Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

擬態の遺伝(シマキンチャクフグ)

2011-11-26 18:21:54 | フグ科

冷たい風はゆるめで日差しは強め、過ごしやすいコンディションにだった本日の沖縄島です。

海もまずまずいい感じでした。

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キオビマダラという蝶に擬態する、ヌマタドクチョウという蝶がいるのだそう。

前者は7種のはねの模様をもつのだそうですが、後者はそのどれかの模様に擬態するのだとか。

とすると、模様のことなるヌマタドクチョウ同士が交配すると遺伝子が交ざり、子の模様が変化するはず…。すると擬態はくずれるはず…。

でも、実際にはそうはならないんだとか。

オランダの大学でヌマタドクチョウの遺伝子を解析した結果、はねの模様をつくる複数の遺伝子は、DNA中で1カ所にまとまっていて、あたかも一つの遺伝子のように子に伝わることがわかったのだそう。そうやって擬態を維持しているのだそう。

複数の遺伝子が一つの遺伝子のように……?

複数の遺伝子が、擬態という遺伝的ユニットのようなものを形成しているってことでしょうか?

他種に擬態する魚も少なくはありませんが、そのシステムにもこのような緻密なメカニズムが潜んでるのかなぁ…。

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風は北東~東。晴れ。

111126

〈フグ科キタマクラ属シマキンチャクフグ(Canthigaster valentini) 11年10月19日 沖縄島安和〉

画像は幼魚。

本種はカワハギ科のノコギリハギにベーツ型擬態される、そのモデルとなる種。

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