬月額)の等級差は30,000円です。見えない等級としてさらにその上に仮の第33級665,000円(報酬月額は、665,000円以上)を設定することで、第31等級から仮の第33級に該当する場合は、実際は第31等級から第32等級への1等級の上昇であっても随時改定(月変)を行うことになる点に注意が必要です。

https://www.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T200819T0030.pdf

また、5月等に固定的賃金の変動があっても、2等級以上のが差が生じないということで月変の対象にならない場合、申し出により9月に特例的な月変の対象とすることができるという通達も出ています。

https://www.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T200819T0040.pdf

なお、今回健康保険法の標準報酬月額の上限の改定は行われず、また標準賞与額の最高限度額についても変更はありません。

安倍総理が辞任されました。8年弱の在任期間、本当にお疲れさまでした。安倍総理が総理大臣になられる前の日本は、民主党政権だけでなく自民党政権時代からしょっちゅう総理大臣が交替してばかりで、これで世界に信頼される国といえるのだろうかと恥ずかしいような気持ちでいました。どうなのだろうと疑問に思う総理大臣も中にはおられたと思いますが、日本人は国のトップに対して尊敬や愛情というものを持たず、批判ばかりでなぜ大切にしないのだろうと感じていました。その点安倍総理は5回の国政選挙の勝利により長きにわたり国のトップとして国民に支えられてきたと感じます。海外での総理の活躍や存在感も誇らしく感じていました。それまではサミットでもいつも日本の総理は隅っこに立っていることが多かったですから。ただコロナ後は特にマスコミはひたすら批判の嵐で残念に思います。

社労士としては「一億総活躍」「働き方改革」はやはり正しい政策だったと思っています。コロナで劇的に進んだ在宅勤務やフレックスは、今後特に女性が働くこと、また男性の育児参加や個人の生活の充実について大きな効果があると思いますが、これはコロナ前に働き方改革を進めようとしていなければできなかったと感じます。今後世の中が大きく変化していくことは確実だと思いますが、このことは将来大きく評価されると思います。働き方改革の到達点が見えてきたところで、その中でどのように最高の仕事ができるか、これからも考えていかなければならない宿題だと思っています。


株式報酬制度にかかる社会保険料

2020-07-12 23:03:10 | 社会保険

日経新聞の1面記事に「自社株を役員報酬、導入5割増 株主視点の経営促す」という記事が載っていました。以前事務所内でも株式報酬制度の話題が出ており、「役員に、自社の現物株を報酬として付与する制度」であるということなのですが、社会保険料の算定基礎にすべきか否かということでした。近年、採用する企業が増えており、「6月末時点で800社超と過去1年間で5割増え、上場企業全体の2割に達した。」ということです。

株式報酬制度を採用する理由としては、報酬と株価を連動させることにより株価を高める経営を役員が行うインセンティブになるという狙いがあります。「野村証券によると、譲渡制限付き株式の導入企業は6月末で811社と1年前に比べて46%増えた。譲渡制限付き株式では企業は報酬分の株式を新たに発行するか、すでに保有する自社株から役員に支給する。支給された株式は一定期間売却できない。短期ではなく、中長期での株価上昇を目指す経営を促す効果が見込まれている。」と記事にありました。

この譲渡制限付き株式による役員報酬とストックオプションはどこが違うのかということなのですが、ストックオプションは、「決められた期間に自社株を割安な価格で購入できる権利を与える。」という方法で、株式を渡すのか権利を与えるのかという点で異なっています。欧米では株式を渡す方式が主流になっているということで、権利を与えるよりは現物株を渡す方が株主目線での経営ができるということでストックオプションから切り替える企業が日本でも増えているということです。この株式報酬ですが、社会保険料の対象となるかということでこちらについてはQ&Aが出ています。

Ⅱ.株式報酬、業績連動報酬に関する Q&A
~平成 28 年度・平成 29 年度税制改正を踏まえて~ 
Q13 株式報酬を付与する場合、社会保険料の算定の対象になりますか。
健康保険・厚生年金保険の保険料の額や保険給付の額の計算の基礎となる「標準賞与額」の範囲は、賃金、給料、俸給、手当、賞与、その他名称を問わず、被保険者が労務の対償として受けるすべてのもののうち年 3 回以下のもの(ただし、大入り袋や見舞金のような臨時に受けるものを除く)とされており、役員に対する株式報酬についても、原則として標準賞与額に含まれるものと解されています。ということで標準賞与額として取り扱うことになります。

