Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

ダイヤモンドの美意識(バサラカクレエビ)

2021-01-05 18:52:46 | エビ・カニ類

大晦日から元日にかけての冷え込みのあとは比較的暖かい日が続いているやんばるです。

本日の気温も数字的には暖かい方なのですが、雨交じりで北寄りの風が強く、体感的にははっきりと冬…な感じでした。

まあ、本日は二十四節気の小寒。寒の入りですからね。

明日以降は数字的にも寒~い日が、週末にかけて続きそうです。

風は北~北東。雨、ときどき曇。

■■

『ばさら』

奢侈で派手な振る舞いや、粋で華美な服装を好む美意識を表す言葉。

室町時代初期に流行した表現で、いわゆる流行語なのだとか。『婆娑羅』という漢字が当てられたりするのだそう。

語源はサンスクリット語で金剛石、すなわちダイヤモンドを意味する『vajra(バジャラ)』からなのだとか。

一説によると、『ダイヤモンドのような硬さで常識を打ち破る』というイメージで、平安時代に雅楽・舞楽の分野で伝統にとらわれない自由な演奏に対して婆娑羅と称するようになったのだそう。その後鎌倉時代末期以降、体制に反逆する人々の奔放で人目を引く振る舞いや、派手な格好で好き勝手に振る舞う者たちを指す言葉として定着したのだとか。

そして室町時代に流行し、こういう言動や行動をする大名が『ばさら大名』と呼ばれたのだそうです。

しかし流行語だけに、安土桃山時代以降は『かぶき者』という同じ様な意味の言葉に吸収されてしまい、『ばさら』という表現は使われなくなったようです。

ところで同じ音の言葉に『バサラ』があります。

この『バサラ』は仏教の守護善神である『十二神将』の一体、『伐折羅大将』のこと。

十二神将はそれぞれ十二の方角を守っていて、その方角には十二支が当てられています。

伐折羅大将が守る方角は『丑』、つまり十二支の丑を象徴する武神なのです。

丑年の今年最初のコラムに相応しいモチーフに思えたり…。

■■

さて…

〈テナガエビ科カクレエビ亜科ホンカクレエビ属バサラカクレエビ Periclimenes amboinensis 20年11月27日 沖縄島安和〉

学名種小名は『アンボン島の』の意。

インドネシアのアンボン島がタイプ産地なのでしょう。

和名は本種の模様を『婆娑羅』に見立てているのだそうです。

宿主に合わせた派手な色や斑紋を纏います。

 

 


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