Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

あらゆる可能性を試した結果(ユリヤガイ)

2021-03-23 20:19:10 | ウミウシ

昨日今日と、冬に逆戻りしたようなやんばるです。

仕舞った冬服を慌てて引っ張り出すことに…。

明日明後日は雨になるようですが、代わりに南から暖気が上がってきて気温は上がりそう。

そのままうりずんに戻ってくれそうです。

週末にかけては夏日になりそうな予報にもなってます。

風は北東。概ね晴れ。

■■

貝をイメージするとき、大抵の人は巻き貝か二枚貝の姿を浮かべるのではないでしょうか。

でも貝は巻き貝類と二枚貝類だけではありませんよね。その他にもヒザラガイ類、一枚殻類、ツノガイ類、そしてイカ・タコ類(オウムガイ類も含む)と6グループあるのだとか。

これらの6グループの祖先は一つであったと考えられていて、イモムシのような形であったのだとか。

そして殻はなく、たくさんの石灰質の小さな針を纏い、身を守っていたのだそう。その針がくっついて現在のような殻になったと考えられているのだそうです。

貝殻の特徴は固いこと。防御のためのものですから、当たり前ですね。しかしそのために困ったことも。それは成長に関すること。

貝殻は変形もせず膨らみもしないので、成長するときには継ぎ足していくしかありません。

継ぎ足しても全体の形が変わらないためには、円錐形でなければならなかったのだそう。つまり貝殻の基本形は円錐形のみなのだそうです。

そこから『頂点角度』・『曲げ角』・『ひねり角』という三つのパラメーターを変動させることにより、様々な貝殻の形が生まれたのだとか。

これは巻貝と二枚貝という一見かけ離れた形にも当てはまるのだそう。つまりどちらも円錐形を基本に三つのパラメーターによって出来上がっているのだとか。

多様な貝の形は、固い殻を成長させるという制約の中で、進化があらゆる可能性を試した結果なのだそうです。

■■

さて…

〈ユリヤガイ科ユリヤガイ亜科ユリヤガイ属ユリヤガイ Julia exquisita 21年2月3日 沖縄島安和〉

学名種小名は『洗練された』の意。

ウミウシはもちろん巻き貝の仲間ですが、本種は二枚貝状の貝殻を有しています。

これも可能性を試した結果なのでしょうか…。

 

 

コメント
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