またストックオプションについては、「自社株をあらかじめ定められた権利行使価格で購入する権利を付与するものであり、権利の付与自体は社会保険料を徴収すべき報酬に該当しないとされています。また、権利行使による株式取得も社会保険料の対象とならない」と上記Q&Aで示されています。なお、労働基準法の賃金に当たるか否かという点については通達(平成9.6.1基発412号)で示されており、権利行使の時期や株式売却時期をいつにするか労働者が決定するものとしているため、ストックオプションから得られる利益は、労働の対償ではなく、労基法第11条の賃金にはあたらない、とされています。考え方としてはやはり株式を直接受けるのと権利を付与されるとの違いによるものという整理となるかと思います。

株式報酬、業績連動報酬に関する Q&Aは以下のURLから

https://www.meti.go.jp/press/2017/04/20170428007/20170428007-1.pdf#search='%E8%AD%B2%E6%B8%A1%E5%88%B6%E9%99%90%E4%BB%98%E3%81%8D%E6%A0%AA%E5%BC%8F%E3%80%81%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E4%BF%9D%E9%99%BA'

東京ここのとこコロナ感染者が200人超えということで非常に心配な状況です。今週末も自発的緊急事態宣言ということで自宅でほぼ自粛生活を送りましたが、今日はお天気がここ最近では珍しく良かったので、クリーニングを出しに行くついでにほど近い庭園美術館が最近開館したので庭を散歩しました。お庭に入るだけでも200円の入園料がかかるのですが一面芝生で人も少なく、のんびりできました。

   建物は庭園美術館です


任意継続被保険者についての検討

2019-11-24 21:33:57 | 社会保険
任意継続被保険者の見直しについて、社会保障審議会医療保険部会で検討されています。
任意継続被保険者制度は、昭和36年の国民皆保険達成までは、退職に伴う無保険の回避のため、また、平成15年に健康保険と国民健康保険の給付率が7割(一部負担金3割)に統一されるまでは、国保への移行による給付率の低下の防止、が主な目的でした。
その上で、今は「国保への移行に伴う保険料負担の激変緩和が、その実質的な意義となっている。」ということです。
これは、 国民健康保険が、前年所得を算定基礎として保険料が算定されるため、退職後に所得がないにも関わらず、退職時の高い所得に基づく高い保険料額が算定される場合がある、ことによるものです。※ただし、平成22年度より、解雇・雇止め等の場合には、前年の前年の給与所得をその 30/100 とみなして保険料の算定基礎として用いる措置があり、退職事由によっては国保も保険料軽減の配慮がなされています。
 
任意継続被保険者について、①2か月以上の被保険者期間とする加入要件の見直し、②2年間の任意継続被保険者期間の見直し、③保険料の算定基礎について、資格喪失時の標準報酬月額又は保険集団の標準報酬月額の平均のいずれか低い方とすることを、健保組合自治の観点から、規約によりいずれかを設定すること(こちらについては健保組合だけではなく、協会けんぽについても見直しの対 象とすべきとの意見があったということです。)が審議されています。
 
任意継続被保険者制度の意義が薄 れてきていること等の理由から、制度の廃止に向けた当面の見直し案として賛成する意見があった一方、任意継続被保険者制度における国保移行時の保険料負担の激変緩和の意義や、国保財政、事務コスト、有期労働者の保護等の観点から慎重な意見もあった、ということです。
 
任意継続被保険者の現状としては、以下の通りです。
平成22年度から平成26年度までにかけて、協会けんぽ及び健保組合の任意継続加入者(被扶養者を 含む。)の数は減少傾向にあり、平成26年度は約104万人(全加入者の1.6%)となっている。
任意継続被保険者の年齢構成をみると、60歳以上の者が協会けんぽは全体の約7割、健保組合は 全体の約5割を占めている。
上記から、定年退職後の被保険者が高い割合で任意継続被保険者になっていることがわかります。
国保の財政等多方面からの検討が必要なのだと思いますが、定年退職の際の保険料の軽減のためというのは本来の任意継続被保険者の制度趣旨からは少し違うのかとも思われ、今後どのような審議がなされていくのか見ていきたいと思います。
 
