Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

始まりは貝殻(ハタタテシノビハゼ)

2018-10-29 19:20:14 | ハゼ科

風は少しヒンヤリしていましたが、日差しは十分だった本日のやんばるです。

台風26号の影響か、海は少々うねりあり。

予想進路を見てると、この台風Uターンしそうな雰囲気ですが…。

まあ遠からず台風ではなくなるようですけど。

風は北東。晴天。

■■

世界の始まりをご存じですか?

世界は最初、全ての神々の祖先であるたった一人の神と彼が住む大きな貝殻だけでした。

つまりその貝殻が、世界の全てでした。

無限の時間が過ぎたあと、その神は殻を破って外に出て、「誰かいないか?」と尋ねました。もちろん誰も答えません。

神は貝殻の半分を高く高く持ち上げました。それは空になりました。残りの半分を砕くと、それは岩と砂になりました。

神が自分の背骨を引き出し岩の上に置くと、それは山脈になりました。背骨についていたあばら骨は、渓谷や断崖になりました。

神は内臓を引っ張りだし天に投げました。するとそれは白い雲になり、水を蓄え雨を降らせました。

そして筋肉を取り出し、それを使って大地を肥沃なものへと変え、動物や植物が育つようにしました。

脚や腕は大地を強固なものにし、手足の爪からは鱗や甲羅を持つ海の生き物ができました。

神は鳥の羽のようなものを纏っていましたが、その羽をむしり緑の植物を創りました。長い腸からは、エビやロブスターができました。

神の身体はほとんど空洞になってしまい、大量の血液が流れ出てしまいました。その血が朝焼けや夕焼けになり、一部は虹の赤になりました。

こうして、世界に豊穣と肥沃さがもたらされました。そして最後に、神は人間を創りました。

世界中に世界創世の神話がありますが、これはポリネシアの神話です。

この伝説によると、この世界は貝殻と一人の神の身体から出来ているわけです。

この神の名は、『タンガロア』といいます。

■■

さて…

〈ハゼ科ハゼ亜科シノビハゼ属ハタタテシノビハゼ Ctenogobiops tangaroai 18年9月13日 沖縄島安和〉

学名種小名は『タンガロアの』の意。

世界を創ったハゼです…。

 


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