Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

病草紙(ハナグロイソハゼ)

2019-03-05 19:43:11 | ハゼ科

風はヒンヤリでしたが十分に弱く、日差しタップリだった本日のやんばるです。

Tシャツ&ハーフパンツ姿で心地よく器材を洗えたり…。

明日からはしばらく雨交じりの日が続きそう。

そして週の後半に一時的に寒さが戻りそうな予報です。

風は北東のち南東。概ね晴れ。

■■

世界的に麻疹が流行しているのだとか。麻疹はインフルエンザの10倍以上の感染力なのだそう。

この高い感染力の原因は、免疫細胞の乗っ取りにあるのだとか。

麻疹ウイルスに最初に感染するのは『肺胞マクロファージ』と呼ばれる免疫細胞で、この細胞は気道を巡回し、吸い込んだ異物を片っ端から取り込み分解する役目を担っているのだそう。

ところがこの細胞が麻疹ウイルスに感染すると、本来破壊すべきそのウイルスを最寄りのリンパ節まで運ぶシャトルとして機能してしまうのだとか。

恐るべし、麻疹ウイルス。まあ、予防接種を受ければいいのですが。

しかし一錠飲めばすっかり治る、なんていう麻疹の薬はできないものですかねぇ。『iPS角膜移植了承』なんてニュースを見たりすると、こっちの方も最先端の医学で何とか出来るのじゃないかとか思えたりもするのですが。

医学といえば…

平安時代末期から鎌倉時代初期に描かれた『病草紙(やまいのそうし)』という絵巻物があります。

当時の種々の奇病や治療法など風俗を集めたものなのだとか。全部で21段あり、説話風詞書に一図の絵が添えられている構成なのだそう。内9段は国宝に指定されていて、現在は京都国立博物館蔵となっているのだとか。

題材を見るとかなり奇天烈な印象を受けたりもするのですが、それぞれの病を精細に描写していて、医学史の資料として有用なのだそう。さらには当時の風俗や生活を知るうえでも貴重な資料なのだそうです。

その『病草紙』の最初の題材は『鼻黒の親子』というもの。下級武士の夫婦子供の5人家族中、妻以外は全員鼻先か黒い、という病。現在の医学的に考えると、酒渣の症状がひどくなったものか、回虫の寄生によるものかと推測されているようです。

因みにこの『鼻黒の親子』の段、現所蔵先は不明なのだとか。

■■

さて…

〈ハゼ科ハゼ亜科イソハゼ属ハナグロイソハゼ Eviota shimadai 19年1月24日 沖縄島安和〉

学名種小名は『島田氏の』の意。

元沖縄県農林水産部の魚類学者、島田和彦氏に因んでいます。

ところでこの子の鼻、黒いですか?

画像の個体だけではなく、前鼻管が黒いという印象はないのですが。

どちらかというと暗い褐色って感じではないでしょうか。

まあ、ハナクライカッショクイソハゼでは呼びにくいですけど…。

 

 


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