令和元年11月21日
第121回社会保障審議会医療保険部会の任意継続被保険者に関する資料は以下の通り。
https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/000568743.pdf
 
事務所は新たなご依頼を次々に頂いている状況ではありますが、最近は働き方改革も軌道に乗り、残業がとても少なくなったと思います。昨年との比較を出してみることにしたのですが、ちょっと楽しみです。
 
昨日は、ラグビーの早慶戦でした。雨の中の観戦でしたが、早めに行ったため、うまく屋根下の席を確保することができ、久しぶりに楽しむことができました。今年は、帝京大学の9連覇ならず、早稲田と明治の全勝対決ということで楽しみです。

高額薬価について

2019-10-06 21:17:18 | 社会保険

産経新聞の5月21日に高額薬価のことが載っています。少し難しいのですが私の勉強のためにも取上げさせて頂きます。

「厚生労働省は2019年5月15日、血液がんの白血病などに効く新しい治療薬「キムリア」に公的医療保険を適用することを決めた。その薬価(公定価格)は3349万3407円と3000万円を軽く越える。しかも1回分の価格だ。過去最高の薬価である。公的医療保険が適用されると、患者の負担は少なくて済む。だが、薬価の高い薬は医療保険の財政を圧迫し、日本の医療を支える国民皆保険制度を破壊していく。抗がん剤を中心に最近、抗がん剤の登場が相次ぎ、大きな社会問題となっている。」

キムリアはスイスの製薬会社が開発した遺伝子操作による治療を行うもので、その製造の流れは全工程で2カ月かかる「患者ごとにその患者だけに使うキムリアを作って治療するオーダーメイド医療であり」、「製薬や治療に高度な技術と専門的知識が求められ、その結果、薬価が跳ね上がる」ということです。

「キムリアが投与できる疾病は、がんの一種である「B細胞性急性リンパ芽球性白血病」と「びまん性大細胞型B細胞リンパ腫」のうち、これまでの薬が効かなくなった難治性のものだ。ノバ社によると、患者の数は最大で年間216人。だが今後、キムリアの適用が拡大されて対象の疾病が増えると、それに比例して患者数と医療費も増大する恐れがある。
薬代を含めた医療費の患者の自己負担割合は、1割~3割だ。さらに所得などに応じて払い戻される高額療養費制度が適用されるから、年収500万円の会社員の場合、キムリア投与の自己負担額は40万円程度になる。」

ここまで高額な治療が高額療養費のお蔭で誰もが受けることができる日本は素晴らしい国だとは思いますが、医療保険制度の持続可能性に影響があるであろうと心配になってしまいます。この治療が広く普及することで薬価も下がる仕組みは理解できます。年間3500万円だったオプジーボは4分の1まで下がったということです。しかし記事では薬価の決め方が不透明であるとも書かれています。

「最初に高額医薬品として問題になったのは、がんの免疫治療薬「オプジーボ」である。オプジーボは2014年に皮膚がんの治療薬として公的医療保険が適用された。その時点で、患者1人あたりの総医療費が年間3500万円かかると、高額な薬価が注目にされた。それでも患者数が470人ほどで少なく、医療費圧迫には至らなかった。ところが翌年に一部の肺がんの治療でも保険が適用されると、医療費が増大し薬価の見直しが進められた。2017年2月に薬価が半額まで引き下げられるなどしてオプジーボの薬価は現在、当初の4分の1となっている。」

「この「オプジーボ効果」で、2年に1回だった薬価の改定は、1年に4回に増えた。また今年4月からは費用対効果の評価による薬価引き下げの新制度もスタートした。こうした制度を柔軟に作って適用し、高額の薬価を引き下げてくことが大切だ。」ということです。

5月21日付の読売新聞の社説は「ただ、今後も超高額薬が増えていけば、医療保険財政を圧迫する懸念が拭えない」と指摘し「大切なのは、薬価が妥当な水準なのかどうか、検証できる体制を整えることだ。」。また、「公的医療保険で超高額薬をカバーしつつ、制度の持続可能性を維持するためには、軽症用の薬をどこまで保険給付の対象とするかを考える必要がある」「湿布やビタミン剤など市販品で代替が可能な薬は、保険適用から除外する案も浮上している。議論を深めていくべきだ。」とあります。

