「農業の現場に力がない」とは

「現場に力がない」とはどういうことか？
・天候不順で野菜の高値が続いている
・農業者の高齢化と労働力不足
・野菜や果樹はまだまだ労働集約産業のまま
・農業産出額の減少
つまり、農業の現場に「力がない」とは・生産性が低い・効率的ではない ということか？
来月「種子法」が廃止される。廃止でもっと農作業の効率化をはかり、生産性の向上を目指しなさいということか？
なかなか「農業」が理解されていないことになんとも残念な思いがする。「農業」というからダメなのだろうか？「農業」は「産業」ではない。「農業」が産業になった時点で、我々の“食”は一部の企業が担うことになる。
・天候不順は、更なる農業技術の向上で対応すべきで、それは機械化や品種改良という従来の近代農法の一手ではなく、生物多様性の原理原則に従った農法の再構築に答えがあるのではないか？
・労働力が不足しているのは、魅力がない仕事になってしまっているからに過ぎない、「農」の魅力をもっと前面に出し、世界を支える「農」のあり方を追求すべきではないか？
・その土地土地にあった農畜産物のあり方を今一度再考すべき、そこにもあたりまえのように農法の再構築は必要になるのだろう
・産出額が低下しても国内においてはそんなに問題にはならない、というのは量よりも質の議論をすべきで、生産量の拡大を目指していた時代とは異なる状況を踏まえ、かつ量の拡大が犯した誤りを今一度反省して、未来を語れる「農」、未来の人類に誇れる「食」のありかたをこの機会にみんなで真摯に考えるべき時代を迎えていると思うのは私だけではないはずだ。