Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

分断する橙色(イロブダイ)

2016-08-09 19:25:13 | ブダイ科

立秋の辺りは、暦の通りに涼しい日が数日続いたのですが、一時的なものだったようで…。

また暑~い一日になりましたやんばるです。

相変わらず海は安定したコンディション。

ザーと雨が降れば少し涼しくなるのも相変わらず。

台風6号が発生しましたが、台風5号と同じようなコースを北上しそうで、沖縄島には影響なさそうです。

ただ、週末までに台風7号がフィリピン近海で発生しそう。

これが沖縄島近海で迷走しそうな雰囲気で…。

さて、いよいよ接近することになるのかな…。

風は南東。晴れ一時雨。

〈ブダイ科イロブダイ属イロブダイ Cetoscarus bicolor 16年6月17日 沖縄島新里〉

画像は幼魚。

学名種小名は『二色』の意。というのは以前に書いたはず。

二色なのは幼魚だけで、成魚はどう見ても二色ではない。というのも以前に書いていたはず。

〈同一個体 同日 同ポイント〉

幼魚のときだけ纏うこの二色、何かの擬態だろうか。

あるいは丸まってクルクルと泳ぐ動き、これも何かの擬態だろうか。

なんて、思っていたのですが…。

〈同一個体 同日 同ポイント〉

これ、分断色かなとか思えたり。

分断色とは、極めて目立つ模様の存在によってその動物の体が分断され、一個の動物として認知しがたくなるような隠蔽効果のあらわれる体色。

ツノダシやハタタテダイの横縞がその一例で、縞によって体の輪郭を曖昧にして、危険を回避すのに役立てているのだとか。

本種幼魚も鮮やかな橙色で体を分断することで、防衛効果があるのではないでしょうか。

また、橙色の内側に目があるのも、『アイ・マスキング』しているのではないでしょうか。

複雑な体色や模様ではなく、ある意味最小限の橙色だけで隠蔽効果が成功しているのなら、本種幼魚はコスト&ベネフィットに優れた形態をしているのでは…とか思えたりも……。

 

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