公的医療保険でカバーする範囲をどう決めていくか、気がもめるところではあり、今後注視していく必要があると思われます。

社労士の仕事をしていると勉強しなければならないことが沢山あり、しかしそれがとても面白く感じます。今年の秋は修士論文に取り組まなければならないので週末はパソコン前に座っていることが多いのですが、夕方からジムに行き汗を流すのが気分転換なります。ジムの帰りに立ち寄る美味しいお蕎麦屋さんを見つけて、ささやかながら楽しみになっています。

 


65歳からの介護保険料の徴収方法について

2019-08-25 20:32:00 | 社会保険

介護保険料は、40歳以上64歳までの第2号被保険者は、例えば健康保険等加入している医療保険の医療分と併せて徴収されます。65歳以降第1号被保険者になると、受給している年金の額などによって、年金から差し引かれる方法(特別徴収)と納付書または口座振替で納める方法(普通徴収)の2種類となります。年金から控除される形での徴収は、該当する年の4月1日現在において、年金の支払額が年額18万円以上であることが条件となります。

調べてみると、65歳の年度は特別徴収が出来ないとなっている市区町村がほとんどのようです。第1号被保険者として介護保険料を納めるのは、介護保険の資格取得日(65歳になった誕生日の前日)のある月からの分ですが、年度途中で65歳になった場合や引っ越し等により市区町村に転入してきた場合は、年金からの天引きの方法である特別徴収ではなく 普通徴収となる場合がほとんどであり、その場合は原則として、その翌月に納入通知書を送付されるようです。

年度の途中で65歳になる場合、退職の時期なども影響して年金を受給するタイミングが個人個人異なるので、その年は年金からの天引きではなく、振込による普通徴収にしておき、66歳になる年度の4月から年金天引きによる徴収ができるとする方が合理的だからかもしれません。
介護保険法施行規則で、特別徴収か普通徴収かを市区町村独自て決められるのか調べたのですが、第135条に「特別徴収の方法によって保険料を徴収することが著しく困難であると認めるもの・・・を除き」特別徴収の方法により徴収する、 となっており特別徴収が原則であるが事情によっては普通徴収を市町村が決められるようです。
 
今日は年1回の社会保険労務士試験の日でした。受験生の方はお疲れさまでした。事務所も毎年6,7人の受験生がいますが、皆力を出し切ってくれたと思います。あとは結果を待つのみ。受験生が悔いない受験をできたことを願います。
講師時代によく受験生に言っていたのは、合格することで必ず成功を手に入れられるのだからとにかくあきらめないこと、ということでした。合格して社労士になったときに、受験回数など全く関係のないこと、むしろ実務をこなしていくためには受験回数がある程度あった方が、受験生時代に得た法律や仕組みに対する理解が深く、即戦力になる可能性が高いと思います。
 
今日から、修士論文を書き始めました。これまでいろいろな準備をしてきてそれらをどのように料理していくかというイメージでいたのですが、書き始めてみると調べる必要や確認する事柄が出てきたりで思った以上に進みませんでした。今日はジムに行き既にシャワーも浴びているので、もう少しこのあとねばってみようと思いますが、少し気合を入れる必要がありそうな気がしました。

オンライン資格確認について

2019-07-28 22:06:20 | 社会保険

被保険者資格のオンライン資格確認は来年2020年春から開始予定です。

仕組みとしては、医療機関を受診する際に、健康保険証又はマイナンバーカードを保険医療機関等に提示すると、保険医療機関等が支払基金等に資格情報をオンラインで照会し、確認することができるということです。

この支払基金等が、被保険者の加入している保険者や医療機関への受診履歴等を全て管理することで、オンライン資格確認が可能になります。例えば健康保険証を持たず、緊急に医療機関にかかったときにも、医療機関がオンライン資格確認で加入保険者が確認できれば、10割負担をすることなく原則3割の自己負担分を支払い受診することが可能になることになります。

また、入院した際に請求することが多い高額療養費を保険者と医療機関の間で行ってもらうための「限度額適用認定証」の発行の手続きは不要となります。

さらに、すでに退職したにもかかわらず退職後に保険証を使ってしまうというようなことがあった場合でも、レセプト審査支払時点で被保険者の加入保険者が支払基金等においてわかるため、診療報酬の請求先保険者を誤ることがなく処理することができる、というメリットがあります。

