百姓通信
自然と素直に向き合い、全身で風を感じて私は百姓しています。
①土づくり②循環型③無農薬・無化学肥料④永続性を大切に!
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堆肥  


堆肥とは、本来有機資材の中でもほぼ未分解の有機物残渣を含んでいないものを指すのですが、コンポスト (compost) とも含めて堆肥と表現される場合も多く、堆肥の意味合いが大変曖昧になっているのが現状です。
そもそも肥糧法上、堆肥は「堆積または攪拌して腐熟させたもの」としか定義されておらず、発酵熱は何度以上で、かつ何時間(期間の長さ)経過したものと明確に記されていないことに問題があるように思われます。
土壌に対する堆肥の役割は、腐植質の供給と土壌状態の改善につきます。腐植質を入れることで土の団粒構造を作り出し、アンモニアやカリウム、カルシウムの陽イオンを保持力を強め、微生物の増殖は菌の偏りを阻害するのです。
しかし近代農業は、未熟堆肥を供給する場合が多く、本来施用する際には、減肥することが望ましいのです。特に、カリやリン酸が蓄積する可能性があります。また堆肥の多量施用は、ガス障害や濃度障害などを引き起こすおそれがあり、かつ環境に負荷を与えるといわれています。しかし、あまりその点が強調されていないため、窒素過剰に陥りがちで、化成肥料と未熟堆肥の組合せは、決して良い土づくりにはならないように思えます。



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