Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

ふくれた糸(Kyonemichthys rumengani)

2020-03-17 20:33:08 | ヨウジウオ科

朝から気持ちいい青空。風はどちらから吹いているのかよく分からないくらいにゆるやか~だった本日のやんばるです。

朝は少し冷え込みましたが、日中はとても過ごしやすい感じでした。

明日以降は数日雨交じりのようですが、週末にかけては日差しが戻り夏日になりそうな予報です。

風は南、のち西~北西。晴天。

■■

〈thread,yarn,string,line〉

上記の四つの英単語は全て『糸』を表す語です。といっても、それぞれに細かな意味は違います。

〈thread〉は『縫い糸』のことで、〈yarn〉は『紡ぎ糸』のこと。〈string〉は『たこ糸』や『楽器の弦』を指し、〈line〉は『釣り糸』のことです。

用途によって呼び方が違うということですね。

ところで…

〈ヨウジウオ科ヨウジウオ亜科Kyonemichthys属Kyonemichthys rumengani  20年1月20日 沖縄島安和〉

一般的に『ピグミーシードラゴン』の通称で知られる、まだ和名のない本種。

英語のサイトをいくつか見ていると、〈Thread pipefish〉と呼ばれているサイトが多い印象…。

前述の通り、〈Thread〉は『縫い糸』ですから糸のような、というか糸のように細いパイプフィッシュということでしょうか。

何だか、『ピグミーシードラゴン』よりも似合っているような気がしたりもするのですが…。

もっとも、スレッドパイフィッシュやピグミーシードラゴン以外にも、ピグミーパイプフィッシュ、レンベシードラゴン、パイプホース、ピグミーパイプホースやピグミーシーホースなどとも呼ばれているようで、まあ海外では本種の呼び方はかなり揺らいでいるようです。

それから考えると、ピグミーシードラゴンで統一されている感のある日本の方が解りやすいですね。

しかしながら…

1属1種の本種の属名『Kyonemichthys』は、ギリシャ語の『kyo=ふくれた』、『nema=糸』、そして『ichthys=魚』で構成された名前なのだそうで、糸のように細長い身体にふくらんだ胴という形態を表しているのだそう。

それを知ると、やっぱり『スレッドパイプフィッシュ』のほうが似合っているのでは…、とか思えたりも。

〈同種別個体 同日 同ポイント〉

最初の画像の個体とペアでいた個体。

ふくらみが胴だけではない抱卵中の雄個体。

〈同種別個体 20年2月4日 安和〉

この画像は幼魚個体。

まだ胴にも目立ったふくらみを持たない単なる糸ですね…。

 

 


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