現在、レセプト審査をオンラインで行っている医療機関については来春からスタートできる状況ですが、オンラインで行っていない医療機関については、まず必要な機器を導入してもらう必要性があり、補助金が出るようですがどこまで広がってくれるかが実効性の確保においては必要なことです。

いずれにしても資格取得情報を早く支払基金等が受け取れないと、転職した場合の保険者の確定ができずオンライン資格確認の効果が得られないため、資格取得届を企業や社労士はできる限り早いタイミングで支払基金等に把握してもらう必要があることになります(これについては現場では色々と課題もあるようですので具体的にもう少し研究してみます)。

また、オンライン資格確認を行うことになるため、健康保険証は個人単位になり、新規発行分から記号番号の番号に2桁の番号が追加されることとなります。ただし、2桁の番号がなくても発行済みの保険証は引き続き使用できることとされています。

参考

https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000526856.pdf

最近仕事をしていて本当に経営者の感覚が1,2年前とがらりと変化したことを実感することが多いです。要するに働き方についての意識を柔軟に変化させることに成功したと感じるのです。私が担当させて頂いている会社は本当にここ1年で目を見張るといっても良いほど労働時間が短縮されました。やはりトップが時代に合わせて柔軟に考え方を変化させていかなければ企業は生き残れないのかもしれないと感じています。

梅雨明けとともにやっとやっと風邪が抜けてくれたようです。春学期の課題であるレポートを今週末何とか作り上げられましたので、8月からは夏休みと修論と体力作りで思い切り時間を使えそうで楽しみです。明日からは暑くなりそうでワクワクしますね。脱水症状には気を付けて、お水はしっかり採り良い夏にしましょう。


特定被保険者に係る介護保険料

2019-03-17 23:37:10 | 社会保険

OURSでは毎週水曜日の朝、事務ミーティングを行っています。この事務ミーティングで行うことの一番大事なのは情報交換です。いまは班ごとに業務上の情報を1つ発表してもらい、もしそれがない場合でも行った業務をヒントに法律の考え方の復習のためにテーマを取り上げて説明してもらっています。この事務ミーティングは若干の形を変えながらも10年程度続いています。OURSメンバーの研鑽という意味で最も重要な時間といえると思います。先日の事務ミーティングで「特定被保険者に係る介護保険料」についての説明がありました。

特定被保険者に係る介護保険料とは、一言でいえば「被保険者が介護第2号被保険者ではない場合であっても、その被扶養者が介護第2号被保険者である場合は、規約に定めることにより、被保険者に介護保険料の負担を求めることができる仕組み」ということになります。

介護第2号被保険者とは、40歳以上65歳未満の医療保険加入者であり、健康保険の被保険者である場合は介護保険料については健康保険料と併せて賃金から控除されることになっています。ちなみに65歳以上になると介護第1号被保険者ということで、介護保険料は原則として年金から控除されることになり、健康保険料と併せて控除されることはなくなります。

例えば被保険者が40歳未満で被扶養者が(介護第2号被保険者に該当する)40歳以上である場合、被保険者はまだ介護保険料を負担しないですが、被扶養者についてもそもそも保険料を負担することがないため、この世帯については介護保険料の負担がないということになります。その場合に健康保険組合であれば規約で定めることにより、介護第2号被保険者でない被保険者に介護保険料の負担を求めることができるというものです。65歳以上の被保険者については介護保険料は第1号被保険者として負担はしているものの、健康保険の被保険者としては健康保険料のみを負担することになり、その被扶養者が40歳以上65歳未満の場合(介護第2号被保険者に該当しても)介護保険料も健康保険料も負担する必要はないところを、健康保険組合が特定被保険者の制度を規約で定めることにより、介護保険料は負担してもらうことができるということになります。

この「特定被保険者の仕組み」以外にも健康保険組合については自治に任されているいくつかの制度があり、名称を混同しやすいので以下整理しておきたいと思います。

・特定健康保険組合・特例退職被保険者・・・厚生労働大臣の認可を受けた特定健康保険組合の組合員であった被保険者(任継と同様に退職後引き続き被保険者の資格を継続することができることとさらに75歳の後期高齢者になるまで資格を維持できることや保険料などに優遇がある。

