Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

巻いて、握って、締めてかかる(ヒトスジイシモチ)

2018-11-02 19:23:53 | テンジクダイ科

雨は降りませんでしたが、ほぼドンヨリな空模様だった本日のやんばるです。

週末は雨交じりの予報ですが気温は上がるようで、暖かく感じるのか肌寒く感じるのかは…。

雨量次第かな。そんなに強くは降らないようですが。

風は北東。曇、一時晴れ。

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引く、取る、ゆるめる、締める、締めてかかる…

これ、頭に手綱がつく言葉です。

手綱といえばまず思い浮かぶのが、馬具の手綱。轡の左右に結びつけた綱で、『手綱を引く』といえば乗り手がこの綱を握って馬を操ること。

そこから比喩的に、勝手な行動を他者がしないように枠をはめること。『手綱を取る』・『手綱をゆるめる』なんて使います。

まあどちらも、馬にも人にも使えるのでしょうけど。『手綱を締める』なんて、どちらにも使える意味を持つ慣用句もありますから。

手綱には、細長い布、帯、鉢巻きなどの意味もあって、烏帽子の上に締める鉢巻きを『手綱(たづな・たんな)』と呼んだのだとか。

烏帽子を被る時代の武士なんかは、自身も手綱をつけて、馬の手綱を握って戦に出かけたのでしょうか。

さらに室町時代には、『ふんどし』のことを『手綱』と呼んでいたのだそう。当時は高級品だったようですが、江戸時代には一般庶民にも浸透し、江戸初期には『下帯』、江戸後期には『ふんどし』という呼び方が定着したのだそうです。

この頃の『ふんどし』は下着ではなく、働く男性の仕事着だったのだとか。そういえばふんどし姿の男性が描かれている浮世絵は多い印象ですよね。

最初の言葉のうち、『締めてかかる』は実は手綱ではなくふんどしにつく言葉。決心を固くし、気持ちを引き締めて事に当たる、という意味。

すると烏帽子を被る時代の武士なんかは、手綱を巻いて、手綱を握って、手綱を締めてかかって戦に出かけたのでしょうか。とか思ってみたり…。

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さて…

〈テンジクダイ科ヒトスジイシモチ属ヒトスジイシモチ Pristiapogon fraenatus 18年9月13日 沖縄島安和〉

画像は幼魚。

学名種小名は『手綱をつけた』の意。

体側中央を走る黒色縦帯模様からでしょうか。

するとこれは馬具の手綱からなのでしょうか。

〈同種同個体 同日 同ポイント〉

 


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