・承認健康保険組合・・・厚生労働大臣の承認を受けた承認健康保険組合は、規約により標準報酬月額に応じた介護保険料額ではなく、別の所得段階に応じた特別介護保険料を決めることができる(標準報酬や所得等にかかわらず1段階の設定も可能である)。

・指定健康保険組合・・・景気の低迷が長期化したことによる母体企業の事業の衰退等に伴い財政窮迫に陥り、保険者としての機能を十全に発揮することが困難な指定健康保険組合

先週社労士会渋谷支部の「女子会」がありました。支部の女子会は年に1回社労士会の渋谷支部で行っており既に今回で7回目ということでここまで継続して頂いたこと感謝でいっぱいです。もともと、あまり気後れしないタイプの人は社労士として登録すると比較的気楽に支部の行事に参加して支部の会員として溶け込んでいくのですが、気後れしてしまう人もいるであろうと考え、支部長時代いくつか仕掛けをしてみたいと考えたのが始まりです。女子だけの集まりということであれば参加してくれるのではないかということで、ある程度それは成功してきたように思います。しかも、このところ感じるのは開業10年くらいの女子パワーがまぶしいことです。まだまだ若く、仕事も軌道に乗り自信が出てきて、明るくかつ強く、また綺麗ということで、嬉しくなってしまいました。これからのみんなの活躍が楽しみです。 さて、今週も元気に行きましょう。


オンライン資格確認について

2018-11-25 23:45:09 | 社会保険

「オンライン資格確認」がある会議資料に載っていたのでどのようなものなのか興味を持ち調べてみました。昨年11月8日の第108回社会保障審議会医療保険部会の資料として厚生労働省保険局から提出された資料に内容が書かれています。

その資料によると、まずは「(医療保険の)被保険者番号の個人単位化と資格履歴の一元管理」を目指しているということなのです。現状の課題としては、現在の被保険者番号は基本的な世帯単位とし、保険者は特に被扶養者の状況はあくまで求めていないが、適切な保険制度の運用のためにも、保険者として、個人単位での状況把握をどう行うかとしています。

また各保険者でそれぞれ被保険者番号を付番しており、資格管理も保険者ごとに行われ、加入する保険が変わる場合、個人の資格情報は引き継がれず、継続的な資格管理がされていないことが課題となっています。

この対応方針として、加入する保険制度が変わっても、個人単位で資格情報等のデータをつなげることを容易にするとしており、被保険者番号を個人単位化した上で、医療等分野の情報連携に用いるIDとしての活用も想定しているということです。支払基金等で被保険者番号等の履歴を管理することになるということです。

また「オンライン資格確認」については、現状の課題として、現行の健康保険証による資格確認では、資格喪失後の未回収の保険証による受診や、それに伴う過誤請求が請求時に判明し、保険者・医療機関等の双方に負担が発生していることがあげられています。

この対応方針としては、マイナンバーカードの電子証明書を保険医療機関・薬局の窓口で読み取って、受信時やレセプト請求前等にオンラインで支払基金等に資格情報を紹介・確認する仕組みを整備するということです。なお、健康保険証のみを持参した場合は、券面の新被保険者番号により、資格情報の有効性を確認するとしています。

この仕組みが完成すれば、転職により所属する保険者を変更した場合であって保険証がまだもらえないという状況で受診した場合であっても、受診した病院でマイナンバーカードによる資格確認が可能になるのではないかと考えます。個人単位の新しい被保険者番号を記載した健康保険証は、保険者等と調整して確定の上、平成31年度以降順次、発行していくとしています。

 https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000183858.pdf

この秋は、息子の結婚や母の入院があった上に、大学院の発表が途切れなくあり小淵沢の家に行くチャンスがなかったのですが久しぶりに週末行くことができました。しかし、しばらく空けておいたためなのかとにかく家のなかが寒くてびっくりしました。容量オーバーによるブレーカーの落ちるのと闘いながら、電気ストーブや石油ストーブで各部屋を暖めて何とか人心地着く状態になったのは朝目覚めてからという感じで、いよいよ冬を実感しました。

色々調べたり、食事に行ったお店ではどうしているのかを見て、足元を暖めるパネル状のヒーターが、夜中もつけておけるし、デロンギのパネルヒーターと異なり、使用ワット数が100W前後ととても小さいので早速購入してみようと思っています。いよいよ寒さ本番になりますね。